FRB議長・トランプ訪中・米中間選挙…経済の行方を左右する「3つの転換点」

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 今年、米連邦準備制度理事会(FRB)議長の交代と利下げの可能性、そしてFRBの独立性の損失懸念が債券市場に大きな影響を与える可能性があると伝えた。
  • トランプ大統領の対中政策と米中首脳会談は関税、希土類、台湾問題などで世界経済および貿易市場に相当な変動性をもたらす可能性があると述べた。
  • 米国の中間選挙の結果次第でトランプ政権の経済および関税政策の推進力が弱まる可能性があり、世界的な不確実性が続く見通しだと伝えた。

今年のグローバル『ビッグイベント』が続々待機

(1) 『トランプ版FRB』誕生が目前

独立性が損なわれれば債券市場に衝撃

ウォール街「年内に2回利下げか」

(2) 米中の4回にわたる『ピンポン外交』

4月の会談で関税の詰めが行われる可能性

台湾・希土類を巡る緊張は続く

(3) 11月 トランプの政策の中間評価

共和党が多数党の座を失う可能性

早期レームダックになれば政策推進力が落ちる

写真=シャッターストック
写真=シャッターストック

世界経済は昨年よりも不確実性がやや減った状況で2026年を迎えた。2025年は新たに発足するドナルド・トランプ第2期政権の貿易・移民政策がどちらに向かうか分からないという極度の不安のもとで始まった。現在、米国は大半の貿易相手国と関税交渉を終えた。それでも霧が晴れたわけではない。新年にも予測が難しいが世界経済に甚大な影響を与える『ビッグイベント』が続々待機している。5月に任期が満了するジェローム・パウエル米国中央銀行(Fed)議長の後任指名が代表例だ。4月のトランプ大統領の中国訪問、11月の米国中間選挙も世界経済の変曲点になる見通しだ。

FRBの独立性は損なわれるか

「新しいFRB議長は市場が良いときに利下げを望む。私に同意しない者は誰も議長になれない。」

昨年第3四半期に米経済が4.3%というサプライズ成長をしたとの報に接した24日、トランプ大統領がSNSに投稿した文だ。良いマクロ経済ニュースが出ればFRBが利上げするという懸念で株価が下落する状況を指摘し、良いときに利下げをすれば『驚異的な』市場になり得ると主張した。

トランプ大統領は面接を通じてこの考えを具現化する人物を探している。そうした理由で市場はトランプの側近経済参謀であるケビン・ハセット米国ホワイトハウス国家経済会議(NEC)委員長を最有力候補と見ている。これはウォール街が最も懸念するシナリオでもある。トランプとあまりに近いことでFRBの独立性が損なわれるという点だ。この場合、『「債券パニック」』が起きて米国債が大量に売られる可能性があるとの懸念も出ている。

ケビン・ワーシュ前FRB理事とクリストファー・ウォラー現理事も有力な候補だ。両者とも当初はタカ派的傾向だったが、トランプ大統領の就任以降、彼と歩調を合わせている。ハセットに比べれば独立的だろうが、両者もトランプ大統領の利下げ要求を初期から完全に無視することはできないだろうという見方が多い。

ただしウォール街では、それでも大幅な利下げを断行するのは難しいと見ている。新年の米国の経済成長率見通しが2%台前半で堅調に維持されていることに加え、現在の政策金利が経済成長を阻害も促進もしない『中立金利』水準に近づいているからだ。ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレーをはじめとする大半のウォール街銀行は、2026年中にFRBが現在年3.50~3.75%の金利をさらに2回(合計0.5%ポイント)引き下げると予測している。

これによりウォール街では今年10年物米国債利回りが年3.75~4.55%のレンジで形成されると見込まれている。さらに大規模な減税案を支えるために米財務省が国債発行量を攻撃的に増やすという見方もあり、債券利回りを押し上げている。

米中の貿易戦争は終結するか

トランプ大統領は今年、習近平国家主席と4回会談する予定だ。この会合がどのような成果を結ぶかで世界経済の行方が左右される見通しだ。

トランプ第2期政権下で米中の対立は激化したり緩和したりする流れを見せてきた。米国は最高145%に達する高率の関税を課して先手を打ち、中国も準備していた希土類の輸出管理カードで対抗した。この戦いは昨年10月末、釜山で両国首脳が6年ぶりに会い休戦状態に入った。米国は対中関税率を下げ、中国は希土類の輸出管理を1年猶予した。

両国関係の行方を見極める第1の試金石は4月に予定されたトランプ大統領の訪中だ。トランプ大統領は中国が米国産農産物をより多く輸入するようにするなど経済問題に焦点を当てるが、習主席は台湾問題など安全保障に関わる敏感な問題を取り上げる可能性が高い。

この場が円満に終われば、習主席は年央に米国を訪問する可能性があると予想される。両首脳はその後も11月に中国・深センで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や12月にフロリダで開かれる主要20か国(G20)首脳会議でさらに2回会うことがあり得る。両国首脳が頻繁に会う光景が演出されることは緊張関係が緩和されることを意味する。韓国を含む世界経済にとっては好材料だ。

しかし両国は本質的には緊張関係を維持し続ける可能性が高い。一部の関税調整や協力拡大は行われ得るが、核心的な技術や戦略資源に対する規制と競争は依然として残るとみられる。特に台湾を巡る安全保障問題に及べば両国間の対立は一層顕著になる。

不確実性を高める米中間選挙

11月に予定された米中間選挙はトランプ大統領が『早期レームダック』に陥るか否かを左右する試金石だ。2024年の選挙で共和党は大統領、上院、下院をすべて席巻した。トランプ大統領が初期の論争を招き得る政策までも大胆に押し進めた背景だ。中間選挙で上院か下院のどちらか一方でも民主党に優位を奪われれば、多くの政策が議会の壁を越えにくくなる。

今年の米国議会の中間選挙の対象は上院35議席、下院435議席だ。任期6年の上院(100議席)は2年ごとに3分の1ずつ改選されるが、今年は補欠選挙2席が追加された。35席のうち民主党が守らねばならない議席は13席で残りはすべて共和党が守る席だ。上院で共和党は100席中53席を保有している。4席以上を奪われ多数党の地位を失う可能性は高くないが、一部の議席は民主党が奪う見込みだ。

下院435席は全てが選挙の対象だ。下院で過半数(218席)よりわずか2席多い220席を保有する共和党は多数党の地位を奪われる可能性がかなりある。米国史上、中間選挙では多くの場合与党が議席を失ってきた。物価上昇と経済的格差に対する不満も高まっている。選挙分析専門メディアのクック・ポリティカル・レポートは『超接戦』地域を20〜25か所と分類している。民主党がこのうち4〜5議席を奪えば多数党の地位を取り戻せる。

選挙結果によってトランプ大統領が既存の関税政策などを押し進められるかどうかが判断される。年初に最高裁で相互関税措置が違法だという判決が出れば、これを代替する別の関税を導入するというのがトランプ政権の案だが、中間選挙で敗れれば動力を失うことになる。とはいえ米国が自由貿易の方針に戻るのは容易でない点から、これは世界貿易秩序の別の不確実性として作用し得る。

ワシントン=イ・サンウン/ニューヨーク=パク・シンヨン 特派員 selee@hankyung.com

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