概要
- 日本政府の大規模なばらまき政策の発表で円相場が急騰し、国債利回りが17年ぶりの高水準を記録したと伝えた。
- 財政悪化への懸念で円と国債価格が同時に急落し、日本国債投資家の離脱が発生したと報じた。
- 市場専門家は政府の財政支出拡大がインフレを助長し投資リスクを高める可能性があると警告したと伝えた。
固定化した高い為替相場
(4) 日『ばらまき政策』で円・国債が同時下落
ドル円相場が157円を突破
10年物国債利回りが17年ぶりの高水準
ウォンも不安…1467.9ウォンで取引終了

高市早苗首相が『ばらまき』政策に舵を切ったことで、ドル円相場は10か月ぶりに初めて157円を突破した。日本の10年満期国債利回りは最近の17年で最高水準に跳ね上がった。財政悪化への懸念から円安と国債価格の同時急落が起きたのだ。
20日付の日本経済新聞などによると、高市内閣は21日に21兆3000億円規模の経済総合対策を発表する予定だ。『責任ある積極財政』を掲げた高市首相就任後の初の経済対策である。ここには0~18歳の子ども1人当たり2万円を支給する案も含まれている。
日本政府はこれに向け、コロナ時の(31兆6000億円)以来最大となる17兆7000億円の追加補正予算を編成することにした。昨年の13兆9000億円よりもはるかに多い。財務省は当初、経済対策は17兆円、補正は14兆円程度を想定していたが、政治的議論の過程で規模が膨らんだ。
これを受け、同日東京外国為替市場でドル円相場は157円を超えた。市場では年初来高値であるドル円158.84円突破も時間の問題との見方が出ている。高市政権では日本銀行が政策金利を上げにくいとの見方が広がった点も円安を助長したと分析されている。
日本政府のスポークスパーソンである木原ミノル官房長官は「(円が)一方的かつ急激な動きを見せており懸念している」と述べ、「緊張感を持って注視する」と口先介入に踏み切った。10年満期国債利回りは年1.8%台まで上昇し、2008年6月以来の最高を記録した。30年満期国債利回りは過去最高の年3.37%を付けた。日本経済新聞は「財政悪化の懸念が再び強まっている」と報じた。
円安とドル高の影響などで同日ソウル外国為替市場ではウォン・ドル相場が前日比2ウォン30銭上昇し1467ウォン90銭で週次取引を終えた。円安は国際外国為替市場でドル高につながり、これは再びソウル外国為替市場でウォン安(ウォン・ドル相場上昇)の要因となる可能性が高い。

試練に立つ『サナエノミクス』…17兆7000億円の補正、市場は『警告』
「積極財政を掲げる高市早苗内閣の初の経済対策が目立たなければ、瞬く間に支持が離れる。」
高市首相の側近は内閣が21日に発表する経済対策に0~18歳の子ども1人当たり2万円を一律支給する案を盛り込んだことについてこう語った。子どもがいれば収入に関係なく現金をばらまかないと印象付けられないと判断したという。日本政府はこれだけで4000億円を使うことにした。
現地の専門家は高市内閣の『ばらまき』がブーメランとなって戻る可能性を指摘している。物価上昇局面で財政支出を増やすことはインフレを加速する可能性が高いというのだ。20日の円相場と国債価格が同時に急落したのは、放漫な財政への市場からの警告だという分析が出ている。
歴史的規模の『ばらまき』
同日日本経済新聞などによると、高市内閣は初の経済対策規模を21兆3000億円程度と見積もった。これに備え17兆7000億円規模の追加補正予算を編成する方針だ。コロナ以降で最大規模だ。朝日新聞は「大規模な赤字国債の発行が避けられないだろう」と見ている。
高市内閣が名目に掲げたのは高インフレだ。長期間デフレに苦しんだ日本は最近物価が上昇傾向にある。日本の消費者物価は2022年4月から今年9月まで政府と日本銀行の目標である2%を上回り続けた。高市首相は当選前後から物価対策を最優先で進める考えを一貫して示してきた。
高市内閣は21兆3000億円のうち最大の11兆7000億円を物価対策に使うことにした。子ども1人当たり2万円支給、冬季の電気・ガス料金補助金の拡充などだ。人工知能(AI)や半導体投資の促進に7兆2000億円、防衛力強化などに1兆7000億円を投入する。非課税年収の上限引き上げやガソリン税引き下げなど減税も含める方針だ。
市場は即座に警告音
市場は即座に警告音を鳴らした。同日東京外国為替市場でドル円相場は一時ドル1に対し157.76円まで急騰した。前日比で約2円の急上昇で、年初来高値である1月のドル1=158.84円を目前にした。財政悪化への懸念から円売りが拡大し、円相場が急落したのだ。前日に片山さつき財務相、キウチ・ミノル経済財政相、上田和夫日本銀行総裁の会談で最近の円安に関する深い議論が行われていなかったとの報道も円安を助長した。
国債市場では日本版『債券警戒』が実力行使に出た。赤字国債の発行増が予想されると見た債券投資家が、代表的な安全資産とされる日本国債を敬遠し始めたのだ。同日10年満期国債利回りは17年ぶりの高水準で年1.835%、財政により敏感な30年満期は過去最高の年3.370%まで上昇した理由である。現地では2022年の『トラス・ショック』を思い起こしている。リズ・トラス当時の英国首相が資金手当のない減税策を発表したことは、即座に株価、国債、ポンド安を招き、トラス首相は44日で辞任した。
「政権の体力を奪われる」
高市内閣は財政支出で需要が供給を持続的に上回れば長期成長率も高まるという『高圧経済』を主張している。与党自民党の支持率が20~30%台にとどまっていることもばらまきを行う理由の一つに挙げられている。『失われた30年』の間、自民党がインフレ局面で経済運営をした経験がないことも財政規律への警戒感を薄れさせたとの指摘がある。
専門家は現在の日本で需要が供給を上回る状況を考えれば巨額の財政支出を伴う経済対策は合理的ではないと指摘する。物価対策を名目に金をばらまくことはインフレを助長すると見る向きがある。武永治方(たけなが はるがた)日本政策研究大学院大学教授は「高市首相はインフレが政権の体力を奪うという事実を認識すべきだ」と論評した。
東京=キム・イルギュ特派員 black0419@hankyung.com

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