概要
- トランプ大統領のドル安容認発言を受け、ドル指数は3%下落し、「当面はドル価値が下落する」と伝えた。
- 円高に連動してドル/ウォン相場は1ドル=1422ウォン50銭まで下落し、「さらに下押し圧力を受ける」と述べた。
- ドル価値の下落の中で金スポット価格が5,200ドルを突破、銀は110ドル超となるなど貴金属価格が上昇したのは「デベースメント・トレード」の影響だと伝えた。
トランプ、ドル安容認へ
世界の為替市場が動揺
トランプ「人民元・円の切り下げは不公平」
日本の財務相、米国との為替協調を示唆
ドル安要因が同時多発的に噴出
「当面はドル価値が下落する」
ドル/ウォン、1週間で55ウォン超下落
円相場も3カ月ぶり高値
安全資産の金、史上初めて5,200ドル突破

ドナルド・トランプ米大統領がドル安を容認するかのような発言を行ったことで、ドルの価値は4年前の水準まで急落した。米国のグリーンランド掌握の試みや米連邦準備制度理事会(Fed)の独立性を巡る侵害論争で「セル・アメリカ」(米資産売り)への懸念が強まる中、米国経済と対外政策の不確実性がドル安基調を加速させるとの見方が出ている。ドル安に連動して、円/ドル相場とウォン/ドル相場は大幅に下落(通貨価値は上昇)した。
ドル価値が3%下落
27日(現地時間)、主要6通貨に対するドルの価値を示すドル指数は、取引中に1.53%下落し95.55まで下げた。2022年2月以来の低水準だ。4営業日続落となり、年初来では3%近く下落した。トランプ大統領がこの日、ドル安を懸念しているのかという記者団の質問に「ドルは素晴らしい働きをしている」と答え、ドル安の幅を拡大させた。トランプ大統領はまた、「中国と日本は人民元と円の価値を継続的に引き下げてきた。これは不公平だ」とし、「私は彼らと激しく戦ってきた」と述べた。
市場がトランプ大統領の発言を「ドル安を歓迎している」とのシグナルとして解釈した影響だ。トランプ大統領が望むように米製造業を復興させ輸出を増やすには、ドル安が有利だからだ。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は専門家の話として、「トランプ政権関係者はこれまでドル安を望んでいることを否定してきたが、今回の発言は現在市場に広がっている解釈を公式に認めた格好だ」と伝えた。
市場は、ドル安が今年も続くとの見方を強めている。ドル安を招いた要因が継続する可能性が高いためだ。特に、今年5月に任期が満了するジェローム・パウエルFed議長の後任に利下げを強調する人物が任命されれば、ドルの一段安が進むとの見通しが出ている。
スティーブン・ジェン元モルガン・スタンレー為替戦略家は「今回の動きは、ドルがさらに一段と下落する局面の始まりとなる可能性が非常に高い」と指摘した。
金価格・アジア通貨が上昇
ドルが軟調となる中、円の価値も目立って上昇した。この日のニューヨーク外国為替市場で円/ドル相場は1ドル=152.1円台まで下落し、円は3カ月ぶりの高値水準となった。28日の東京外国為替市場でも同様の流れが続いた。23日時点では円/ドル相場は1ドル=159円だったが、4営業日で大きく下落した。
日本経済新聞によると、片山さつき財務相はこの日、オンラインで開かれた主要7カ国(G7)財務相会合に出席した後、為替に関して「米当局と緊密に協調し、適切に対応する」と述べ、円高を促す発言を行った。
国内の専門家は、ドル安と円高に連動してウォンも上昇すると見込んでいる。この日1ドル=1422ウォン50銭まで下落したウォン/ドル相場が、さらに下押し圧力を受けるとの見方が出ている。
ウリィ銀行のミン・ギョンウォン・エコノミストは「円高、米連邦政府のシャットダウン懸念、トランプのドル安容認発言など、為替下落に友好的な要因が同時多発的に出ている」とし、「輸出企業の売りが出れば、為替の下値はさらに切り下がる可能性がある」と述べた。
安全資産需要は金に集中した。この日の国際金スポット価格は史上初めてトロイオンス当たり5,200ドルを超えた。銀スポットもトロイオンス当たり110ドルを上回る水準で取引されている。ドル価値の下落を受け、米資産の比率を引き下げる「デベースメント・トレード」(脱ドル取引)の動きにより、貴金属価格が上昇した。
韓経済/カン・ジンギュ記者 hankyung@hankyung.com

Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.



