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FOMCを控えたビットコイン、9万ドルの分水嶺…反発の兆しは出るか [カン・ミンスンのトレードナウ]

Minseung Kang

概要

  • 専門家はビットコインが9万~9万2000ドルの抵抗線区間で方向性を模索しており、FOMCの金利決定とドットプロットが短期の分岐点になると見ていると伝えた。
  • 現物の上場投資信託(ETF)の純流出および流動性の鈍化が弱含みの流れを支え、短期的な心理の鈍化の中でも長期的な蓄積の流れは維持されていると分析された。
  • ビットコインが9万ドルの支持を維持すれば中期の上昇が続く可能性があるが、下落した場合は8万ドル割れによって中期の流れが崩れるかどうかが評価のポイントになるという見方が出た。
写真 = ChatGPT生成
写真 = ChatGPT生成

ビットコイン(BTC)は米国の12月連邦公開市場委員会(FOMC)定例会議を控え、政策の不確実性の中で不安定な動きを続けている。仮想資産市場は現物上場投資信託(ETF)の純流出と流動性の鈍化で相対的に弱含みとなっている。

専門家はビットコインが9万~9万2000ドルの抵抗線の間で方向性を模索する局面に入ったと見ている。9万ドルの支持が維持されれば中期的な流れは有効だという見方が優勢だが、FOMCの金利決定とドットプロットが短期の分岐点になるだろうとの見通しが出ている。

9日午後18時05分時点、バイナンスのUSDTマーケットでビットコインは前日比1.59%安の90,365ドル(Upbit基準で1億3431万ウォン)で取引されている。同時点でキムチプレミアム(海外取引所と国内取引所の価格差)は1.23%を記録している。

日銀の利上げ示唆・FOMCへの警戒感…リスク資産の方向性は混在

グローバル株式市場は緩やかな反発の流れを続けている一方で、仮想資産(暗号資産)市場は相対的に弱含みを見せている。日本銀行の利上げ示唆と今週の米国連邦公開市場委員会(FOMC)を控えた政策の不確実性が重なり、リスク資産全般は明確な流れを作れていない。

最近発表された米国の物価指標は金利政策の方向を大きく揺るがすほどではなかった。米商務省が発表した9月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.8%上昇し、1年6カ月ぶりの高い水準を記録したが、おおむね予想の範囲内にとどまったと評価された。ただし、米連邦政府のシャットダウン(一時的業務停止)で統計の空白が長引いたこともあり、今回のFOMCの不確実性は過去より高いとの指摘もある。

先に日本銀行(BOJ)は12月の利上げ可能性を示唆し、世界の金融市場の変動性を高めた。現在は短期的なショックは和らいでいるが、日本が金融緩和から脱却し利上げの局面に入ればグローバルな流動性構造が変わる可能性があると評価されている。日本の利上げ決定は19日に予定されている。

写真 = シカゴ・フェドウォッチのキャプチャ
写真 = シカゴ・フェドウォッチのキャプチャ

市場の関心は12月FOMC定例会議に集まっている。ウォール街では、今回公表されるドットプロットが来年の利下げのペースをどのように示すか、そしてパウエル議長が追加利下げの可能性に言及するかが重要な変数になると見ている。当日のシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによれば、市場は米連邦準備制度(Fed)が10日(韓国時間11日午前4時)時点で基準金利を0.25%ポイント引き下げる可能性を89.4%と織り込んでいる。

一方で市場は次期連邦準備制度理事会(Fed)議長人事にも注目している。有力候補とされるケビン・ハセット(ホワイトハウス国家経済会議(NEC)委員長)は続けて利下げの必要性を強調している。またトランプ政権が地区連銀総裁の選任基準の変更を進め影響力を拡大しようとする動きも観測され、今後の金融政策が緩和傾向に傾くとの見方も示されている。

ETFの純流出で流動性鈍化…MSCI除外リスクも重荷に

写真 = ファサイド・インベストメントのキャプチャ
写真 = ファサイド・インベストメントのキャプチャ

ビットコイン現物上場投資信託(ETF)は先週(1~5日)に8770万ドルが純流出し、明確な買いの勢いが確認されていない。ストラテジーのMSCI指数からの除外可能性は短期的な負担要因として作用した一方、世界的運用会社バンガードの仮想資産ETF取引許可はポジティブなシグナルと解釈されている。

ビットコインは短期投資家の平均買付価額(赤線・約10万3100ドル)の下で弱含みを示しており、アクティブ投資家の平均取得単価(黄線・約8万8000ドル)付近で方向性を模索している様子だ。 / 写真 = Glassnode Xのキャプチャ
ビットコインは短期投資家の平均買付価額(赤線・約10万3100ドル)の下で弱含みを示しており、アクティブ投資家の平均取得単価(黄線・約8万8000ドル)付近で方向性を模索している様子だ。 / 写真 = Glassnode Xのキャプチャ

グローバル仮想資産取引所ビットフィネックスは週間レポートで「株式市場と異なりビットコインは相対的に弱含みが目立ち、依然として8万4000~9万1000ドルのレンジにとどまっている。約700万BTCが未実現損失の状態にあり、市場が明確な反転の勢いを回復していないことを示唆している」と分析した。続けて「現物需要の弱まりでETFの純流出が続いており、上昇局面でも買い集めより『強気を利用した売り』が優勢な流れとなっている」と評価した。

ビットコインの損失区間のボリュームは最近500万~700万BTCの範囲で推移し、2022年初頭と類似したボックス圏の動きを見せている。市場は主要な転換点付近で方向性を模索している。 / 写真 = ビットフィネックス、CryptoQuantのキャプチャ
ビットコインの損失区間のボリュームは最近500万~700万BTCの範囲で推移し、2022年初頭と類似したボックス圏の動きを見せている。市場は主要な転換点付近で方向性を模索している。 / 写真 = ビットフィネックス、CryptoQuantのキャプチャ

市場の流動性も年末に向けて急速に薄くなっている。シンガポール拠点のQCPキャピタルは8日のリサーチレポートで「先週末、ビットコインは8万8000~9万2000ドルの間で過度なボラティリティを示した」とし「小さな注文でも価格が大きく動くほど流動性が弱まっている」と分析した。反面、取引所内のビットコイン供給は減少傾向にある。直近2週間で約2万5000BTCが純流出し、ETF・企業保有量が初めて取引所保有量を上回った。短期的な心理の鈍化の中でも長期的な蓄積の流れは維持されているとの分析が出ている。

また長期保有者(LTH)の売り圧力も徐々に和らいでいるとの評価がある。オンチェーン分析企業GlassnodeによればLTH保有量は7月の1476万BTCから先月は1433万BTCへと減少し、今年3月以降で最も低い水準を記録した。この減少の流れはビットコインが8万ドル付近で安値を形成した時期と重なり、その後の9万ドル台への反発とも連動していると解釈される。

一方、ウォール街ではストラテジーがMSCI指数から除外される可能性があるという警告が相次いでいる。投資業界は指数除外時にパッシブ資金約28億ドルを含め数十億ドル規模の売り圧力が発生する可能性があると見ている。除外時には指数連動ファンドの自動売却で流動性縮小や資金調達環境の悪化が取り沙汰される。このような負担はコインを保有する『デジタル資産トレジャリー(DAT)』企業全体の財務構造にも追加の圧力として作用する可能性があると指摘されている。最終決定は来年1月15日に発表される予定だ。

ストラテジーのmNAVは1.17水準を示している。 / 写真 = ストラテジーのホームページのキャプチャ
ストラテジーのmNAVは1.17水準を示している。 / 写真 = ストラテジーのホームページのキャプチャ

先にフォン・リー(ストラテジーCEO)は先月29日、「ストラテジーのmNAV(時価に対する純資産比率)が1倍未満に落ちた場合、優先株の配当金を確保するためにビットコインを売却する可能性がある」と述べつつも「それは最後の手段に近い」と述べていた。会社の公示によればストラテジーのmNAVは約1.17水準と集計されている。

9万ドルの抵抗・支持の攻防…短期の流れはFOMCが分ける

ビットコインは9万2500ドル付近で売り圧力が強まり短期の反発が崩れた一方、9万ドル前後で支持線を再確認している。専門家は短期的な調整があっても8万ドルの支持が維持される限り中期の流れは保たれると見ている。

アユシ・ジンダル(NewsBTC研究員)は「ビットコインは9万1200~9万2000ドルの区間が短期抵抗として作用しており、この区間を突破してこそ上方向のモメンタムが復活する」と分析した。彼は「逆に9万ドルの支持が崩れれば8万9500ドル、続いて8万8800ドルまで後退する可能性がある」とし「8万6500ドルを下回れば下落幅がさらに大きくなるリスクがある」と付け加えた。

ケイティ・ストックトン(フェアリード・ストラテジーズ創業者)は「現在のビットコインの調整幅は10月高値から30%以上下落しており、売られ過ぎ圏に近い」とし「最近の下落が過度であるため短期の戻りシグナルが確認される可能性がある」と診断した。彼女は「短期の反転シグナルが出ればビットコインは長期の支持線である8万600ドルを守れるだろう」としつつも「グローバルなリスク回避の心理が強まっているため短期のボラティリティは容易には収まりにくい」と分析した。

ボブ・メイソン(FXProアナリスト)も「最近の調整でビットコインは50日・200日移動平均の支持線を下回ったが、ファンダメンタルは依然として反発の可能性を示唆している」と評価した。彼は「ビットコインが9万4447ドルの抵抗を上抜ければ心理的な分岐点である10万ドルが再び開かれる可能性がある」としつつも「8万ドルが崩れれば中期の上昇トレンドが崩れる可能性がある」と分析した。

また「FRBがハト派的なスタンスで利下げを発表し、来年のドットプロットが緩和的な見通しを提示した場合、ビットコインが10万ドル回復を試みる可能性が高い」と展望した。

カン・ミンスン(ブルーミングビット記者) minriver@bloomingbit.io

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Minseung Kang

minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.
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