概要
- 米SEC傘下の取引・市場局が仮想資産証券を取り扱うブローカーディーラーの受託基準に関する内部見解を公表したと伝えた。
- SECは分散台帳技術を通じた「物理的保有」要件の認定、秘密鍵管理および技術・運用リスク対応体制の整備を強調した。
- 今回の声明は公式な規則や法的効力はないが、今後の制度整備過程で重要な基準点になるとの評価がされていると伝えた。

米国証券取引委員会(SEC)傘下の取引・市場局(Division of Trading and Markets)は、仮想資産証券を取り扱うブローカーディーラーの受託基準に関する見解を公式に示した。仮想資産証券を既存の証券規制の枠組みの中でどのように保管・管理できるかについての解釈を提示したもので、業界では制度的不確実性を一部解消する信号として受け止められている。
SEC取引・市場局は17日(現地時間)に「ブローカーディーラーの仮想資産証券受託に関する声明」を発表し、証券取引法の規則15c3-3(b)(1)の「物理的保有(physical possession)」要件を仮想資産証券にも適用できるという内部見解を公表した。これは仮想資産証券を顧客口座として扱うすべてのブローカーディーラーを対象とする。
当該声明は規則15c3-3で要求される「完全払込証券および超過マージン証券に対する迅速な保有および維持」の義務が仮想資産証券にも満たされ得る条件を具体化したものである。SECはブローカーディーラーが直接当該仮想資産証券にアクセスでき、分散台帳技術を通じてこれを移転する能力を有する場合に「物理的保有」要件を満たしたと見なせると説明した。
また、ブローカーディーラーは仮想資産証券が発行・移転される分散台帳技術およびネットワークについて事前および定期的な評価手続きを整備する必要がある。これにはネットワーク性能、拡張性、セキュリティ、コンセンサスメカニズム、ガバナンス構造、ハードフォークやエアドロップ発生時の影響分析などが含まれる。SECはこれにより技術的欠陥や運用リスクを事前に特定して対処できる必要があると強調した。
SECは重大なセキュリティまたは運用上の問題が確認された場合、ブローカーディーラーが当該仮想資産証券を保有しているとは見なしてはならない点も明確にした。この基準は市場の変動性や評判リスクではなく、受託自体に直接関連する実質的なリスクに焦点を当てたものである。
秘密鍵の管理も重要要件として示された。ブローカーディーラーは仮想資産証券へのアクセスに必要な秘密鍵が盗難・紛失・不正使用されないよう、業界のベストプラクティスに沿った内部統制と手続きを構築しなければならない。顧客や第三者、系列会社も当該秘密鍵にアクセスできないよう制御することが前提とされる。
さらに、ブロックチェーンの障害、51%攻撃、ハードフォーク、エアドロップなどの例外的な事態が発生したり、ブローカーディーラーが清算・破産手続に入った場合でも、仮想資産証券の安全な移転とアクセス性を確保できる緊急対応計画を事前に用意する必要があると述べた。
SECは今回の声明が公式な規則や法的拘束力を持つガイドではなく、委員会の最終見解に代わるものでもないと線を引いた。ただしブローカーディーラーの仮想資産証券受託に関して市場参加者が求めていた解釈を提供する「中間的措置」として、今後の制度整備過程で重要な基準点となる可能性が高いと評価されている。

YM Lee
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