概要
- イランの反政府抗議デモ激化と米国の介入可能性を受け、WTIが1バレル当たり60ドル台を回復し、短期的に70ドル到達との見方が出ているとした。
- ベッティング市場では、米国またはイスラエルによる対イラン攻撃の可能性が70%を上回り、地政学リスクが拡大したと伝えた。
- LS証券は、イランの輸出障害の可能性を考慮すると、原油が短期的に1バレル当たり65〜70ドルまで上昇した後、反落する可能性があると見通したとした。
WTIが60ドル台を回復…「短期的に70ドル到達」予想も
地政学リスク指数、昨年6月以来の高水準
ベッティング市場「米国などが今月中に攻撃する可能性70%以上」
LS証券「中国の石油輸入締め付けが本格化」

年初の米国によるベネズエラ作戦でも落ち着いていた国際原油相場が、イランの反政府抗議デモ激化と米国の介入可能性に反応し、急ピッチで反発している。ウエスト・テキサス中質原油(WTI)価格が1バレル当たり60ドル台を回復する中、市場の視線は再び中東の火薬庫に向かっている。
イラン情勢は「嵐の前の静けさ」
15日、LS証券リサーチセンターによると、地政学リスク指数(GPR Index)は1月中旬以降に急上昇し、昨年6月のイラン・イスラエル紛争以降で最高水準を記録した。原油価格は底値からおおむね10%前後上昇し、WTIベースで60ドル半ばへの進入を試みている。
今回の原油高の引き金は、イラン国内の反政府抗議デモ「ザン、ゼンデギ、アザディ(Zan, Zendegi, Azadi・女性、生命、自由)」の激化だ。
とりわけ、ドナルド・トランプ米大統領がイランと取引する国々に対し25%の追加関税を予告し、緊張感は最高潮に達した。これはイラン原油輸出の90%を引き受ける中国を直接狙った措置と解釈される。
イランはベネズエラ、サウジアラビアに次ぐ世界第3位の原油埋蔵国だが、西側諸国による長期の経済制裁により、原油生産量は日量340万バレル程度にとどまっている。
イランの油田の大半はペルシャ湾沿岸に位置し、日量約130万〜150万バレルの原油輸出のうち90%をホルムズ海峡経由で中国に送っている。
「今月中に軍事衝突の可能性70%」
金融市場参加者の予測を反映する「ベッティング市場」の動きはさらに強気だ。Polymarket(ポリマーケット)など主要予測市場では、1月18日を境に米国の対イラン攻撃の可能性を50%以上とみており、1月末までに米国またはイスラエルがイランを攻撃する可能性は70%を上回っている。
中長期の政権崩壊シナリオも取り沙汰されている。ベッティング市場は、6月末までにイラン最高指導者ハメネイが退任する可能性を54%、イラン体制が崩壊する可能性を39%と見込んでいる。
LS証券は「市場では、今月下旬の軍事介入後にイラン体制が変化する可能性をやや高く見ている」と分析した。
輸出に支障が出れば70ドル台に乗せる可能性も
今後の原油価格は、米国の介入の度合いによって方向性が決まる見通しだ。米国またはイスラエルがイランの核施設への空爆にとどまる場合、原油は短期的に急騰した後、速やかに落ち着くとみられるが、政権交代シナリオにつながる場合、相当期間にわたり上昇圧力を受ける可能性がある。
LS証券のホン・ソンギ研究員は「イランの輸出障害の可能性(日量約100万〜140万バレル)を踏まえると、原油は短期的に1バレル当たり65〜70ドルまで上昇した後、反落するだろう」との見通しを示した。
ただし、地政学リスク・プレミアムが長期化すれば、原油の下値支持線が切り上がる可能性がある点は警戒要因として挙げられた。




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