概要
- ビットコインが7万5,000ドルの節目を割り込み、年初来で13.91%下落するなど、他の資産に比べ不振が際立つと伝えた。
- 利下げ先送り観測、デリバティブ中心の取引構造、強制売却により、ビットコインが真っ先に売り対象となって下落幅が拡大したとした。
- 世界最大のビットコイン保有企業ストラテジーの平均取得単価7万6,037ドルを下回り、保有分が損失圏に入ったと伝えた。
期間別予測トレンドレポート


暗号資産も「ワシ・ショック」
2日間で時価総額2,500億ドルが蒸発
利下げの先送り観測が強まる
ビットコインが真っ先に売り対象に
現物より先物取引の比率が高い
強制売却が殺到し下げ幅拡大
「最大保有」のストラテジーも打撃
明確な「上昇シグナル」もない
当面は価格変動が続く見通し

ビットコインが1日で5%近く急落し、一時7万5,000ドルの節目を割り込んだ。暗号資産の世界時価総額は2日間で2,500億ドル(約360兆ウォン)が蒸発した。表面的には、タカ派(金融引き締め志向)に分類されるケビン・ワシ元米連邦準備制度理事会(Fed)理事が次期Fed議長に指名された、いわゆる「ワシ・ショック」が作用したとされる。ただ、安全資産の金だけでなくリスク資産の株式とも連動性が薄れる(デカップリング)様相を見せ、ビットコインの資産としての価値への疑問が強まったとの見方も出ている。
◇不調が際立つビットコイン

2日、CoinMarketCapによると、ビットコインは同日午後12時30分ごろ、24時間前比4.67%安の7万4,998ドルで取引された。ビットコインが7万5,000ドルを下回ったのは昨年4月以来、約9カ月ぶり。国内では1億1,063万8,000ウォンを付け、一時1億1,000万ウォンの節目を脅かした。
ビットコインは年初来で13.91%下落した。金価格(先物ベース)がトロイオンス当たり5,600ドルを付けるなど過去最高値を更新する局面でも弱含んだ。だからといってリスク資産の株式と似た動きをしたわけでもない。年初来でナスダック(0.97%)、S&P500(1.17%)など米株は小幅安にとどまっているためだ。KOSPI(15%)と比べると、ビットコインの不振は一段と際立つ。「ワシ・ショック」が引き金となった局面でも、銀を除けばビットコインの下落率が最も大きかった。
◇デリバティブ取引比率が高い
市場では、ビットコインが金利環境だけでなく、危機局面でのみ存在感が高まる資産としての限界、デリバティブ市場中心の需給構造という3つの罠に同時に陥っているとの分析が出ている。金利の観点で、ビットコインは保有しても利息が付かない資産だ。利下げが遅れるほど投資家は、利息や配当を受け取れる債券や株式などへ資金を移す。今回の「ワシ・ショック」後、市場が利下げ先送りの可能性を先回りして織り込む中で、ビットコインが真っ先に売られたという解釈が出る背景だ。
資産としての限界も浮き彫りになったとの評価だ。過去にシリコンバレー銀行(SVB)問題やイスラエル・ハマス衝突など、地政学リスクが金融システム不安へ波及する懸念が大きかった当時、ビットコインは「デジタル・ゴールド」として注目された。しかし最近の経済環境は、金融危機というより金利・為替・景気の方向性を市場が見極める局面に近い。ビットコインが安全資産として注目されにくい理由だ。
需給構造も下落幅を広げた要因として挙げられる。ビットコイン市場は現物取引より先物などデリバティブ取引の比率が高い。借り入れを伴うレバレッジ取引も多い。このため価格が一定水準を下回ると、損失を抑えるための強制売却が一斉に出て、下げ幅がさらに拡大しやすい構造だ。実際に7万5,000ドルの節目が崩れると、短期の売りが殺到し下落が急速に拡大した。
◇損失圏に入ったストラテジー
今後の値動きについては、当面ボラティリティが続く可能性が大きいとの見方が優勢だ。利下げ時期を巡る不確実性が解消されておらず、明確な上昇ドライバーを見いだしにくいからだ。特にデリバティブ市場中心の取引構造上、価格が反発してもテクニカルな戻りにとどまる可能性が高いとの指摘が出ている。
一方、世界最大のビットコイン保有企業として知られるストラテジーは、最近の下落で保有分が損失圏に入ったことが分かった。ストラテジーの平均取得単価は7万6,037ドル程度とされる。同社は2020年8月からビットコインを買い増し、71万2,647枚を保有している。ビットコイン価格がストラテジーの平均取得単価を下回ったのは今回が初めてだ。
チョ・ミヒョン記者 mwise@hankyung.com

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