概要
- 日本銀行が保有する簿価で37兆円相当のETFの売却を開始し、質的引き締めに踏み切ったと伝えた。
- 日銀は年次で簿価ベースETF 3300億円、REIT 50億円ずつ処分する方針で、市場の混乱を避けるため少しずつ進めると明らかにした。
- 日経平均が史上最高値を更新したことを受け、市場では日銀が「ETFを売ってもよい」と判断したとの観測が出ていると伝えた。
期間別予測トレンドレポート



日本銀行が保有する簿価で約37兆円相当の上場投資信託(ETF)の売却を開始した。政策金利の引き上げ基調を維持する一方で国債買い入れを減らす「量的引き締め」に踏み切ったのに続き、ETF売却という「質的引き締め」まで始めた形だ。2010年代に「量的・質的金融緩和」(QQE)と呼ばれる大規模緩和政策を展開してきた日本が、金融正常化へ向かう最後の扉を開いたとの見方が出ている。
3日付の日本経済新聞によると、日銀はETFおよび不動産投資信託(REIT)の売却を今年1月に開始した。1月の売却額は簿価ベースでETFが53億円、REITが1億円だった。1月末時点で日銀が保有する簿価ベースのETFは37兆1808億円、REITは6547億円規模。時価ベースでは昨年9月末時点でETFを83兆2000億円、REITを8000億円分保有している。
日銀は昨年9月の金融政策決定会合で、簿価ベースのETFを年3300億円、REITを50億円程度ずつ処分することを決めた。株価急落など市場への影響を最小限に抑えるため、市場全体の売買代金に占めるETFとREITの売却代金比率をそれぞれ0.05%程度に設定した。当時、植田和男総裁は「(全て処分するのに)単純計算で100年以上かかる」とし、「市場の混乱を避けるため、少しずつ進めるのが適切だ」と述べた。
2012年末に政権復帰した安倍晋三首相は、2013年にデフレ脱却を目指し「次元が違う」との意味を込めた異次元緩和を掲げ、日銀を通じていわゆる「バズーカ・マネー」を放った。無制限に国債を買い入れて長期国債金利の上昇を抑制(YCC)し、マイナス金利を導入し、ETF買い入れまで動員した。
動かなかった日本の物価が動意づき始めると、日銀は金融正常化の道に入った。2024年3月、17年ぶりに政策金利を引き上げ、2016年から続けてきたマイナス金利政策を廃止した。2024年8月からは国債買い入れで四半期ごとに月間買い入れ額を4000億円ずつ減らす量的引き締めを開始した。今回、ETF売却まで始め、質的引き締めに踏み出した。
市場では、日銀がいつ、どのようにETFを処分するのかに注目が集まっていた。日銀がETF売却に容易に踏み切れなかったのは、株価下落への懸念があったためだ。しかし、日経平均株価が史上最高値を更新したことで「ETFを売ってもよい」との判断に至ったとの見方が出ている。この日も日経平均は一時5万4,782まで上昇し、取引時間中の最高値を更新した。
東京=キム・イルギュ特派員 black0419@hankyung.com

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