概要
- 米政権は、120億ドルを投じるプロジェクト・ボルトを通じて、重要鉱物の備蓄とサプライチェーンの安定性確保を目標に事業を立ち上げたと明らかにした。
- ハートリー・パートナーズなどの原材料サプライヤーがリチウム、銅、レアアースを調達し、非常時には会員企業に優先供給し、指定在庫価格で購入できる仕組みを整えたと伝えた。
- 米政府は中国のレアアース供給リスクに対応するため、サプライチェーンの多角化、米国内の鉱山開発、USAレアアースへの投資を並行して進めていると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


米「プロジェクト・ボルト」始動…鉱物戦争が本格化
リチウム・銅など主要原材料を確保
60日分を米国内に備蓄する目標
GM・グーグルなど10社が投資
緊急時は会員企業に優先供給

ドナルド・トランプ米政権は、120億ドル(約17兆4000億ウォン)規模の鉱物備蓄プロジェクトを正式に立ち上げた。中国の世界的な鉱物支配力に対抗するためだ。先端兵器、コンピューター、携帯電話の製造に不可欠に使われるレアアースなど、重要鉱物のサプライチェーンの安定性を確保するのが狙いだ。
◇ リチウム、銅、レアアースなどの備蓄が目標
トランプ大統領は3日(現地時間)、ホワイトハウスで米国の製造業者向けにレアアースなど重要鉱物を調達・貯蔵する「プロジェクト・ボルト」を発表した。レアアースは地中に存在する希少金属で、スマートフォンやEVバッテリー、半導体用研磨材、石油化学触媒など先端産業から、戦闘機・ミサイルなど防衛産業に至るまで幅広く用いられる必須素材だ。今回のプロジェクトの核心は、中国発の鉱物供給ショックに備え、重要鉱物を約60日分、米国内に備蓄することにある。
米輸出入銀行が承認した100億ドル規模の長期融資と、民間資本約16億7000万ドルなど、総額120億ドルの資金がこのプロジェクトに投じられる。ハートリー・パートナーズ、マーキュリア、トラクシスなどの原材料サプライヤーが、リチウム、銅、レアアースなど必須原材料を世界市場で購入・調達する。備蓄した鉱物は緊急事態発生時に、プロジェクトに加入した会員企業に優先供給する。ゼネラルモーターズ(GM)、ステランティス、ボーイング、グーグル、ロッキード・マーティンなど主要10社余りが参加の意向を示した。会員企業は、指定された在庫価格で鉱物を購入する初期コミットメントを結ぶことができる。希望する鉱物リストをプロジェクト・ボルト側に提出することも可能だ。
米国はすでに防衛産業向けに、国家レベルの「重要鉱物備蓄制度」を運用している。一方で、民間製造業者を対象とした備蓄体制は整っていなかった。ホワイトハウスは「今回のサプライチェーン安全保障強化計画は、海外サプライチェーンへの依存度を下げ、国内の産業基盤を強化する」と強調した。
◇ 中国、世界のレアアース生産の69%
ホワイトハウスは具体的に明示していないものの、「海外サプライチェーン」は中国を念頭に置いているとの見方が出ている。中国は昨年4月、米国と貿易戦争を繰り広げる中で、先端製造業に必要な7種類のレアアースを輸出規制リストに載せ、輸出許可(ライセンス)義務を課した。昨年10月末の米中首脳会談の合意で、中国はレアアース輸出規制を1年間猶予することで合意した。しかし最近も、米企業は中国のレアアース規制で大きな困難に直面している。
中国は世界のレアアースの生産と精製・加工を掌握している。米地質調査所によると、世界のレアアース生産量(2024年基準)に占める割合は、中国が68.5%で圧倒的な首位だった。トランプ大統領はこの日「私たちは1年前に経験したことを二度と経験したくない」と述べた。続けて「長年にわたり戦略石油備蓄(SPR)を運用し、防衛用の重要鉱物を備蓄してきたのと同様に、今後は米国の産業のための予備分を確保し、問題が起きないようにする」と説明した。
トランプ政権は、中国による「レアアースの武器化」に対応するため、サプライチェーンの多角化も進めている。昨年はウクライナをはじめ、オーストラリア、マレーシアなど資源国と重要鉱物の協力協定を結んだ。米国内の鉱山開発も加速させている。先月、米商務省はレアアース生産企業のUSAレアアースに最大2億7700万ドルを投資し、13億ドル規模の融資パッケージも提供すると発表した。その代わりに米政府は、同社の株式やワラントなど1760万株を保有する予定だ。
キム・ドンヒョン記者 3code@hankyung.com

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