概要
- 米国の通商法301条調査と、すでに課されている鉄鋼の50%品目別関税により、追加関税や原産地検証の強化が行われた場合、鉄鋼業界の収益性悪化への懸念が強まっていると伝えた。
- 半導体はWTOの情報技術協定(ITA)に基づき最恵国待遇を受けているものの、301条を活用した米国の現地投資圧力の可能性が取り沙汰されているとした。
- 自動車・バッテリー業界は、関税負担、原産地検証の強化、納品遅延、コスト増に加え、米国による現地生産拡大と追加投資要求の可能性を注視していると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


国内産業界の不確実性が拡大
原産地検証・通関審査が強化されれば
納品遅延による収益性悪化を懸念

米国が韓国を対象とした通商法301条の調査に着手し、国内産業界全体の緊張感が高まっている。とりわけ、すでに高率の品目別関税の適用を受ける鉄鋼業界では、追加関税に原産地検証の強化まで重なれば直撃弾になるとの懸念が出ている。半導体・自動車・バッテリー業界も、サプライチェーン再編や製品需要の鈍化など直接・間接の影響を注視している。
12日、業界によると、最も大きな衝撃が見込まれるのは鉄鋼だ。米政府は昨年6月から韓国産鉄鋼(アルミニウムを含む)製品に50%の関税を課している。これに301条調査の結果に伴う追加関税、輸入制限、原産地検証が加わる。米国はすでに鉄鋼の原産地を最終加工地ではなく、原料を溶解し鋳造した国、いわゆる「メルト・アンド・プア(melt and pour)」基準で判断している。業界は、契約の遅れや在庫増、出荷の支障など、通関の不確実性そのものがコストになり得るとみている。
これを受け、POSCO、現代製鉄などは政府とともに「韓国産鉄鋼の輸出は中国の供給過剰や迂回輸出とは異なる」点の立証に注力すると見込まれる。原産地と溶解・鋳造履歴の管理を強化する一方、汎用品よりも自動車用鋼板、電磁鋼板、防衛・原子力発電向け特殊鋼など高付加価値製品の比率を高める方向で対応に乗り出すとみられる。
サムスン電子やSKハイニックスなど半導体業界も状況を注視している。半導体は世界貿易機関(WTO)の情報技術協定(ITA)に基づき米政府から最恵国待遇を受けているが、301条をカードに、メモリー工場の新設など現地への追加投資を求める圧力を受ける可能性があるためだ。ただ、高帯域幅メモリー(HBM)市場では韓国企業が供給面で優位にあり、関税を課せば自国のビッグテックの負担が増して、関税賦課がブーメランになり得るとの見方も出ている。
自動車業界も警戒を強めている。現代自動車と起亜は米国での現地生産比率を着実に高めてきたが、韓国産部品と一部車種に対する関税負担が増えれば収益性悪化は避けられないためだ。さらに、自動車は部品サプライチェーンが複雑で、原産地検証の強化だけでも納品遅延やコスト増が発生し得る。業界では、米国が関税にとどまらず現地生産の拡大や追加投資を求める可能性もあるとみている。
バッテリー業界は、相対的に影響が限定的との観測が多い。国内バッテリー大手3社(LGエナジーソリューション、サムスンSDI、SKオン)がすでに米国に大規模生産拠点を構築しているためだ。ただ、正極材・負極材などバッテリー素材は、関税引き上げ時に負担が増える可能性があるとの見方も提起されている。
キム・ジヌォン/キム・チェヨン/シン・ジョンウン記者 jin1@hankyung.com

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