フランクリン・テンプルトン幹部「米インフレは4%に達する恐れ FRBの利下げは年1回」

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YM Lee

概要

  • スティーブン・ドーバー氏は、米国の インフレ率 が少なくとも 3%%、悪い場合は 4%% まで上昇する可能性があり、FRBの利下げ 見通しを2025年 1回 に引き下げたと明らかにした。
  • ドーバー氏は、VIX30 を超えれば追加投資、50 を超えれば積極的な 投資 を検討できるとして、市場下落時の分割買い 戦略を示した。
  • ドーバー氏は、ヘルスケア金融防衛産業産業株成長株ハイイールド債日本・欧州・韓国M7を超えた幅広い投資S&P500の7000〜7400 などを有望分野として挙げた。

期間別予測トレンドレポート

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韓経・ウォール街専門家グループインタビュー

フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)のスティーブン・ドーバー主席市場ストラテジスト

FRB利下げ見通し、2回から1回に下方修正

ホルムズ海峡の通航制限で農産物や食品、半導体にも物価上昇圧力

M7や米国市場に偏らないポートフォリオ構築が必要

韓国や日本にも投資機会 ヘルスケアや金融株など有望

写真:Shutterstock
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イランとの戦争を受け、米国のインフレ率が2025年末に4%まで跳ね上がる可能性が浮上している。ホルムズ海峡で船舶の通航が滞れば、エネルギーに加え、農産物や食品、半導体など幅広い品目で価格上昇が見込まれるためだ。

フランクリン・テンプルトン(Franklin Templeton)のスティーブン・ドーバー主席市場ストラテジストは7月7日のZoomインタビューで、米インフレ率について「年内にやや低下し、3%から2%に近づくとみていた」と語った。そのうえで「今は少なくとも3%を見込んでおり、非常に悪いケースでは4%に達する可能性もある」と明らかにした。

ドーバー氏は、米連邦準備理事会(FRB)の利下げ余地も従来より狭まったと指摘した。「状況によっては利上げが必要になるかもしれない。そうなればスタグフレーションという好ましくないシナリオになる」と懸念を示した。2025年の利下げ回数見通しは、従来の2回から1回に引き下げた。

原油価格がイラン紛争前の水準に戻るには相当な時間がかかるとの見方も、インフレ圧力を強める要因になっている。ドーバー氏は「破壊された原油精製インフラの復旧には数年かかる可能性がある」と説明した。さらに「中東で今後何が起きるか分からないという不確実性そのものが価格に影響している」と付け加えた。

ドーバー氏は、不確実性の高い相場では感情的な対応より規律ある投資戦略が重要だと強調した。「戦争やイラン、原油価格を巡って何が起きるかは誰にも分からない。しかし歴史を振り返れば、こうした局面ほど規律が重要になる」と述べた。特に市場シグナルとして、いわゆる変動性指数(VIX)を注視すべきだと促した。VIXは投資家心理の不安を映す指標で、「恐怖指数」とも呼ばれる。

同氏は過去30〜40年のデータにも言及した。「VIXが30を上回った局面では、その1年後のリターン中央値は約23%だった。50を超えた場合は約30%で、的中率は100%だった」と語った。そのうえで、市場下落時には時間を分散して買い向かい、VIXが30を超えれば追加投資、50を超えればより積極的な投資判断を検討すべきだと助言した。変動性が急騰し、市場の恐怖が極端に高まった時点が、その後の高い収益率につながるケースが歴史的に多かったという。投資家が不安から売りを続ける局面が、結果的に底値だったと解釈することもできる。ただ「その時期は極めて不快で厳しい局面になる」とも話した。

短期債にも投資機会があると評価した。

業種別ではヘルスケアを真っ先に挙げた。「雇用増加の大半はヘルスケアで生まれている。高齢化が背景にある」と説明した。加えて「金利が低下すれば金融セクターにも追い風になる。防衛産業は米国だけでなく韓国でも構造的な成長産業になる」との見通しを示した。

また、「景気後退を想定しないのであれば、産業株(バリュー株)も有望だ」と述べた。一方で「景気後退が現実になれば、成長株の方がより良い成績を残すだろう」と語った。

米国外への分散投資の必要性も訴えた。「日本と欧州の一部地域は引き続き前向きにみている。特に欧州は米国より景気が弱いが、バリュエーションが低い点で魅力がある」と評価した。ドーバー氏は年初から顧客に対し、韓国を含む米国外市場や、マグニフィセント7(M7)を超えた幅広い投資を勧めてきたという。こうした戦略をとった場合、イラン紛争下でも収益性は良好だったと振り返った。

最近は償還問題で不安要因となっているプライベートデットについて、システミックリスクには発展しないとの見方を示した。ただし「個人投資家はいつでも資金を引き出せると考えがちだが、プライベートデットは流動性が低い」と注意を促した。むしろ、かつてジャンク市場と呼ばれたハイイールド債市場の方が、以前より質が高く、残存期間も短く、何より流動性があると指摘した。個人投資家にとっては、プライベートデットよりハイイールド債の方が合理的な選択肢になり得ると助言した。

ドル高についても見解を述べた。「ドルは上昇した。とりわけ韓国ウォンに対して大きく上がった」と説明した。その背景として「韓国はエネルギー輸入依存度が高く、エネルギー自給力の高い国より影響を受けやすい」と分析した。一方で「過去のようにドルが安全資産として大きく急騰したわけではない」とも指摘した。長期では、今後5〜10年でドル安となる可能性の方が高いと見通した。

米国株については比較的強気の見方を維持した。ドーバー氏は「S&P500は2025年末に7000〜7400を目指し、利益成長率は約10%を見込んでいる」と述べた。

ニューヨーク=パク・シニョン特派員 nyusos@hankyung.com

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