概要
- ルメンタムと大韓光通信など光通信関連企業の株価は、この1年でそれぞれ1575.35%%、3517.59%%上昇した。
- エヌビディア、グーグル、マイクロソフトは、1.6TB以上の超高速ネットワークインフラ構築に向け、光通信と光学技術の確保を急いでいる。
- AT&Tの5年間での2500億ドル投資やBEADプロジェクトを追い風に、大韓光通信、オイソリューションなど韓国の光通信部品メーカーに長期受注の機会が開けたと伝えた。
期間別予測トレンドレポート


DEEP INSIGHT
ジェンスン・ファン氏が未来の中核技術に挙げた光通信
「スーパーカーが多くても道路が狭ければ渋滞する」
AIのボトルネックを破る光通信
AI半導体の性能が高度化しても
既存ネットワークではトラフィックが詰まる
光通信は光の速度で情報を伝送
グーグルなどは光学技術の確保を急ぐ
AT&Tは5年間で2500億ドル投資
韓国部品メーカーへの波及効果に期待
1575.35%、3517.59%。
前者は米国の代表的な光通信関連株とされるルメンタム(Lumentum)、後者は韓国コスダック上場の大韓光通信の直近1年の株価上昇率だ。いずれも6月14日終値ベース。光通信関連株は2024年初めから注目を集めてきたが、エヌビディアのジェンスン・ファン最高経営責任者(CEO)が5月の「GTC 2026」で光学コンピューティング・インターコネクト(OCI)を将来の中核技術に挙げて以降、一段高となっている。株価過熱を警戒する向きもあるが、半導体や二次電池、人工知能(AI)に続く次世代の相場けん引役として光通信を挙げる専門家は増えている。
光通信とは何か

光通信は、電気信号を光信号に変える光ファイバーを使い、光の速度で情報を伝送する技術だ。電力効率を最大化しやすいのが特徴で、AI時代のボトルネック解消につながる。
これまで世界のビッグテックは、AIの頭脳に当たるエヌビディアの最新GPUを確保するため巨額の資金を投じてきた。ところがGPUを導入しても、演算速度が期待に届かないケースが相次いだ。AIの普及でデータ量が幾何級数的に膨らみ、内部トラフィックに過負荷がかかったためだ。スーパーカー(GPU)を数千台そろえても、道路(ネットワーク)が狭ければ本来の性能を発揮できない構図である。
ビッグテックが、従来の銅線に代わるAI時代のネットワーク技術として光通信に照準を定めたのはこのためだ。AI半導体の性能がいくら高まっても、既存ネットワークではチップ本来の性能を引き出すのに限界がある。
この傾向はAIサーバーの構造変化で一段と鮮明になった。従来は単一GPU中心だったが、現在は複数のGPUとスイッチを接続する方式に変わった。数千個のGPUがデータをやり取りする過程で、イーサネット(LANで広く使われるコンピューターネットワーク技術の一種)などのスイッチ処理容量(帯域幅)が飽和状態に達した。
このためエヌビディアに加え、グーグル(Google)やマイクロソフト(Microsoft)も、チップ性能と同じくらい重要な課題として、データのボトルネックを取り除く光学技術の確保に力を注いでいる。各社は800GBを超え、1.6TB以上に達する超高速ネットワークインフラの整備を急ぐ。ネットフリックスの4K映画約30本を1秒で送れる水準だ。
光通信はすでにAI業界の一大潮流になった。グーグルは独自AI半導体のTPUで成果を上げた背景の一つとして、効率的な光通信インフラ構造を挙げた。エヌビディアも、最近公開した次世代ネットワーク「Spectrum-X」が光通信技術を取り入れ、データ送受信の限界を超えたと評価している。
証券会社のアナリストは、従来の銅ケーブルは長距離伝送で電力消費が大きいのに対し、光ファイバーは相対的に電力効率が高いと指摘する。数万個のGPUがリアルタイムでデータをやり取りするには1.6TB以上の超高速伝送が不可欠で、光通信のエコシステムはさらに広がる公算が大きい。
コーニング、ルメンタムなどが代表格
光通信産業のバリューチェーンは大きく4分野に分かれる。まず「頭脳」を担うチップ設計・製造工程分野だ。AI演算の最適化、つまりデータの交通整理を担うチップを設計し、膨大なデータを超高速で処理する企業群を指す。高帯域幅データ向けのスイッチやシリコンフォトニクス(シリコン基板上で電気信号を光に変換して伝送する技術)を扱う。代表企業には、シリコンフォトニクスのファウンドリーを手がけるタワー・セミコンダクター(Tower Semiconductor)や、データセンター向け高速接続チップを製造するマーベル・テクノロジー(Marvell Technology)がある。ファブリネット(Fabrinet)は光通信・レーザー部品の精密受託生産を専門とする。光通信分野でTSMCに相当する役割を担い、AI光トランシーバー需要が増えるほど製品需要も伸びる。
2つ目は、データを運ぶ「血管」に当たる光変換・モジュール分野だ。電気信号を光に変え、データ損失を抑えて遠距離に伝送する光トランシーバーなどを製造する。エヌビディアが巨額投資を実施したルメンタムやコヒレント(Coherent)が市場を先導している。爆発的に増えるデータ量を支える専用道路として、ネットワークインフラを構築する企業もある。ディスプレー企業から世界最大の光ファイバーメーカーへ転じたコーニング(Corning)や、サーバー・ストレージソリューション企業のセレスタICA(Celestica)などが主要プレーヤーだ。
最後は、次世代無線インフラのエッジでボトルネックを解消する、いわば「末梢神経」を担うバックボーン網とサービスだ。数万台のサーバーを単一ネットワークに統合するのが中核となる。シエナ(Ciena)はデータセンター同士を結ぶ光ネットワーク機器メーカーで、超低遅延接続向けの次世代光ファイバーケーブルを生産する。高密度コネクターインフラの標準化を進めた点も特徴だ。ノキア(Nokia)も次世代ネットワークインフラで存在感を高めている。
韓国でも光通信部品メーカーに視線
韓国でも光通信事業に参入した部品メーカーは少なくない。米国の通信インフラ再投資サイクルや、全米に超高速インターネット基盤を整備する大型政府プロジェクト「BEAD」への参加を通じ、長期受注の機会が開けている。代表例がAT&Tの投資計画だ。AT&Tは最近、5世代(5G)通信、光ファイバー、衛星ネットワークのインフラ拡張に向け、今後5年間で2500億ドルを投じると発表した。
大韓光通信は、基礎素材である光ファイバーから最終製品の光通信機器まで垂直統合体制を構築した。オイソリューション(OE Solutions)は光トランシーバーとレーザーダイオード(LD)市場で存在感を示す。RFマテリアルズ(RF Materials)は光通信や通信基地局向けの化合物半導体を生産する。ライトンエレクトロニクスは光モジュールや光増幅器などの光部品を、オプティコアは800GB光トランシーバーを主力とする。
光通信業界の関係者は、次世代GPUをどれだけ高性能化しても、それをつなぐ神経網であるネットワークが支えきれなければ、システム全体の演算効率は大きく落ちると話す。AIインフラの主導権争いは「誰がより多くのチップを持つか」から「誰がより速く、途切れなくチップ同士をつなげるか」に移っており、光通信への注目が高まっているという。
ペ・ソンス記者 baebae@hankyung.com

Korea Economic Daily
hankyung@bloomingbit.ioThe Korea Economic Daily Global is a digital media where latest news on Korean companies, industries, and financial markets.





