概要
- サンディスクは、AIエージェントとAIデータセンターの好況を背景にNANDフラッシュ需要が急増し、直近6カ月で株価が517%%、1年で2818%%急騰したと伝えた。
- サンディスクは2025年10〜12月期の売上高が前年同期比61%%増の30億2500万ドル、営業利益が約4倍の11億3300万ドルとなり、スーパー・アーニングサプライズを記録したと報じた。
- ウォール街の証券各社は目標株価を引き上げ、少なくとも2028年までの好業績と力強い価格上昇サイクルを背景に、めったにない長期上昇局面を見込んでいると伝えた。
期間別予測トレンドレポート


米国・イスラエルとイランの戦争を受けた中東情勢の緊迫で、米国をはじめ世界の株式市場は乱高下を繰り返している。そうしたなかでも一銘柄だけ上昇を続けている。世界5位のNANDフラッシュ企業、サンディスク(SanDisk)だ。

同社株はナスダック市場で直近6カ月に517%、過去1年では2818%それぞれ急騰した。4月20日にはナスダック100にも組み入れられた。同指数は、ナスダック上場企業のうち革新技術と成長潜在力が高い主要100社で構成する。
サンディスク人気が急騰したのは、AI産業の好況でNANDフラッシュ需要が供給を大きく上回るようになったためだ。
NANDフラッシュはこれまで、サムスン電子(Samsung Electronics)やSKハイニックス(SK Hynix)、マイクロン(Micron Technology)の3社が寡占するDRAMと違い、複数企業が競争するため高収益を上げにくい分野とされてきた。長期不況業種とみなされることも多かった。だが、AIエージェントとAIデータセンターのブームを受け、一転して引っ張りだこの存在に変わった。
生成AIベースのAIエージェントは、足元のAI産業で存在感を強めている分野だ。「手のひらの個人秘書」とも呼ばれ、電子メールや議事録の作成、文書整理といった企業業務から、飲食店やホテルの予約など私的な用事まで自動でこなす。単純な資料検索や分析にとどまっていた従来のAIとは異なり、利用者とやり取りする形へと進化した。
オープンAI(OpenAI)やアンソロピック(Anthropic)、グーグル(Google)など主要AI企業がAIエージェントの利用者別機能を強化するなか、AIの重心は学習から推論へ移っている。利用者が日常的に使う各種機能や業務を高度化し、先回りして意図を読み取る段階に入った。
この過程で、データ保存容量の不足と演算処理速度の改善が最大の課題として浮上した。電源を切ってもデータを保持でき、大容量のNANDフラッシュは、その解決策として注目を集めている。
サンディスクは4月30日に2026会計年度第3四半期(1〜3月)決算を発表する。2025年10〜12月期の売上高は前年同期比61%増の30億2500万ドル、営業利益は約4倍の11億3300万ドルだった。2025年1〜3月期の営業利益が200万ドルにとどまっていたことを踏まえると、目を見張る伸びだ。
市場では1〜3月期の売上高を29億3000万ドルと予想している。デービッド・ゲックラー最高経営責任者(CEO)は1〜3月期の売上高について44億〜48億ドルを見込む。
ゲックラーCEOは3月29日のカンファレンスコールで「わずか数カ月前には20〜40%と見ていた今年のデータセンター向けNAND市場の成長率を60%へ修正するほど、需要増を見極めにくい状況だ」と説明した。
エヌビディア(NVIDIA)を新規顧客に迎えることも追い風になる見通しだ。エヌビディアは2026年後半に量産する次世代AIアクセラレーター「ベラ・ルービン(Vera Rubin)」に、既存製品「ブラックウェル(Blackwell)」の10倍超にあたる1152テラバイト(TB)のソリッド・ステート・ドライブ(SSD)を搭載する方針だ。半導体業界では、エヌビディアが世界のNANDフラッシュ需要の10%を占めると見込まれている。
ゲックラーCEOは「エヌビディアの新規需要で、2027年には追加で75〜100エクサバイト(EB、1EB=100万テラバイト)のNANDがさらに必要になり、2028年にはその規模がもう一段と2倍に増える可能性がある」と語った。2025年のデータセンター向けSSD市場は200EBだった。2028年には400〜500EBまで拡大しうることになる。
ウォール街の大手証券会社はサンディスクの目標株価を相次ぎ引き上げている。AI産業が幅広い分野で急速に拡大し、NANDフラッシュ需要も急増するとみているためだ。
半導体業界の市場調査会社DRAMeXchangeによると、メモリーカード・USB向けNANDフラッシュ汎用品(128Gb 16Gx8 MLC)の3月の平均固定取引価格は17.73ドルと、前月比39.95%急騰した。前年1月比では8倍に増えた。
バーンスタイン(Bernstein)はサンディスクの目標株価を従来の1000ドルから1250ドルに引き上げた。同社のマーク・ニューマン氏は、サンディスクが少なくとも2028年まで優れた業績を上げるとの見通しを示した。
シティグループ(CitiGroup)は875ドルから980ドルに、ジェフリーズ(Jefferies)は700ドルから1000ドルにそれぞれ引き上げた。
ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)は「サンディスクは最も楽観的な想定すら上回るスーパー・アーニングサプライズを記録した」と指摘し、目標株価を320ドルから700ドルへ引き上げた。
JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)は3月のリポートで「今後2〜3年は力強い価格上昇サイクルが予想される」としたうえで、「めったにない長期上昇局面が訪れる」と分析した。
市場では、サンディスクが今後AI分野で中長期の収益安定性を強められるかに注目が集まっている。2025会計年度売上高に占めるデータセンター部門の比率は約12%だ。企業向けが60%、一般消費者向けが28%で、依然として大半を占める。
テッククランチ(TechCrunch)やCNBCは、サンディスクにはAIエージェントとデータセンター部門の売上高をさらに拡大する課題があると報じた。
イ・ミア記者 mia@hankyung.com

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