概要
- オープンAIが週間利用者10億人の目標達成に失敗し、データセンターのコンピューティング契約6000億ドルの支払いに不確実性が生じたと伝えた。
- この影響で、オラクル、ソフトバンク、エヌビディアなど、オープンAI関連のAIインフラ銘柄の株価がそろって下落したと伝えた。
- オープンAIは、チャットGPTGoによる広告収入の拡大と、AWS・アマゾン・ベッドロックとの連携を通じ、2030年に2840億ドル売上高を目指すと明らかにした。
期間別予測トレンドレポート


オープンAIの急成長に陰りが見え始めた。利用者数が目標に届かず、巨額のデータセンター投資を履行できなくなる懸念が浮上している。4月28日は関連する人工知能(AI)インフラ企業の株価も急落した。

オープンAIは4月28日、ブルームバーグ通信に「消費者向けと企業向けの事業は順調に進んでいる」と説明した。立ち上げたばかりの広告事業についても、需要が持続的に増えていると強調した。
市場の警戒感が強まったきっかけは、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の4月27日付の報道だ。オープンAIが昨年末までに掲げていた週間利用者10億人の目標を達成できなかったという内容で、利用者の一部はグーグルやアンソロピックに流れた。2月時点の週間利用者は9億人水準にとどまる。
利用者数は売上高に直結する。このため目標未達は、サム・アルトマン最高経営責任者(CEO)とサラ・フライヤー最高財務責任者(CFO)の対立にも発展した。フライヤーCFOは取締役会に対し、6000億ドル規模のコンピューティング契約の代金を支払えない恐れがあると報告した。取締役会はこれを受け、データセンター契約の再検討を始めた。データセンターを「見えるものは何でも買う(buy everything)」というアルトマンCEOの戦略に歯止めがかかった形だ。
両氏は上場時期を巡っても衝突した。アルトマンCEOが年末に予定する上場の前倒しを目指したのに対し、フライヤーCFOは会社の報告基準が上場企業の水準にまだ達していないとして反対した。不和説が広がると、両氏は「可能な限り多くの計算資源を確保し、そのために日々取り組むという点で完全に一致している」との公式声明を出し、沈静化を急いだ。

それでも市場はWSJ報道を重くみた。オープンAI関連銘柄はそろって下落した。オープンAIと5000億ドル規模のデータセンタープロジェクト「スターゲート」を進めるオラクル(Oracle)は4月28日、4.05%安の165.96ドルで取引を終えた。オープンAIに昨年末までに計410億ドルを投資したソフトバンクグループは東京市場で12.11%急落した。スターゲートなどにAI半導体を供給するエヌビディア(NVIDIA)も1.63%下げた。
オープンAIの積極的なインフラ投資は、売上高が急拡大するとの想定に支えられている。2024年に130億ドルだった売上高は、2028年に1130億ドル、2030年に2840億ドルへ膨らむと見込む。2028年には台湾積体電路製造(TSMC)の2025年売上高1219億ドルに迫り、2030年にはマイクロソフト(Microsoft)の2025年売上高2817億ドルを上回る計算だ。
もっとも、利用者目標の達成に失敗したなかで、この売上計画を実現するには広告収入の拡大が欠かせない。低価格プラン「チャットGPT Go(ChatGPT Go)」がその柱になる。米国での料金は月額8ドルと、チャットGPTプラスの月額20ドルの半分以下だが、チャットボットとの対話中に広告が表示される。オープンAIはチャットGPT Goの利用者を現在の37倍にあたる1億1200万人へ増やす一方、チャットGPTプラス利用者の減少は受け入れる方針という。現在5%水準の有料加入者比率を下げる代わりに、利用者1人当たりの年間広告収入を2026年の3ドルから2030年に59ドルへ引き上げる狙いだ。
オープンAIはアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)経由の法人顧客開拓にも力を入れる。AWSは4月28日、AIモデル統合プラットフォーム「アマゾン・ベッドロック(Amazon Bedrock)」で、オープンAIのAIモデル「GPT」とコーディングツール「Codex」を提供すると発表した。これに先立ち、マイクロソフトは4月27日、自社によるオープンAIモデルの独占利用権を終了すると公表していた。
シリコンバレー=キム・インヨプ特派員 inside@hankyung.com

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