力でイランを制圧したトランプとネタニヤフ…没落の危機に瀕したハーメネイー

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • Trump大統領がバンカーバスターを投下しイランの核施設を破壊、米国イスラエルの軍事的優位性を立証したと伝えた。
  • Netanyahu首相は軍事行動によって政治的な逆転を成し遂げ、世論の支持と首相続投の可能性が高まったと述べた。
  • Khameneiイラン最高指導者は軍事力政治的立場が弱体化し、イラン国内の政治地図に変化が予想されると伝えた。

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トランプは事実上独断で参戦

MAGAの反対にもかかわらず成果を獲得


ネタニヤフは弱体化したイランを攻撃

戦争に米国を引き込み世論を逆転


ハーメネイーは軍事力の差を克服できず

米国・イスラエルに屈服し…立場が弱体化

イラン国内の政治地図にも変化の予想

出典=Shutterstock
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イスラエルとイランの戦争に突如として参戦したDonald Trump米国大統領の勝負手が一応成功した。バンカーバスターを投下し、イランの核施設をかなり破壊してイランを屈服させることに成功したためである。イランの反撃は微弱であった。Benjamin Netanyahuイスラエル首相はTrump大統領を味方につけて「宿敵」イランをほぼ打ち破る成果を収めた。これに対し、イランが「紙の虎」となったことでイラン最高指導者Ali Khameneiは最大の危機を迎えた。

◇ 「力を通じた平和」を見せたTrump

Trump大統領は23日(現地時間)、SNSで両国の停戦合意を伝え、「力による平和」などを含む画像を複数投稿した。また「イスラエルとイランがほぼ同時に私のもとへ来て『平和!』と言った」とし、「私は今こそ(停戦する)べき時だと分かった」と述べた。そして「世界と中東が真の勝者だ」とも記した。

Trump大統領による今回の参戦決定は、その大義や経過の面で議論となる点が少なくない。どの情報に基づいて判断したかも明らかにしていない。国防総省や情報機関のトップらへの不信感を示していたことを考えると、完全に自身の判断のみで戦争に参加したのも同然だ。議会との議論はおろか、きちんと通知もしなかったため、議会では弾劾理由との反発も出ている。Trump支持層である「MAGA」陣営も参戦に強く反対していた。

しかし、5回の核協議で進展のなかったイラン問題をバンカーバスター投下で電撃的に打開したのは大きな成果である。米軍の犠牲を伴いやすい地上戦なしでバンカーバスター14発、トマホークミサイル20発のみで勝利した点からも「コストパフォーマンス最高」の戦争だったと言える。関税交渉、ウクライナ戦争、ガザ戦争など主要な問題で大きな進展がなかったTrump政権としては、力による平和の実体を示して支持率の回復を狙えるようになった。

◇ 政治的な逆転を生み出したNetanyahu

Netanyahu首相も今回の戦争の「勝者」とされる。弱体化したイランに先制攻撃を行い、Trump大統領を戦争に引き込んだ。バンカーバスターが不可欠だと主張し、Trump大統領がイランに「2週間」という猶予を与えると「長すぎる」としてJ.D. Vance米副大統領らに早急な決断を促した。また、米国抜きで自力攻撃もあり得ると語り、Trump大統領を刺激した。作戦が成功した後は、事前録画した映像で「歴史を変える大胆な決断」と絶賛することも忘れなかった。

各種汚職などで裁判を受けている彼は、この実績で劇的な逆転を成し遂げた。世論の支持も強まり、首相続投の見通しまで出ている。The New York Times(NYT)は「Trumpによるイラン攻撃がNetanyahuの政治的復活を決定づけた」とし、「イスラエルと米国の攻撃がイスラエル市民にはNetanyahuの勝利として受け止められている」と報じた。NYTは「多くのイスラエル国民にとってこの成功は『安全保障の守護者』としてのNetanyahuの名声を呼び戻し、再選の可能性を高め、今後数週間の展開次第では彼の歴史的遺産がさらに強固になる」と記した。

Netanyahuの政敵とされるイスラエル第一野党Yesh AtidのYair Lapid代表までもこの日、「Netanyahuがこの瞬間を楽しむことに何の問題もない」とし、「これはNetanyahuにとっても成功であり、Trumpにとっても成功であり、自由世界にとっても成功だ」と語った。

◇ 政治基盤喪失のKhamenei

一方、Khameneiイラン最高指導者の政治的立場は狭まった。選出大統領の上で君臨する形で権力を有してきた彼は、2023年10月のHamasによるイスラエル奇襲以降、イスラエルの反撃にきちんと対応できず、手も足も出なかった。

イランの首都TehranでHamas序列1位Ismail Haniyehが暗殺され、HamasとHezbollahが壊滅状態に至るまで打つ手がなかった。13日にはイスラエルの空爆で主要指導部が寝室で死亡し、21日には米国がFordowなどを空爆した後もミサイルを撃つにとどまった。

長年の経済制裁下で古い兵器の限界と遅れた情報力を克服できなかったとの評価が大半だ。濃縮ウランを他地域に移したと主張してはいるが、実際に核開発に踏み切るかは予断を許さない。

86歳と高齢のKhameneiは最近、死亡や暗殺に備えて後継者3人を指名したと伝えられる。当面イランの神権体制そのものが変わるとする専門家は少ない。しかし今回のイスラエル戦争を契機に最高指導者の権威が弱まったうえ、Khamenei本人がもはや統治できなくなればイラン国内の政治地図にも変化が見込まれる。Masoud Pezeshkian大統領ら、いわゆる「改革派」により力が集まる可能性も指摘されている。

ワシントン=Lee Sang-eun特派員/Kim Joo-wan記者 selee@hankyung.com

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