米 軍情報局「イラン核施設は完全破壊されず」…空爆効果の議論

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • 米国防情報局(DIA)は、イラン核施設への空爆による核プログラムの完全破壊には至らず、約6カ月程度の遅延効果にとどまったと評価したと明らかにした。
  • イランが保有する濃縮ウランや遠心分離機など、主要設備の多くがそのまま残っていることが核施設破壊の限界と指摘された。
  • ホワイトハウスとトランプ大統領はイランの核兵器能力壊滅を主張したが、情報機関の初期評価とは差があり、投資家は空爆の効果を巡る議論に注目すべきと伝えられた。

「核開発の遅延は6カ月にとどまる」

トランプ「フェイクニュース」と反論


DIA「地下施設は崩壊せず

設備・電力インフラの損傷にとどまる

濃縮ウランも空爆前に移送されていた」


国防長官は「核兵器能力を壊滅」

「空爆だけでは完全破壊は困難」との指摘も

アメリカ国防総省の情報機関がバンカーバスターなどを投入したイラン核施設への攻撃の初期評価として、イラン核プログラムの中核要素を完全には破壊できなかったと結論付けたことが明らかとなった。ドナルド・トランプ米大統領は「フェイクニュース」と反論し、ホワイトハウスも「全く間違った情報」と非難した。トランプ大統領が爆撃から2日後にイスラエルとイランの停戦を宣言したものの、空爆の効果をめぐり論争が広がっている。

◇「核プログラムは6カ月遅れただけ」

CNNとニューヨーク・タイムズ(NYT)は24日(現地時間)、米国防省の情報機関である国防情報局(DIA)が米中央軍による「戦闘損害(イランへの損害)評価」を基に作成した初期報告を引用し、今回の爆撃ではイランの核施設を完全には除去できなかったと報じた。米軍は21日、「ミッドナイト・ハンマー(真夜中のハンマー)」と名付けられたイラン核施設空爆作戦を実施した。7機のB-2爆撃機を使いバンカーバスター弾14発を投下し、さらに潜水艦から30発の巡航ミサイルを発射して、フォルドゥ、ナタンツ、イスファハンの3カ所の核施設を攻撃した。

しかしCNNは、事情に詳しい2人の関係者の話として、イランが保有する濃縮ウランは破壊されなかったと伝えている。濃縮ウランは濃縮度が高まれば「核兵器の材料」となる。先月、国際原子力機関(IAEA)はイランが準兵器級である60%濃縮ウランを合計408.6㎏貯蔵していると発表した。

CNNの取材に応じた別の関係者は、ウランを濃縮するための中核設備である遠心分離機も大部分が無傷だったと話し、「DIAの評価は、米国はおそらく(イラン核プログラムを壊滅させたのではなく)最大で数カ月後退させた程度だ」という内容だった。イラン核施設の破壊も大半が地上構造物にとどまったというのがDIAの初期評価だとCNNは紹介している。

NYTも、イランが保有する濃縮ウランの多くを空爆前に別の場所に移していたという内容がDIA報告書に含まれていたと伝えた。またDIA報告書は、今回の爆撃でイランの核計画が遅延したものの、その遅延期間は6カ月未満と評価したとNYTは報じた。空爆前、米情報当局は「イランが急げば核兵器保有まで3カ月かかる」と評価していた。

◇ホワイトハウス「完全に間違った内容」

ホワイトハウスは反発。キャロライン・レビット大統領報道官は、CNNが報じたDIAの初期評価について「完全に間違いだ」と述べた。ピーター・ヘグセス米国防長官も「私はすべての過程を見守っていた」とし、「我々の爆撃は核兵器を生産するイランの能力を壊滅させた」と語ったとNYTは伝えた。トランプ大統領も空爆直後、イラン核施設について「壊滅された、これが正確な表現だ」と強調。続いて北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が開催されたオランダへ向かうエアフォースワンの機内で、「その報道はフェイクニュースだ」と反論した。イスラエル首相府も前日「イスラエルは核と弾道ミサイルという2つの差し迫った実存的(イランからの)脅威を除去した」と発表した。

◇最終的には外交的解決か

イランは核施設が攻撃された直後から大きな被害はないと主張してきた。モハンマド・エスラミ・イラン原子力庁(AEOI)長官は前日、「核活動の復旧に向けた一連の準備を事前に進めており、原子力産業生産と活動プロセスの中断を防ぐ計画が整っている」とし、「攻撃された核施設の被害規模を評価している」と述べた。

まだ関連情報が不足しているため、争点化よりも慎重な対応が求められるとの指摘もある。ラファエル・グロッシIAEA事務局長は前日声明で、「(使用された爆弾の)爆発力や振動に特に敏感な遠心分離機の特性を考慮すれば(フォルドゥ地下核施設は)極めて深刻な被害を受けた可能性が高い」としながらも、「現時点ではIAEAを含め、誰も地下核施設の被害を完全に評価できる立場にない」と述べた。

ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、アメリカの情報機関の極秘報告書が追加の情報収集後に修正されることも少なくないと報じている。米情報機関の初期評価が今後変わる可能性があるということだ。

イランの核問題は今後も論議が続く見通しだ。イランの核プログラムが停止しない場合、イスラエルやアメリカによる追加攻撃の可能性も排除できないからだ。イランの核開発阻止には、最終的に外交的解決が必要だという指摘も上がっている。

キム・ジュワン記者 kjwan@hankyung.com

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