概要
- ワシントンD.C.連邦地裁はドナルド・トランプ大統領が リサ・クックFRB理事 を解任することを禁じたと報じた。
- この判決によりトランプ大統領の FRB理事会の過半数確保戦略 が当面頓挫したと伝えた。
- クック理事の任期は2038年まで残っており、トランプ大統領の FRB掌握構想 に大きな打撃を与える見込みだと伝えた。
裁判所 "理事の解任理由はない"
トランプが解任したリサ・クック理事
裁判所が地位保護の仮処分を認める
FOMCで '親トランプ' 過半数ならず

米連邦裁判所は、ドナルド・トランプ大統領が追放しようとしていたリサ・クック米連邦準備制度理事会(FRB)の理事が当分の間現職を維持できると判断した。トランプ大統領の『FRB掌握』構想にブレーキがかかった。
ワシントンD.C.連邦地方裁判所は9日(現地時間)、トランプ大統領によるクック理事の解任を禁じた。クック理事はトランプ大統領の解任決定に反発して訴訟を提起しており、訴訟が進行する間は職を保持できるようにしたのだ。
これによりクック理事は今月開かれる連邦公開市場委員会(FOMC)にも出席して投票に参加できる。トランプ大統領が構想していたFRB理事会の過半数確保戦略も当面頓挫した。
クック理事は先月28日、トランプ政権を相手に訴訟が進行する間、自身の地位を保護してほしいとする仮処分を申し立てた。トランプ大統領は先にクック理事が住宅ローン(モーゲージ)の詐欺容疑を受けているとして解任を通知した。トランプ陣営はクック理事が2021年のモーゲージ申請時にミシガン州とアトランタ州の住宅をいずれも『居住用』と記載した点を問題視した。居住用の融資は投資用より金利が低く、融資限度額が高いため、それを狙った詐欺だという主張だ。
しかし現行法は大統領がFRB理事を解任できる場合を『理由のあるとき』に限定しており、論争が生じている。ここでの『理由』は一般に違法行為や職務怠慢と解釈される。クック理事側は "上院承認前に提出したモーゲージ申請書に関する根拠のない疑いはそれに該当しない" と反論した。
仮処分裁判を担当したジア・コブ判事も判決文で "理事会構成員の解任理由は在任中の行為と法定義務の履行の有無に限定するのが合理的な解釈" とし、トランプ大統領が示したモーゲージ詐欺の疑いは解任要件に該当しないと結論付けた。解任手続きが憲法上の適正手続き権を侵害した可能性も指摘した。
今回の判決はトランプ大統領のFRB掌握構想に大きな打撃となる見込みだ。クック理事の任期は2038年まで残っている。トランプ大統領はクック理事を解任し、最近早期辞任したエイドリアナ・クグラー理事の後任を含めて2名の理事を新たに指名する計画だった。そこに既に自身が指名したクリストファー・ウォラーとミシェル・ボーマン理事を加えれば、FOMCの12名のうち地域連邦銀行総裁を除く常勤理事7名のうち4名を事実上『自分の人』で埋め、過半数を掌握できた。
トランプ大統領は利下げ要求を受け入れないジェローム・パウエルFRB議長を公然と批判し、次期議長選定作業に速度を上げている。またFRBが政策金利を年 1% 水準まで引き下げるべきだと繰り返し圧力をかけている。
イム・ダヨン記者 allopen@hankyung.com

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