熱狂相場で『パンチボウル』を片付けるパウエル「株価はかなり過大評価されている」

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会議長は、米国株がかなり過大評価されていると警告し、株式市場の過熱懸念を改めて強調したと伝えた。
  • 特にハイテク株を中心に平均株価収益率(PER)が高い水準にあることを指摘し、バブル論が拡大する可能性を示した。
  • パウエル議長は年内の追加利下げの可能性は残す一方で、過度の期待には慎重な姿勢を維持すると述べた。

米株式市場に続く警告


指数の史上最高値更新に対するけん制

年初から「バリュエーションの圧力が高まっている」

先月は「市場は過度に楽観的だ」


追加利下げの可能性は残す

「金利状況はやや引き締め的だが…」

物価と雇用の間のジレンマを吐露

ジェローム・パウエル米連邦準備制度理事会(Fed)議長は米国株について「かなり過大評価されている」と警告した。人工知能(AI)関連株を中心に米株式市場が熱を帯びる中、パウエル議長がパーティーが盛り上がっているときにパンチボウル(パーティー用飲料)を片づける中央銀行の役割を担う形になったため、「株価高値論」論争がさらに大きくなる見込みだ。

熱狂相場で『パンチボウル』を片付けるパウエル "株価はかなり過大評価されている"
熱狂相場で『パンチボウル』を片付けるパウエル "株価はかなり過大評価されている"

◇ パウエル、『市場の過熱』を警告

パウエル議長は23日(現地時間)、ロードアイランド州商工会議所での演説で「(政策金利決定時に)市場価格をどの程度重視するか、高い資産価値を引き続き容認するか」といった質問に答える中でこのように述べた。

具体的には「我々は全体的な金融環境を眺め、我々の政策が意図した通りに金融環境に影響を与えているかを自ら点検する」とし、「複数の指標から見ると、例えば株価はかなり過大評価されている」と述べた。この影響で同日、ニューヨーク市場では時価総額首位のエヌビディアをはじめ主要ハイテク株が急落した。ダウ平均、S&P500指数、ナスダック指数など米市場の主要3指数もそろって軟調で取引を終えた。

パウエル議長の市場に対する警告は今回が初めてではない。1月の金融政策会合後の記者会見では「(株式を含む)資産価格が複数の指標で高い」と述べた。2月にはFedの報告書で「バリュエーションの圧力は既に高い水準からやや増加した」と評価した。先月開催されたジャクソンホール・シンポジウムでは「市場は過度に楽観的だ」とも述べた。今回は「株価はかなり過大評価されている」として警告のトーンを強めた形だ。

欧州中央銀行(ECB)も6月の報告書で「米国株は過大評価の懸念が生じるレベルにある」とし「市場が過熱して資産価値が本質的価値よりも高く評価されている状態だ」と診断した。

◇ 高まるハイテク株のバブル論

パウエルの警告で米株のバブル論を巡る議論は拡大する見込みだ。米ハイテク株は「高値」の論争が絶えない。ハイテク7銘柄と呼ばれるマグニフィセント7(M7)が代表例だ。エヌビディア、マイクロソフト、アップル、アマゾン、メタ、グーグル、テスラの7銘柄の平均株価収益率(PER)は約30倍に達する。S&P500指数の過去10年平均(18倍)よりもはるかに高い。

米国株上昇の背景にはFedの利下げ期待も主要因となっている。Fedが17~18日に開いた金融政策会合で政策金利を引き下げるとの見方が広がるにつれ、株式など資産価格が大きく上昇した。また18日にFedが政策金利を0.25%ポイント引き下げたことに続き、年内にさらに2回の追加利下げの可能性を示唆したことで主要指数が史上最高値を更新した。S&P500指数はブルームバーグが集計した年末の平均見通し(6486)を上回る水準まで上昇した。しかし市場では米ハイテク株のかなりの部分が業績に基づいて上昇しているため、過去のドットコム・バブルのような株価のバブルではないという分析も少なくない。

◇ 年内にさらに利下げするか注目

パウエル議長はこの日の演説でも追加利下げの可能性を残した。現在の政策金利について「やや引き締め的だと判断している」と述べた。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチツールによれば、金利先物市場はFedが年内に残る2回の金融政策会合で政策金利を今より0.5%ポイント下げる確率を77%と見ている。

パウエル議長はただし金利を攻撃的に下げればインフレを抑制できず、引き締めを長く続けすぎれば雇用市場が縮小する懸念があるとして、過度の利下げ期待には距離を置く姿勢を示した。また「我々の政策はあらかじめ決められた道筋にあるわけではない」とし「入ってくるデータと変化する見通し、リスクのバランスに基づいて適切な政策姿勢を決め続ける」と述べた。

デービッド・ラッセル氏(トレードステーション、グローバル市場戦略責任者)は「パウエル議長はホワイトハウスを刺激することも(利下げ要求に)屈することもしていない」とし「過度の利下げ要求を避けようとしているのだ」と解釈した。

ニューヨーク=朴信英特派員/ハン・ギョンジェ記者 nyusos@hankyung.com

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