概要
- ドナルド・トランプ米大統領がウクライナ戦争に対する立場を変え、ウクライナの領土回復を支持すると表明した。
- トランプ大統領はNATOおよび欧州の支援とロシアの経済的危機に言及し、ウクライナの勝利の可能性を強調したと伝えられる。
- ウクライナ戦争の結末は不確かで、武器支援や交渉のテーブルを巡る多くの懐疑的な見方もあると述べた。
トランプ・ゼレンスキー、ニューヨークの国連総会で首脳会談
軍事強国と言われ、一週間で終わる戦争
プーチン、目的もなく3年半も引き延ばす
NATO、ロシアが領空を侵犯したら撃墜すべきだ
欲しいことが達成されるまで武器支援
ロシアは深刻な経済危機に直面している
ウクライナ、今が領土回復の機会

ドナルド・トランプ米大統領がウクライナ戦争に対する立場を180度変えた。ウクライナは停戦のためにロシアの要求を受け入れるべきだという立場から、突然ウクライナが奪われた領土をすべて取り戻せると表明した。CNNなど米メディアは「ビッグシフト(大きな変化)」と評価した。ウラジーミル・プーチン露大統領への失望感を示しつつ、欧州からのウクライナ支援を引き出すための動きだと解釈される。
◇ 「ロシアは紙の虎のようだ」
トランプ大統領は23日(現地時間)SNSに「ウクライナとロシアの軍事的、経済的状況を十分に知り、それがロシアにもたらした経済的打撃を目の当たりにしたなら、ウクライナは勝利でき、自国の領土を取り戻す立場にあると思う」と書いた。ニューヨークで開かれた国連80周年特別総会でウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談した後のことだ。
トランプ大統領はSNSで勝利の前提条件として北大西洋条約機構(NATO)の支援に言及した。彼は「欧州の経済的支援、特にNATOの支援が加われば、戦争が始まった当時の(ウクライナの)元の国境を回復することは十分に可能な選択肢になる」と述べた。

またロシアに向かって「ロシアが実質的な軍事強国なら、勝つのに一週間もかからなかったであろう戦争を3年半の間目的もなく戦っている」とし、「これは彼らを非常に『紙の虎』のように見せている」と皮肉った。
さらにこうした勝利のためにNATOに武器の継続供与を約束すると述べた。ロシアの航空機がNATO加盟国の領空を侵したら撃墜してしまえとも言った。ゼレンスキー大統領と会った際には彼を「勇敢な人」と称賛した。ここ数か月間、ゼレンスキー大統領に対してウクライナは不利な立場にありロシアの要求をある程度受け入れるべきだと圧力をかけていたのとは全く異なるアプローチだ。
ウクライナを含む欧州は歓迎した。ゼレンスキー大統領は記者団に「トランプ大統領はゲームチェンジャーだ」と述べ、この変化に「少し驚いた」と語った。また「戦争が終わるまで米国がウクライナを支援するという前向きなシグナルだ」と評価した。カヤ・カラス欧州連合(EU)外交・安全保障上級代表も「今日トランプ大統領が言及したすべての発言は正しい」と述べた。
◇ プーチンに対する圧力手段
トランプ大統領のこうした態度転換はプーチン露大統領に対する不満を示すものと見られる。トランプ大統領は先月アラスカにプーチン大統領を招待して厚遇し、ウクライナとロシアの首脳会談と自身を含む3者会談が進行することを期待していた。エマニュエル・マクロン仏大統領に「プーチンが私のためにそうしてくれた」とも語った。
しかし実際には「プーチンに遊ばれた」という評価が支配的だ。プーチン大統領は休戦後の終戦交渉という構想を受け入れず、その後1か月間で以前よりもはるかに激しくウクライナを攻撃した。ウクライナ東部ドンバス地域の割譲で終戦に至ることを期待していたトランプ大統領としては不満を抱かざるを得ない状況だ。
トランプ大統領が元の国境を取り戻す可能性に言及したが、ウクライナ戦争の勢いがそう簡単に逆転するかは未知数だ。現在ウクライナ領土の20%に達する東部地域は相当数がロシア軍の支配下に入っている。これを取り戻すためにはロシア本土を攻撃できる大量の武器と人員が不可欠だ。
懐疑的な見方も少なくない。マルコ・ルビオ国務長官はトランプ大統領がSNS投稿をした後もウクライナ戦争は「軍事的に終わることはなく、結局は交渉のテーブルで終わる」と述べた。トランプ大統領の終戦姿勢を繰り返した形だ。ある欧州連合(EU)関係者はポリティコに「プーチン大統領の一度の電話で彼は別の行動を取るかもしれない」と指摘した。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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