概要
- 米国と中国が首脳会談を前に 希土類, 大豆, 石油精製会社 への制裁など貿易関連措置で神経戦を繰り広げていると伝えた。
- 中国は 希土類の輸出管理強化 と米企業への制裁拡大に乗り出し、米国も 中国航空会社の飛行制限 や対中制裁の可能性を示唆したと伝えた。
- 両国の制裁と応酬により 貿易の不確実性 が高まり、グローバルサプライチェーンやコスト負担への懸念が高まっていると伝えた。

中国の習近平国家主席とドナルド・トランプ米大統領の駆け引きが激しくなっている。今月末に慶州で開かれる米中首脳会談を前に、交渉で有利な立場を取るためだ。
中国が米国のアキレス腱ともいえる希土類の管理を改めて実施したのに対し、米国は大豆の輸入停止の可能性や飛行経路の制限、石油精製会社への制裁カードを次々と取り出して対抗している。
トランプ「中国産大豆の輸入を停止すべきかもしれない」
トランプ大統領は9日(現地時間)、ホワイトハウスで開かれた閣議で記者から「中国が希土類の輸出規制を導入し、米国産大豆の輸入を停止したが、中国とどう話すつもりか」という質問を受け、「我々は輸入も輸出もしているが、もしかするとそれ(中国産大豆の輸入)を停止しなければならないかもしれない」と述べた。
中国製品の輸入に関して米国が制裁措置に踏み切る可能性を示唆した格好だ。続けて「我々は大豆問題を解決できると確信している」と述べ交渉の可能性を示したが、貿易戦争が再び激化する可能性は排除できない状況だ。
実際、ロイター通信によればトランプ政権は米国を行き来する中国航空会社のロシア上空飛行を禁止する方策を推進している。米国運輸省はこの日、米航空会社と中国航空会社の間の不均衡な競争要因を正す必要があるとしてこの禁止令を提案した。
米国はロシアがウクライナを侵攻した際、2022年3月にロシア航空会社の米国上空飛行を禁止した。それに対しロシアも米航空会社のロシア上空飛行を禁止した。しかし中国航空会社はロシア経由で米国へ行くことができ、飛行時間を短縮し燃料消費を抑えている。
運輸省は中国航空会社に対してこの命令内容に応じる時間を2日与え、最終命令は早ければ11月から発効される見込みだ。
また米財務省の海外資産管理局はこの日、イラン産原油・LPGの販売・出荷を可能にした50余りの個人や企業、船舶を制裁した。制裁対象には中国に所在する原油ターミナルや石油精製会社などが含まれた。制裁対象に指定されると米国内に保有するすべての資産が凍結され、米国の個人および企業は制裁対象との取引が禁止される。
牽制と反撃が繰り返され…貿易の不確実性だけが大きくなる
米国のこうした措置は9日、中国が一段と強化した希土類の輸出管理を発表した直後に行われた。中国商務部はこの日、中国以外の地域で中国産希土類を混合して永磁石などを製造する場合(希土類含有率 0.1% 以上)、輸出許可を受けなければならないとした。
また希土類の採掘・製錬、永磁石の製造、二次資源のリサイクル技術などもすべて輸出管理の対象に含めた。4月の希土類輸出管理措置と比べて迂回輸出や技術輸出にまで対象を広げ、規制の強度を高めた。
また商務部はこの日、米企業14社を『信頼できない企業リスト』に入れるとした。制裁対象には米国のドローン撃墜装置製造会社ディードローン・バイ・アクソン、ドローン防御システム会社デザインテクノロジー、イスラエルの防衛企業エルビット・システムズの米国支社などが含まれる。
専門家は、米中の首脳が今月末に慶州で開かれるアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議で会う予定である中、悪化した貿易対立を解消するために中国が牽制を行ったとみている。
ただし中国はこのような解釈を否定している。中国共産党機関紙・人民日報系のグローバル・タイムズは10日の社説で今回の措置は輸出禁止ではなくグローバルサプライチェーンの安定を守るための規制であり、希土類の供給が途絶えるという懸念は不要だと主張した。希土類産業の標準化された管理を促進する中国の体系的努力の一環だという説明だ。
一部では、関税戦争から始まった米中の貿易対立が保護主義の拡大につながっているとの懸念が出ている。米中の各種輸出規制が長期化すれば世界の貿易の確実性とコスト負担が増す可能性があるという指摘だ。
北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com

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