市場ショックでまた『TACO』…トランプ、2日で中国に宥和策

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • トランプ大統領が米中の関税戦争再開の懸念に対して宥和的な態度を示し、交渉の余地を残したと述べました。
  • 中国はレアアース(希土類)をはじめリチウム・人工ダイヤモンドなどの重要素材に対する輸出統制の可能性を示唆し、比較的強硬な対応方針を維持していると伝えました。
  • トランプ大統領の宥和ジェスチャーを受けてニューヨーク株式市場のS&P500先物ナスダック100先物が反発したと伝えました。

今回も「脅威→反発→後退」を繰り返すのか


米、金融市場が動揺すると鎮静化

トランプ「中国の不況は望まない」

100% 追加関税、交渉の余地を残す


中国は強硬対応方針を続ける見通し

「リチウム・ダイヤも輸出統制に乗り出す」

APEC会議前に交渉力を高める

ドナルド・トランプ米大統領は12日(現地時間)「習近平中国国家主席は不況を望んでおらず、私も同様だ」と語った。2日前に「中国に100%関税を課す」と強硬姿勢を見せたのを一歩引いた形だ。米中の関税戦争再開の懸念で金融市場が動揺するなど不安心理が高まった直後である。

◇事態をぶち壊す負担が大きい米

トランプ大統領はこの日SNSで、米中の関税戦争再燃への懸念が高まっている点について「米国は中国を傷つけようとしているのではなく、助けようとしている」と述べた。続けて「中国を心配するな」「すべてうまくいく」と語った。さらに「非常に尊敬されている習主席は一時的に良くない時期を過ごしているだけだ」とし「彼は自国が不況になることを望んでおらず、私も同様だ」と明かした。

トランプ大統領は中国が9日にレアアース(希土類)の輸出統制を強化したことを受け、翌日に「11月1日から中国産品に100%関税を課す」と恫喝した。これに対し中国は「戦いを望まないが、恐れてもいない」「米国が頑固に出るなら相応の措置を取る」と対抗した。これにより米中の関税休戦が破られるのではないかとの見方が出た。

このような状況でトランプ大統領が宥和のジェスチャーを示した。トランプ大統領はこの日、ガザ紛争終結のためイスラエルに向かう専用機の中でも「我々は中国とうまくやれると思う」と述べ「習主席とは良好な関係を築いている」と語った。また「(習主席は)中国の立派な指導者だ」と述べた。ジャーナリストから「11月1日から中国に100%追加関税を課す計画は今もあるか」と問われると「今はそうだ」としつつも「どうなるか見てみよう」と答えた。続けて「11月1日は私にとっては非常に遠い未来だ」「他の人には差し迫った時期のように見えるかもしれないが、私には遠い未来のように感じられる」と付け加えた。中国と交渉する余地があることを示唆したと解釈される。

◇自信を得た中国は強硬

これを受けて再び『TACO』(Trump Always Chickens Out=トランプはいつも退く)という評価が出ている。サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)は元米当局者の話を引用して「トランプ大統領はメガ・タコだ」とし「習主席はこれを正確に見抜くだろう。明白な弱さと決意不足のシグナルだ」と伝えた。市場内外では金融市場のショックが影響したとの解釈が出ている。ジェイミソン・グリアー米通商代表部(USTR)代表もこの日フォックスニュースのインタビューで「来週(金融)市場は安定すると信じている」「関税の発動はまだ行われていない」と述べた。先週末、関税戦争再開の懸念で急落した米ニューヨーク株式市場はトランプ大統領の宥和ジェスチャーで安堵ムードだ。13日寄り前、S&P500先物とナスダック100先物はそろって反発した。

関税戦争が再開されれば感謝祭やクリスマスなど年末に米消費者の被害が大きくなるおそれがあり、交渉の成否に中国の米国産大豆の購入がかかっている点をトランプ大統領が考慮したとの見方もある。中国は11月にドイツ・フランクフルトで予定される第5回米中高官級貿易協議を前に「大豆輸入禁止カード」を切っている状態だ。中国の大豆輸入禁止が解除されなければトランプ大統領は来年の中間選挙で打撃を受ける可能性がある。

中国は比較的強硬な姿勢を示している。中国の国営メディア、グローバルタイムズは13日の社説で「現在の中米貿易が直面する困難は全面的に米国側の責任だ」と指摘した。香港の明報は「中国が希土類に続き高級リチウムイオン電池と人工ダイヤモンドの輸出統制も実施する予定だ」と報じた。

フィナンシャル・タイムズは中国の希土類輸出統制強化について「トランプ大統領の報復措置を誘発する意図的な動きだ」と分析した。クリストファー・ジョンソン元米中央情報局(CIA)中国担当分析官は「習主席は4月にもトランプ大統領が関税を拡大した際に強く対抗し(トランプ大統領の)面子を傷つけた」「今回も同様の戦略で米国の過剰反応を誘導している」と評価した。

専門家は今回の応酬を、両国首脳が今月末、慶州で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議で米中会談を行う前に交渉力を高めるための動きと見ている。ブルームバーグ通信は「早ければ今週、米中当局者が会って交渉を続ける可能性がある」と見通した。

北京=キム・ウンジョン特派員/キム・ドンヒョン記者 kej@hankyung.com

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