アルトコインシーズン、相次ぐETF上場にも苦戦…弱含みはいつまで

アルトコイン、ETF上場にも弱含み

米シャットダウンの影響で投資家心理が悪化

「伝統金融に正当性を示す必要がある」

XRP ETFが相次いで上場

市場の反転をもたらすか注目

現物上場投資信託（ETF）の上場でラリー期待が高まった主要アルトコインが、特段の上昇を見せていない。一部のアルトコインはETF上場後にかえって下落幅を拡大し、弱含みが続いている。世界的なマクロ経済の不確実性やアルトコインETFの構造的な限界などが原因として挙げられる。

20日、業界によると米資産運用会社ビットワイズやグレースケールのソラナ(SOL)現物ETFは先月末に上場した。米国で初めて上場されたソラナ現物ETFだ。フィデリティのFSOL、バンエックのVSOL、21シェアーズのTSOLなどが今週新規上場し、現在米国市場で取引されているソラナ現物ETFは合計6本になっている。

問題はETF上場にもかかわらずソラナの価格が苦戦している点だ。20日（韓国時間）午後7時5分時点でソラナはCoinMarketCapで前日比1.57%上昇の141.84ドルで取引されている。この日は強含みを見せたが、ETFが上場した先月29日（約200ドル）と比べると約30%下落している。

ソラナと同日にETFが上場したライトコイン(LTC)とヘデラ(HBAR)も状況は似ている。ライトコインの価格はETF上場後に約8%下落し92ドルとなった。ヘデラも上場日と比べ約30%下落し0.146ドルで取引されている。

冷え込むアルトコインへの投資心理

アルトコインが相次ぐETF上場にもかかわらず勢いを取り戻せない背景は複合的だ。まずシャットダウンの影響が悪材料として作用した。最近の米連邦政府シャットダウンにより10月の雇用報告が史上初めて発表されず、利下げ期待が急速に縮小した。そのためアルトコインへの投資心理も萎縮したと分析されている。

先月の連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録を見ると、FRBの複数の委員が今年残りの期間は政策金利を据え置くのが望ましいと述べている。追い打ちをかける形で米シャットダウンの影響で主要なマクロ経済指標の発表が行われなかったことも不確実性を高めた。そのためマーケットは、わずか1か月前には98%に達していた12月の利下げの可能性を約30%程度に引き下げた。

一般に利下げ期待が縮小すると、リスク資産とされる暗号資産市場への投資心理も冷え込む。特にビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)と比べてよりリスク資産的性格の強いアルトコインは、より大きな打撃を受ける。

コビットのリサーチセンター長、キム・ミンスン氏は「9月から11月まで繰り返された（暗号資産価格の）急落で市場はすでに様子見の局面に入っており、12月の利下げ悲観論まで重なって投資心理がさらに冷え込んだ」と述べ、「このような環境ではETFが上場しても初期の反応は弱くなりがちだ」と語った。

時価総額4位のXRP、反転を導けるか

業界では、アルトコインの中で時価総額が最も大きいXRPの現物ETFの成否に注目している。この日、米国市場ではビットワイズ、フランクリン・テンプルトンなど大手資産運用会社のXRP現物ETFが相次いで上場する。グレースケール、21シェアーズ、ウィズダムツリーなど他の運用会社もXRP現物ETFの上場を申請している。

現在上場している米国のXRP現物ETFはカナリーキャピタルのXRPCのみだ。ただし主要な資産運用会社が相次いでXRP ETFを上場すると、資金流入の速度が急伸する可能性があると分析されている。運用会社間の競争が激化すれば手数料引き下げや流動性強化策が実施されやすく、投資家基盤の拡大にも好影響を与える可能性が高いからだ。

暗号資産アナリストのチャド・スタイングラバーは「XRP現物ETFが本格稼働すれば機関の買いが供給量を急速に吸収し得る」と述べ、「この流れが一定期間続けばXRP市場の需給構造が根本的に再編される可能性がある」と見込んだ。

ジンウク ブルーミングビット記者 wook9629@bloomingbit.io