8年ぶりにICO許可...仮想資産はデジタル資産に名称変更

国内での初期コイン公開(ICO)は、2017年の禁止措置以降、8年ぶりに再び許可される見込みだ。法的用語も国際基準に合わせて、従来の『仮想資産』から『デジタル資産』に変更される。

19日、国会と金融当局によると、金融委員会はこの内容を盛り込んだ『デジタル資産基本法(第2段階の立法)』の政府案を作成し、同日、大統領府に報告する予定だ。政府は来年の法施行を目標に韓国銀行など関係機関と最終調整中で、来る22日に共に民主党のデジタル資産特別委員会(TF)の会議で政府案を最終審査する方針だ。

「ブラックボックス上場」を防ぐ...ホワイトペーパーの虚偽記載で「無過失賠償責任"

今回の案の要点は、市場の「適正化」と「責任強化」である。情報開示を前提に国内のICOを許可し、これまで国内企業が海外でコインを発行して国内取引所に迂回上場していた慣行を改善する意図だ。

代わりに投資家保護の措置は強化される。ホワイトペーパーに虚偽の情報を記載したり重要な事実を欠落させた場合、発行者はもちろん技術委託会社やマーケットメイカー(MM)など関係者に対して『無過失損害賠償責任』が課される。これは詐欺的なコインの乱立を防ぐための措置だ。

取引所など事業者のセキュリティ責任も大幅に強化される。ハッキングやシステム障害が発生した場合、事業者は過失の有無にかかわらず賠償責任を負う。従来は免責の余地があったが、法案が通れば利用者の故意や重大な過失が立証されない限り、取引所が被害額全額を弁償しなければならない。

テザー・サークルなど海外のコイン、『国内支店』がなければ退出

ステーブルコインへの参入障壁は大幅に高まる。テザー(USDT)、USDCなど海外のステーブルコインは国内に支店を設置しなければ韓国国内での流通が不可能になる。

またステーブルコインの発行者は、発行残高の100%以上を銀行などの管理機関に預託・信託しなければならず、利用者に利息を支払う行為は禁じられる。発行事業者の資本金要件は電子マネー業レベルの50億ウォン前後が有力に検討されている。

市場監督体制も再編される。金融委員会は市場のコントロールタワーである『デジタル資産委員会』を新設し、自律規制機関である『デジタル資産産業協会(仮称)』に上場審査など公的機能を付与する計画だ。特に金融政策に影響を与え得る大型コイン(EU基準で約8兆ウォン以上)は『重要デジタル支払トークン』に指定し、韓国銀行に資料要求権と共同検査権を付与することで合意した。

『銀行持ち分51%』ルール、最終段階で紛糾...2月の国会処理を目標

ライセンス体系は現行の単一許可から機能別（売買・仲介・保管）に細分化し、必要な機能だけを許可する『アドオン(Add-on)』方式が導入される。利益相反を防ぐため、取引所のステーブルコイン発行参加は原則禁止される。

ただしステーブルコイン発行主体の要件を巡って最終段階の揉め事が続いている。韓国銀行は金融安定を理由に銀行が持ち分51%以上を保有するコンソーシアムのみを発行主体として認めるべきだと主張する一方で、金融委員会と業界はスタートアップの参入障壁になるとして反対の立場を示している。

共に民主党TFは22日の会議を経て今月中に政府案を確定し、来月に法案提出を経て早ければ来年2月の国会本会議での処理を目標としている。金融委員会関係者は「現在、政府案は最終確定していない」と述べ、共に民主党関係者も「22日の会議で確定案が導出されるかどうかは見守る必要がある」と慎重な姿勢を示した.