概要
- 米国がイランの核施設だけでなく国家施設および安全保障関連施設まで含む軍事作戦を準備し、空母2隻をイラン近海に配備したと伝えられた。
- 米国はイランの対中石油輸出の遮断を進めて経済的圧力を強める一方、ジュネーブで開かれる2回目の高官級会談を通じて交渉力を高めようとしているとした。
- イランは米国の制裁解除を条件に核プログラムでの妥協や、石油・ガス田、共同油田開発、鉱山投資、航空機購入などを議題として提示し、融和的な姿勢を見せているとした。
17日にジュネーブで両国会談予定
交渉を前に米国、イランへの圧力を強化
イラン近海に空母2隻を配備
トランプ氏、イラン政権交代にも言及

ドナルド・トランプ米政権が、イランとの2回目の会談を控え、圧力を一段と強めている。空母を追加で中東に展開したのに加え、トランプ大統領がイランの政権交代にまで言及し、中東の緊張が再び高まっている。
一方、イランは米国が制裁解除に踏み切るなら核プログラムを巡り妥協する用意があるとの立場を示し、一歩引いた姿勢を見せた。
圧力を強める米国
16日(現地時間)、ロイター通信は関係者の話として、トランプ大統領がイランへの攻撃を命令した場合に備え、米政府が軍事作戦を準備していると報じた。
関係者によれば、今回検討されている作戦は、昨年6月にイランの核施設を攻撃した作戦よりも規模が大きい。核施設にとどまらず、国家施設や安全保障関連施設も攻撃対象に含まれるという。この関係者は「米国はイランの報復を十分に想定している」とした上で、「時間の経過とともに応酬に発展するだろう」と述べた。
両国の外交交渉が進む一方で、米国は軍事攻撃の可能性を排除していない。米国は先に中東地域へ空母1隻を追加派遣した。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によれば、ジェラルド・R・フォードが中東に配備される予定だ。ジェラルド・R・フォードは昨年10月から、ニコラス・マドゥロ前ベネズエラ大統領の拘束作戦などを支援するためカリブ海に移動していた。先月中東へ移動した原子力空母エイブラハム・リンカーンと合わせ、計2隻の空母がイラン近海で活動することになる。
フィナンシャル・タイムズ(FT)は「昨年6月に米国がイランの核施設3カ所を攻撃した際、米国は当該地域に2隻の空母を配備していた」と指摘した。トランプ大統領はフォード配備について「交渉が決裂した場合に備え必要になる」と述べた。
トランプ大統領はイランの政権交代の可能性にも公然と言及した。トランプ大統領は13日、ノースカロライナ州の陸軍基地フォート・ブラッグで開かれた行事後、「イラン政権の交代を望むのか」との記者団の質問に「それが起きることが最善のことのように見える」と答えた。さらに「彼らは47年間、絶えず口先だけだった」とし、「あまりにも長い時間が過ぎた」と付け加えた。1979年のイスラム革命で現在のイランの神権体制が樹立されて以降、47年間にわたり両国が敵対関係を続けてきた状況を指したものとみられる。
米国はイランへの経済的圧力も並行している。アクシオスによれば、トランプ大統領とベンヤミン・ネタニヤフ・イスラエル首相は先週の首脳会談で、イランの対中石油輸出を遮断するため努力することで合意した。イランの石油輸出量の80%が中国向けに集中している。
2回目の核交渉は妥結するか
米国がイランへの軍事的圧力を強める背景には、会談を前に交渉力を高めようとする狙いがあるとの見方が出ている。米国とイランは17日、スイス・ジュネーブで2回目の高官級会談を行う予定だ。米国側からはスティーブ・ウィトコフ特使と、トランプ大統領の娘婿であるジャレッド・クシュナーが出席する。
一方、最近のイランは米国に比べて融和的な姿勢を見せている。マジド・タハトラバンチ・イラン外務次官は15日、英BBCのインタビューで、米国の制裁解除を条件に核プログラムについて妥協する用意があることを示唆した。トランプ政権は、2015年に締結されたイラン核合意(JCPOA)から2018年に離脱し、イランに強力な制裁を再び科した。
タハトラバンチ次官は「合意を望むという点を米国が証明すべき番だ」と述べ、ボールはすでに米国側にあると主張した。ただし、高濃縮ウランの希釈には同意できるものの、過去の交渉からの核心的争点である「ウラン濃縮ゼロ」は受け入れられないと改めて強調した。
ハミド・ガンバリ外務省経済外交担当次官補は、準国営のファルス通信とのインタビューで「合意の持続性のためには、米国も短期間で高い経済的収益を得られる分野で利益を得ることが不可欠だ」と語った。その上で「石油・ガス田、共同油田開発、鉱山投資、航空機購入などが議題に含まれている」と説明した。
ハン・ミョンヒョン記者 wise@hankyung.com

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