ヒューマニティ、「信頼証明」へ移行…「AI詐欺」への対応を強化
概要
- ヒューマニティは、AIを活用した詐欺への対応強化のため、従来の人間性証明モデルから信頼証明モデルへ移行すると発表した。
- ヒューマニティは、個人情報を開示せずに特定の属性を証明する信頼証明がAI時代の中核インフラとなり得るほか、需要が数十億人と数兆ドル規模の経済活動全体へ拡大するとした。
- ヒューマニティは、開発者向けAPIの公開に加え、オンチェーンのチケッティング・資格情報プラットフォームムーンゲートの買収、80万件超のヒューマンID発行、アービトラム・メインネットへのデプロイ完了を通じてサービス拡大を進めると発表した。

分散型の本人確認プロジェクトであるヒューマニティ(Humanity)は19日(現地時間)、人工知能(AI)を活用した詐欺への対応を目的に、従来の「人間性証明(Proof of Humanity)」モデルから「信頼証明(Proof of Trust)」モデルへ移行すると発表した。
信頼証明は、機関が個人情報を収集・保存することなく、利用者情報を検証し証明できるよう設計されたフレームワークだ。ヒューマニティは、信頼証明がAI時代にインターネット上で信頼性を証明する新たな標準として定着し得るとみている。
今回の移行は、AIを用いた身元の偽装などが拡大する中で行われた。ヒューマニティは「偽の身元や組織的行動のためのコストが下がり、フォロワー数、エンゲージメント指標、認証バッジなど既存の本人確認手法は次第に信頼しにくくなっている」とした上で、「実在の利用者の参加を前提に設計されたシステムは構造的な圧力にさらされている状況だ」と説明した。
具体的に信頼証明は、従来の人間性証明を拡張した概念だ。単に利用者が実在の人間かボットかを識別するにとどまらず、年齢、学歴、居住地、雇用状況など特定の属性を、個人情報を開示せずに証明できるようにする点が信頼証明の中核となる。
ヒューマニティ創業者のテレンス・クオック(Terence Kwok)は「AIがインターネットを、人間中心のネットワークから人間とエージェントが共存するネットワークへ転換させている」と述べ、「誰が実在の人物なのか、どの主張が信頼できるのかを検証する能力は、決済・クラウド・サイバーセキュリティに匹敵する中核インフラになる」と語った。さらに「AIを活用した偽の身元などが拡散するほど、個人情報を保護しつつ信頼を立証するシステムへの需要は、数十億人の利用者と数兆ドル規模の経済活動全体へ広がる」とした。
ヒューマニティは同日、「信頼宣言(Trust Manifesto)」も発表した。同社は宣言文で「現在のインターネットは信頼を前提に設計されていない」とし、「情報共有は容易だが検証が難しく、利用者が詐欺、データ漏えい、中央集権型プラットフォームによる過度な権限行使などにさらされている」と指摘した。
既存アプリケーション(アプリ)向けの開発者用アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)も公開した。このAPIは、ブロックチェーンの専門知識がなくても、認証手続き、アクセス制御、資格情報のワークフローに、ヒューマニティ・プロトコルの信頼検証機能を統合できるよう設計された。実利用者の検証が必要なソーシャルプラットフォーム、機微な個人情報を保存せずに顧客確認(KYC)を簡素化しようとする金融サービス、詐欺防止機能を追加したい認証システムなどで活用できるという。
一方、ヒューマニティは最近、オンチェーンのチケッティング・資格情報プラットフォーム「ムーンゲート(Moongate)」を買収した。ムーンゲートを通じて、イベント、ロイヤルティ・プログラム、実物の資格情報発行などへサービス拡大を進めるためだ。ヒューマニティの関係者は「これまでに80万件以上のヒューマンID(Human ID)を発行した」とし、「最近、アービトラム(ARB)メインネットへのデプロイも完了した」と述べた。

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