概要
- 米国の対イラン攻撃、ブラッディ・ノーズ作戦、全面戦争、体制転覆の可能性が取り沙汰され、中東の緊張が高まっていると伝えた。
- 両国のウラン濃縮、弾道ミサイル、中東の代理勢力支援を巡る対立で外交的解決が難しく、軍事衝突リスクが高まっているとした。
- 地政学的不安でブレント原油、WTI価格が6カ月ぶり高値を更新し、ホルムズ海峡封鎖の可能性が世界の原油生産量に負担を与えていると伝えた。
トランプ氏「最大で2週間」…イランに交渉の最終通告
トランプ氏が承認すれば数日以内に空爆
核放棄しなければ全面戦争へ
ハメネイ政権の転覆に動く可能性も
原油価格71ドル、6カ月ぶり「高値」

ドナルド・トランプ米大統領がイランに最長2週間の期限を与え、事実上の最終通告を突きつけたことで、近くイランを攻撃する可能性が高いとの見方が広がっている。米国の対イラン攻撃が差し迫っている兆候が捉えられると、中東地域の緊張感が高まり、国際原油価格は急騰基調を続けた。
◇ 米「ブラッディ・ノーズ作戦」を検討
19日(現地時間)、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は複数の関係者の話として、トランプ政権がイランと核合意をまとめるため、いわゆる「ブラッディ・ノーズ作戦」(bloody nose strike)と呼ばれる限定的攻撃を検討していると報じた。これはトランプ第1期に北朝鮮の核計画廃棄を目的に検討された小規模な先制攻撃と似た手法だ。

関係者はWSJに対し、「この作戦はイランの一部の軍事施設および政府施設を狙うもので、大統領が承認すれば数日以内に実行可能だ」と述べた。限定的な空爆後もイランが核計画を放棄しなければ、大規模攻撃へと作戦が拡大する可能性がある。この場合、米国は広範な全面戦争を通じてアヤトラ・アリ・ハメネイ体制の転覆に動く可能性があるとWSJは指摘した。別の関係者はWSJに、米軍はイランが核施設を解体するか政権が崩壊するまで攻撃の強度を高めていく可能性があると語った。
米政府は、イラン政権の転覆を目的とする全面戦争に至るまで1週間を要するとの見方を示している。フィナンシャル・タイムズ(FT)は「中東における米軍戦力の増強は、数週間にわたり空爆を継続できるほど十分だ」とし、「2003年のイラク侵攻直前の米軍の動きを想起させる」と指摘した。航路追跡サイトのフライトレーダー24によれば、直近3日間で空中給油機39機が交戦の可能性がある地域へ再配置された。空母1隻と駆逐艦8隻、沿岸戦闘艦3隻など計12隻の艦艇が中東に配備されている。空母ジェラルド・R・フォードと駆逐艦3隻も同地域へ移動中だ。
ただし、一部の補佐官は、このような攻撃がイランの報復をあおる恐れがある点を懸念していると伝えられた。中東全域に戦争が拡大する可能性が高いためだ。トランプ大統領はイランに核放棄の期限として10〜15日を提示した。
◇「イラン、交渉ではなく戦争に勝負」
一部では、イラン指導部が米国との交渉ではなく戦争に勝負をかける可能性があるとの分析も出ている。政権維持のため、対話よりも戦争の方が得策だとの判断からだ。イラン専門家で米ジョンズ・ホプキンス大学教授のバリ・ナスル氏はFTへの寄稿で、「彼ら(イラン)は交渉を解決策ではなく罠と見なし、不十分な交渉より避けられない戦争を戦う方がましだと考えている」と述べた。さらに「トランプ大統領に対するイランの長年の不信により、対話ではなく武力衝突の準備を進めている」と主張した。
ナスル教授によれば、イラン当局は米国の要求を受け入れれば政権が崩壊する可能性が高いと認識している。戦争が長期化すれば反米感情をあおって民族主義を強化し、大衆の支持を確保できると見ているという。教授は「追い詰められた政権はリスクを取ろうとする」とし、「長期戦を通じて米国に追加攻撃の断念を迫り、対米交渉力を引き上げることができる」と分析した。
米国とイランが外交的手段で事態を解決するのは容易ではないとの見通しが相次いでいる。両国がウラン濃縮問題を巡り膠着状態から抜け出せていないためだ。トランプ大統領はイランが濃縮能力を恒久的に解除すべきだと繰り返し主張してきたが、ハメネイ最高指導者は恒久解除は決して受け入れられないとの立場だ。
トランプ政権は、イランの弾道ミサイル保有の制限や、中東の代理勢力への支援停止の問題も協議したい考えだ。しかしイランは核計画にのみ焦点を当てるべきだと主張している。
◇ 原油価格、6カ月ぶり高値
この日、地政学的不安の拡大で原油価格は上昇した。ICE先物取引所では4月渡しのブレント原油先物が前日比1.9%高の1バレル=71.66ドルで取引を終えた。3月渡しの米国産WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)も1.9%上昇し、1バレル=66.43ドルを記録した。終値ベースで昨年8月以来の高値だ。WTIは年初来で16%上昇している。
市場は、両国間で軍事衝突が起きれば、イランが中東原油輸出の要衝であるホルムズ海峡を封鎖する可能性を懸念している。世界の原油生産量のおよそ3分の1が同海峡を通過する。RBCキャピタルのアナリスト、ヘリマ・クロフト氏は「主要争点を解決できない状況は、さらなる軍事衝突につながる可能性を高めている」とし、「米国の大規模な軍事力増強と、イランのホルムズ海峡での軍事訓練は、第2の軍事衝突に向けた準備態勢が始まったことを示唆している」と分析した。
韓明賢記者 wise@hankyung.com

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