概要
- 日本政府は、イラン情勢の悪化とホルムズ海峡の封鎖を受け、備蓄原油8000万バレルの放出を開始したと明らかにした。
- ホルムズ海峡の封鎖で原油価格が急騰しており、5月渡しのブレント原油先物が1バレル当たり104.70ドルを記録したと伝えた。
- 東京新聞は、中東の緊張が長期化すれば、財政支出の拡大と円の価値の下落、原油調達価格の上昇によりガソリン価格がさらに上昇すると予測したと伝えた。
期間別予測トレンドレポート


民間備蓄15日分を放出
その後、国家備蓄1カ月分
日本の備蓄量の約20%

日本政府は16日、イラン情勢の悪化を受け、備蓄原油の放出を開始した。備蓄原油の放出は、ロシアがウクライナに侵攻した2022年以降、約4年ぶりとなる。ホルムズ海峡の封鎖が長期化すれば、備蓄原油の放出は場当たり的な対応にとどまらざるを得ないとの指摘が出ている。
毎日新聞によると、日本政府はこの日から民間備蓄15日分を放出し、その後、国家備蓄1カ月分を放出する。放出総量は8000万バレルで、過去最大規模になる見通しだ。日本が備蓄する石油4億7000万バレルの約20%を放出する計算となる。
日本の石油備蓄法は、政府と民間に石油の備蓄を義務付けている。2025年末時点で民間備蓄101日分、国家備蓄146日分、産油国との共同備蓄7日分など、計254日分が備蓄されている。日本政府は同日、民間備蓄の義務を70日分から55日分へ引き下げた。
日本は原油輸入の94%をサウジアラビアなど中東地域に依存している。米国・イスラエルとイランの交戦によりホルムズ海峡が事実上封鎖され、エネルギー供給への懸念が強まっている。すでにホルムズ海峡を通過したタンカーは20日ごろ日本に到着するが、その後の原油供給は大幅に減少する見通しだ。
ホルムズ海峡の封鎖で原油価格は世界的に急騰している。5月渡しのブレント原油先物は、同日午前8時45分現在、1バレル当たり104.70ドルを付けた。これに先立ち、国際エネルギー機関(IEA)加盟国は、過去最大規模となる4億バレルの備蓄原油を共同で放出することで合意している。今回の放出量は、2022年の総放出量1億8200万バレルの2倍を超える。
日本政府は備蓄原油の放出とあわせ、全国平均のガソリン小売価格をℓ当たり170円程度に抑える方針を示した。経済産業省は19日出荷分から、170円を上回る部分に対する補助金支給を開始する。軽油や重油、灯油などにも同様の措置を講じる予定だ。
しかし、ホルムズ海峡の封鎖が長引けば、備蓄原油の放出は場当たり的な対応にとどまらざるを得ないと朝日新聞は指摘した。ガソリン補助金の支給も根本的な対策ではないとの見方も出ている。東京新聞は「中東の緊張が長期化し、補助金増加によって財政支出が拡大すれば、円の価値が下落し、原油の調達価格が上昇してガソリン価格がさらに上がる」との見通しを示した。
東京=金一圭特派員 black0419@hankyung.com

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