イラン戦争で韓国株が乱高下、業績は堅調で上値余地

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 専門家は、イラン戦争でKOSPIの変動性は拡大したものの、まだ業績毀損の段階ではないと指摘した。
  • 韓国の主要企業は営業利益売上高が大幅に増える見通しで、中長期の観点で投資を続ける必要があると説明した。
  • 研究員らは、分散買い現金保有下げ過ぎた大型株の選別買い戦略が有効だとしつつ、市場全体で積極的な比率拡大には注意が必要だと指摘した。

期間別予測トレンドレポート

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写真:イム・ヒョンテク記者
写真:イム・ヒョンテク記者

2月末に米国・イスラエルとイランの戦争が始まって以降、韓国株式市場は激しい変動相場に見舞われている。韓国総合株価指数(KOSPI)は1日で12%急落した後、翌月に9%反発するなど、方向感のつかみにくい展開が続く。外国人投資家が大規模な売り越しでKOSPIから資金を引き揚げるなか、個人投資家は投資戦略の構築に苦慮している。

戦争に動揺した外国人、26兆ウォン売り越し

KOSPIは4月2日に5234.05で取引を終えた。戦争勃発前の2月27日は6244.13だった。指数はこの間に大きく下げたが、下落が一方向に続いたわけではない。急落と急騰を繰り返す激しい値動きとなった。ドナルド・トランプ米大統領が戦争を巡って発言するたびに、相場は大きく揺れた。

3月のKOSPIの日次変動率は前日比平均で3.64%だった。3月4日には12%台下落し、1日ベースで過去最大の変動率を記録した。3月の変動率は、世界金融危機があった2008年10月の4.18%以来、17年ぶりの高水準となった。

主要国・地域の株価指数と比べても、KOSPIの振れ幅は際立った。戦争後の1カ月間、ナスダック総合株価指数の1日平均の騰落率は0.96%だった。国際原油高の打撃が大きいアジア市場ではこれを上回る指数もあったが、日経平均株価の2.10%、香港H株指数の1.15%はいずれもKOSPIの半分以下にとどまった。KOSPIの恐怖指数も、極度の恐怖を示す50を上回る水準で推移している。

こうした相場で鮮明だったのは、外国人の売り姿勢だ。3月の1カ月間、外国人投資家は有価証券市場で35兆8807億ウォン(約3兆9500億円)を売り越した。これまで上昇率が大きかったサムスン電子やSKハイニックスなど大型株に売りが集中した。2月にも上場株式を19兆ウォン(約2兆900億円)売り越しており、売却規模はさらに膨らんだ。一方、個人投資家は外国人の売りをほぼすべて吸収した。3月のKOSPIでの個人の純買越額は33兆5690億ウォン(約3兆6900億円)に達した。

「業績が相場をけん引」 分散買いが有効

市場関係者は、変動性は急拡大しているものの、企業業績を傷つける局面にはまだ至っていない点を重視している。韓国の主要企業の営業利益が今年大幅に増えるとの見通しが維持されており、中長期の視点では投資を続ける必要があるという。

金融情報会社エフアンドガイド(FnGuide)によると、証券会社の業績予想がある有価証券市場上場205社の今年の営業利益予想合計(連結ベース)は617兆3872億ウォン(約67兆9000億円)だった。前年の営業利益推定値291兆4億ウォン(約32兆円)に比べ111.5%増となる。売上高予想は3281兆7493億ウォン(約361兆円)で、同統計の集計開始後の最高を更新する公算が大きい。

サムスン電子の今年の業績予想は、売上高が514兆7217億ウォン(約56兆6000億円)、営業利益が191兆3931億ウォン(約21兆円)となっている。SKハイニックスは売上高228兆5410億ウォン(約25兆1000億円)、営業利益159兆4304億ウォン(約17兆5000億円)が見込まれている。半導体以外でも収益改善が進む見通しだ。半導体大手2社を除く203社の営業利益コンセンサスは266兆5637億ウォン(約29兆3000億円)と、前年の201兆930億ウォン(約22兆1000億円)から32.55%増える。昨年の韓国株相場を主導した造船、防衛、エネルギーや、証券、銀行など金融業種の伸びが特に大きいとみる向きが多い。

SK証券のカン・デスン研究員は「イラン戦争の勃発後、株式市場の変動性は拡大しているが、トレンドの毀損は限定的だ」と語った。構造的な弱気相場への転換と判断するのは早いと分析する。

同氏は「戦争という不確実性にもかかわらず、KOSPI企業の利益見通しは上方修正されている」と説明したうえで、「市場の方向性を短期的に断定するより、変動性拡大の局面を活用した分散買い戦略が有効だ」と強調した。

もっとも、過度に攻める投資ではなく、リスク管理を意識した対応が必要だとの指摘もある。シンヨン証券のイ・サンヨン研究員は「ポートフォリオの一部は現金で保有し、ファンダメンタルズに比べて下げ過ぎた大型株を選別して買う戦略が有効だ」と述べた。市場全体に対する積極的な比率引き上げには注意が必要だとしている。

カン・ジンギュ記者 josep@hankyung.com

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