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75ドルでビットコイン3枚獲得も ハッシュレート賃借型採掘に注目
概要
- ハッシュレート賃借型の採掘が広がり、個人でも少額でビットコイン、採掘、ハッシュレート市場に参加しやすくなったと伝えた。
- 約2万8000分の1という成功確率にもかかわらず、最大3.125BTC、2600倍の収益、66BTCの事例が出ており、投資家の参加が増えていると伝えた。
- ブレインズ、ナイスハッシュ、オーシャンのDATUMプロトコルなどを通じ、個人の採掘参加と分散化、ネットワーク分散性の強化が進むと伝えた。
期間別予測トレンドレポート



高額な機器を持たず、外部の演算力(ハッシュレート)を借りてビットコインを採掘する「ハッシュレート賃借」が広がっている。個人でも少額で採掘に参加しやすい環境が整ってきたためだ。
成功確率は極めて低い。それでも少額でビットコイン約3枚を得られる可能性があるため、投資家の参加は増えている。個人採掘の集計サイト、ベネット(Bennet)によると、過去1年間に21人の個人採掘者がブロック検証に成功し、計66BTCを獲得した。前年に比べ17%増えた。
実際に事例も相次ぐ。暗号資産業界によると、7月2日には毎秒230テラハッシュ(TH)規模の演算力を借りた個人採掘者が94万3411番ブロックを生成し、3.125BTCを単独で受け取った。成功確率は約2万8000分の1と推定される。6月には約75ドルを投じて採掘に成功し、約2600倍の収益を上げた例もあった。
ハッシュレート賃借、採掘参入の壁下げる
ビットコインの採掘は、プルーフ・オブ・ワーク(PoW)方式で成り立つ。複雑なハッシュ計算を最初に解いた参加者がブロックを生成し、報酬を得る仕組みだ。ブロック生成報酬は3.125BTCで、足元の相場では約3ビットコイン強に当たる。
演算能力が高いほど採掘成功の確率は上がる。ただ、ネットワークの難易度も上昇を続けている。このため採掘市場は、高性能のASIC(特定用途向け集積回路)と大規模な電力インフラを備えた企業中心に再編された。個人は機器費用や電力負担の重さから、直接参加しにくい構造だった。
こうした制約を補うのがハッシュレート賃借サービスだ。採掘機器を自ら保有しなくても、外部の演算力を購入して採掘に参加できる。代表例は、リアルタイムのオーダーブックで希望価格に応じてハッシュレートを調達するマーケットプレイス型のモデルだ。相場環境に応じて費用や速度を柔軟に調整でき、確保したハッシュレートを個人向け採掘プールにすぐ接続して報酬を狙える。
これにより個人投資家は、複雑な電力契約やホスティング設定、ハードウエア保守といった制約から大きく解放された。かつては数千ドル規模のASICを購入する必要があったが、いまではメール登録と少額のビットコイン入金だけで、1分前後で採掘を始められるようになった。
一部の投資家はAPIを使って演算力の配分をリアルタイムで切り替え、採掘プール間の収益率の差を突く裁定戦略まで展開している。代表的なプラットフォームとしてブレインズ(Braiins)やナイスハッシュ(NiceHash)が挙がる。
「ビットコインの分散化」回復に寄与
個人による採掘参加の拡大は、単なる収益機会にとどまらない。ビットコインネットワークの分散化の価値を立て直す効果もある。これまで採掘市場は大手採掘プール中心に運営され、特定企業に影響力が集中しているとの指摘が続いてきた。採掘プールが意図的に特定の取引を排除したり、プロトコル更新に過度な影響力を及ぼしたりする可能性があるためだ。
こうした構造を改める技術も登場している。分散型採掘プールのオーシャン(OCEAN)の「DATUM」プロトコルが代表例だ。従来は採掘プールが取引内容を組み込んだブロックを提示し、採掘者は演算だけを担っていた。DATUMでは、個々の採掘者がブロックに含める取引を直接選べるよう設計した。
業界では、こうした技術が個人採掘と結び付けば、ビットコインネットワークの分散性は大きく高まるとみる。ビットコイン専門ポッドキャスト「ビトゥン(Bitten)」は、個人採掘者がDATUMを活用すれば、ネットワーク全体のハッシュレートの相当部分を分散できると分析した。そのうえで、ビットコインネットワークにおける巨大資本の独占を防ぐ有力な手段になり得ると指摘した。
昨年からオーシャンにハッシュレートを投じているテザー(Tether)のパオロ・アルドイノ最高経営責任者(CEO)も、採掘の分散化はビットコインネットワークの安定性の核心だと強調した。中央集権的な影響力からネットワークを守ることが重要だと語った。

Doohyun Hwang
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