イラン戦争後初の通過事例か、カタールLNG船がホルムズ海峡へ

出典
Korea Economic Daily

概要

  • イラン戦争後に滞っていたカタール産LNGの輸送が、一部再開に向かう可能性が出てきた。
  • カタールのラスラファン港を出発したLNG運搬船が、イランの事前承認を得てホルムズ海峡に向けて航行している。
  • 今回の船舶通過が実現しても、カタールLNG輸出が全面的に正常化したとみるのは難しい。

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写真:Shutterstock
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イラン戦争後に滞っていたカタール産液化天然ガス(LNG)の輸送が、一部再開に向かう可能性が出てきた。カタールを出発したLNG運搬船がイランの事前承認を得てホルムズ海峡に向かっており、航海が成功すれば、戦争勃発後にカタールのLNG船が同海峡を通過する初の事例となる。

ロイター通信は5月9日、ロンドン証券取引所グループ(LSEG)の海運データを引用し、カタールのラスラファン港を出港したLNG運搬船「アル・カライティヤト」がホルムズ海峡に向けて航行していると報じた。目的地はパキスタンのカシム港という。

今回の運航はイランが事前に承認したもようだ。関係者によると、積み荷のLNGはパキスタンとカタールの政府間契約に基づいて販売された。イランは、米国との停戦交渉で仲介役を担ってきたパキスタンとの信頼関係を築く狙いから、通過を認めたとされる。

パキスタンは戦争後、深刻なガス不足に直面している。このため、限定的な範囲でもLNG運搬船がホルムズ海峡を通航できるよう、イランに要請してきた。

アル・カライティヤトはマーシャル諸島船籍の大型LNG運搬船で、積載能力は約21万2000立方メートル。カタールの海運会社が管理している。

ホルムズ海峡は中東産エネルギー輸送の要衝だ。2月末にイラン戦争が始まって以降、カタールのLNG運搬船の通航は事実上止まっていた。これに先立ち、イラン革命防衛隊は4月6日、ホルムズ海峡に向かっていたカタールのLNG運搬船2隻を停止させ、説明のないまま待機を命じていた。

カタールは世界第2位のLNG輸出国で、主にアジア市場に天然ガスを供給してきた。ただ、戦争初期のイランによる攻撃で、カタール全体のLNG輸出能力の17%が打撃を受けた。年1280万トン規模の生産設備の復旧には3〜5年かかる見通しだ。

今回の通過が実現すれば、ホルムズ海峡封鎖の緩和を示す兆候と受け止められそうだ。ただ、イランの承認はパキスタン向け貨物に限った限定措置にとどまる。このため、カタールのLNG輸出が全面的に正常化したとみるのは難しい。

キム・デヨン 韓経ドットコム記者 kdy@hankyung.com

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