概要
- イスラエルとイランの衝突が激化し、中東からの原油およびLNG輸入への依存度が高い韓国のエネルギー需給に警告信号がともったと伝えた。
- イランがホルムズ海峡を封鎖した場合、韓国の原油及びLNGの輸入が遮断され、石油・ガス価格の急騰及び公的料金値上げの圧力が高まると伝えた。
- 専門家は、事態が長期化し海峡が封鎖されれば、原油価格が1バレル100ドルを超える可能性があると警告した。
韓国、中東からの原油輸入比率72%・LNG36%
ホルムズ海峡が封鎖されると原油・LNG輸入経路が遮断
石油・ガス価格の上昇、公的料金値上げ圧力の可能性

イスラエルとイランの衝突が3日目も続いており、韓国のエネルギー需給に警戒信号が灯る見通しだ。イランがイスラエルへの攻撃に対応するため、ホルムズ海峡を封鎖する可能性が高まったためだ。一部では、原油や液化天然ガス(LNG)を中東に依存する韓国が経済・産業全般に打撃を受けるとの見方が出ている。
15日、海外メディアによるとイスラエルはイランの主要なエネルギー施設への空爆範囲を拡大した。イラン側もイスラエルの主要都市を狙った攻撃を続けている。イランの準国営ファールス通信は、イスラエルの攻撃によりイラン南部ペルシャ湾沿いのサウス・パースガス田第14鉱区の精製施設で大規模な火災が発生したと報じた。
両国間の攻撃が全面戦争に拡大すれば、エネルギー輸入を中東地域に大きく依存する韓国経済が影響を避けられないという警告が出ている。韓国石油公社の「2023年国内石油市場」データによると、韓国の大陸別原油輸入比率では中東が71.9%で最も高かった。続いてアメリカ大陸(19.1%)、アジア(6.9%)などとなった。サウジアラビア(32.6%・1位)、アラブ首長国連邦(UAE・10.9%・3位)、クウェート(9.6%・4位)、イラク(9.0%・5位)など、主要な輸入国のほとんどが中東諸国だった。
ロシア・ウクライナ戦争の影響で中東への依存度が高まったためである。ロシア産原油の輸入が減少した2021年以降、中東依存度が再び上昇した。2020年に69%だった中東産原油の比率は、2021年には59.8%へと下落したが、2023年には71.9%まで増加した。
昨年基準のエネルギーミックスで、石油(34.7%)に続き2位のLNG(24.1%)も中東からの輸入比率が3分の1以上を占める。関税庁の輸出入貿易統計によると、昨年の韓国LNG輸入において中東諸国のカタール(24%)とオマーン(12%)を合わせると36%に達した。LNGの主な輸入国はオーストラリア(26%)が1位で、次いでカタール(24%)、オマーン(12%)、マレーシア(12%)、アメリカ(11%)の順だった。
問題は中東産原油およびLNGのほとんどがホルムズ海峡を通過する点だ。ペルシャ湾とアラビア海を結ぶホルムズ海峡は、1日あたり約2,000万バレルの原油・石油が通過する。全世界の石油輸送量の5分の1に及び、世界で最も重要な石油輸送路とされる。
エネルギー業界などからは、イランがホルムズ海峡を封鎖したり、同経路を通過するタンカーを攻撃する可能性が懸念されている。実際、イランは2018年にアメリカが「イラン核合意」(JCPOA・包括的共同作業計画)を破棄し、制裁を再開した際、ホルムズ海峡封鎖を警告した前例がある。
このような最悪のシナリオが現実となれば、韓国はもちろん世界市場にも「オイルショック級」の衝撃をもたらすと予想される。エネルギーを100%輸入に依存する韓国は、ガソリン・ガス価格の上昇はもちろん、電気・ガスなど公的料金全般の値上げ圧力にさらされる可能性がある。
ミラー・タバックのチーフマーケットストラテジスト、マット・マレーは13日、「ホルムズ海峡で何が起きるかが焦点だ。イランは同海峡を封鎖でき、1日あたり1,300万バレルの原油と天然ガスを遮断できる能力がある」とし、「万が一事態が長期化しホルムズ海峡が影響を受ければ、原油価格は1バレル当たり100ドルを超える可能性がある」と警告した。
ただし、ホルムズ海峡封鎖はイランにとっても『最後の手段』との分析もある。
パク・スビン 韓経ドットコム記者 waterbean@hankyung.com

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