米、イラン攻撃…中東リスク拡大で仮想通貨市場が変動

ドナルド・トランプ米国大統領がイランの核施設への精密攻撃後、「報復があればさらに強力な武力対応に直面する」と警告したことで、中東情勢への懸念が高まっている。地政学的リスクが拡大し、仮想資産（暗号資産）市場も敏感に反応し、主要銘柄が一斉に下落傾向を記録している。

21日（現地時間）午後12時03分時点で主要仮想資産はほとんどが値下がりを示した。バイナンス基準の時価総額1位ビットコイン（BTC）は102,366ドルで前日比1.11％下落し、2位イーサリアム（ETH）は6.51％急落して2,265.61ドルで取引された。リップル（XRP）は2.06ドルで3.32％、ソラナ（SOL）は134.76ドルで3.73％下落した。

ミームコインおよびアルトコインの下落幅も目立った。ドージコイン（DOGE）は5.36％下落の0.1541ドル、カルダノ（ADA）は5.90％下落の0.5499ドルでそれぞれ取引された。ステラルーメン（XLM）は3.16％下落の0.2356ドルを記録した。

市場では米国のイラン核施設攻撃を契機として中東地域の軍事的緊張が全面化する可能性に注目している。特に今後イランによる報復の有無や米国の追加対応の強さが市場のリスク回避心理を刺激する可能性があるとの懸念が出ている。

Ray Takeyh米国外交協会（CFR）中東研究上級研究員はニューヨーク・タイムズとのインタビューで、「今回の軍事作戦は中東情勢における新たな段階であり、潜在的に非常に危険な局面の始まりだ」と評価した。

彼は「今回の空爆はイラン政権にとってあらゆる面で屈辱的な事件だ」とし、「イランの政治指導部は内部的に強い報復世論に直面するだろう」と見通した。続けて「米軍基地や米国の同盟国への反撃に出る可能性も排除できない」とし、「国内の批判世論を抑え、政権のプライドを回復するための反応が不可避だろう」と診断した。