概要
- 21日から開催されるジャクソンホール・ミーティングでは、Fedの独立性、金利政策、金融政策の方向性などが深く議論される見通しであるとした。
- トランプ大統領や主要人物による金利引き下げ圧力、ピボット再開の可能性などFedの政策の変化が市場に大きな影響を与え得ると伝えた。
- 今回のミーティング後、金利変更や金融政策転換の可能性が高く、株式投資家などの経済主体は備えが必要だとした。
トランプもベセントも
「金利を下げろ」と揺さぶり
実体経済との誤差を減らすため
経済指標の再点検が予想される
ピボット再開の有無も注目される
韓国銀行も悩みが必要

アメリカの小さなリゾート地、ワイオミング州ジャクソンホールでは、21日から2泊3日の日程で「ジャクソンホール・ミーティング」が開催される。今年は「ドナルド・トランプ大統領」という大きな変数があるだけに、主な議題である「労働市場構造の転換」以外にも多くの懸案が議論される見通しだ。
第一に、1913年設立以来、生命のように守られてきたFedの独立性をどう維持していくかが最初に議論される可能性が高い。予告もなかったトランプ大統領のFed訪問、人事刷新、金利引き下げ要求などにより、本格的にFed揺さぶりが始まったためだ。スコット・ベセント財務長官までもが金利を下げるよう圧力をかけている。
第二に、Fedの目標再設定論議である。物価安定を第一の目標としてきたFedが、2012年から雇用創出を第二の目標として追加した。しかし、両任務の基盤となった物価と雇用のフィリップス曲線関係の弱体化などで金利変更に混乱が生じてきた。最近では、統計作成環境の変化などで雇用指標の信頼性すら低下している状況だ。
第三に、経済指標方式の再点検である。この方式によって金融政策が運用されるには、経済指標が現実を迅速かつ正確に反映する必要がある。予測指標も少なくともトレンド程度は合っていなければならない。予想値から実績値を引き、百分率にした絶対誤差率は30%以内に入る必要がある。今はそのどれも満たせていない。
第四に、Fed内の計量経済チーム(Ferbus)の予測力強化も主要な議題である。「new abnormal(新たな異常)」時代にモデルによる経済予測(SEP)は予測力が弱まらざるを得ない。時系列データの連続性が弱まり、ダミー変数を多用せざるを得ないためだ。コロナ19事態以降、最も予測力が高いとされる景気循環研究所(ECRI)のキューブ方式導入など、発想の転換が求められる時期だ。
第五に、ドットプロット(dot plot)の有用性検討である。トランプ政権一期から議論となっていた連邦公開市場委員会(FOMC)メンバーの政治化は、二期目に入りさらに深刻化した。市場や経済主体を案内するため、自身の専門知識や経験をもとに自由に金利変更意向を示すドットプロットが、トランプの意向を反映するなら意味がなくなってしまうからだ。
第六に、導入時から暫定的性格を持っていた平均物価目標制(AIT)の廃止も検討される。インフレの主要要因が総需要から総供給に移る過渡期には、特定時点の物価を基準に金利を変更するのはリスクがある。むしろ一定期間の平均物価を基準にする方が安全との認識から導入されたのがAITだ。コロナ19事態が終息してから5年が経とうとしている。自然とAIT廃止を議論するタイミングとなった。
第七に、中長期的に検討されてきた基準金利も今や変更すべき時だ。Fedが基準金利としているフェデラル・ファンド金利(FFR)のパラドックスが頻発しているためだ。昨年9月以降、基準金利を1%ポイント引き下げたが、10年満期国債金利は0.8%ポイント上昇したのが代表例である。2015年から補助指標として活用してきたON RRPの採用に議論が進むか注目される。
第八に、ジーニアス法案通過による悩みも主な議題である。DeFiを前提としたステーブルコインが流通すれば、CBDCをどうするか、廃止か併用かをめぐり激しい論争が予想される。seiniorage(貨幣発行益)を誰が得るのかなども決定されるものとみられる。
第九に、9月FOMC以降、ピボット(金融政策転換)再開の有無がどのようなヒントを与えるかも注目だ。昨年9月以降に遅れて推進されたピボットが、今年に入りトランプ政権の関税による明確さ(clarity)問題で中断された。ジャクソンホール・ミーティングの参加者たちが関税の影響をどう判断するか、トランプの金利要求を受け入れるのかについて、熱い議論が交わされると予想される。
今年のジャクソンホール・ミーティングで議論される議題は、むしろ韓国銀行がより熟考すべき課題だ。ジャクソンホール・ミーティングを契機に金利を含め多くの変化が予想されるだけに、株式投資家をはじめとした経済主体も備える必要がある。

Korea Economic Daily
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