トランプとFRBの全面対決で急騰する金価格...史上最高値に接近

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • ドナルド・トランプ大統領によるFRB理事の解任で金融政策の不確実性が高まり、金への需要が急増した。
  • 直近1週間で金価格は2.48%上昇し、年内の追加政策金利引き下げ期待によって金価格が史上最高値に迫った。
  • グローバル金融機関は、金価格が2026年第2四半期までにトロイオンス当たり4000ドルを突破すると予測し、安全資産としての金の投資魅力が際立っていると伝えている。

ドナルド・トランプ米国大統領が米連邦準備制度(Fed)の理事を電撃解任したことで、「安全資産の王」と称される金への需要が急増した。従来の政策金利引き下げ期待に加え、FRB設立以来前例のない事態による金融政策の不確実性も重なり、金価格は史上最高値に迫っている。

27日(現地時間)、米シカゴ(CME)取引所で金12月物先物指数は午前2時30分時点でトロイオンス当たり3430.7ドルで取引されている。金価格は過去1週間で2.48%上昇した。今月の上昇率は4.42%に達する。先物市場の終値基準での金の史上最高値は、今月8日に記録したトロイオンス当たり3491.3ドルだ。

トランプ大統領は26日、自身のSNSであるトゥルース・ソーシャルを通じてクック理事を解任したことを明らかにした。大統領がFRB理事を解任したのは、FRB創設以来112年ぶりで初めてとなる。これに先立ち、ビル・プルート米連邦住宅金融庁長官はクック理事を「モーゲージ詐欺」の容疑で告発していた。クック理事は住宅目的の低金利住宅ローンを受け取り、家を賃貸に出していた疑惑を持たれている。

このうえクック理事は「解任の法的根拠がない」として職務を継続する旨を明らかにし、混乱がさらに拡大している。Fedも声明を出し、「理事の任期保証および解任制限は金融政策決定における重要な安全装置だ」としてクック理事を擁護した。

金利引き下げを要求しているトランプ大統領が事実上、金融当局との全面対決を宣言したことで、「安全資産の代表格」である金はさらに勢いを増している。金は今年、主要な代替資産の中で圧倒的なリターンを記録し、投資先として注目されている。一般投資家が金に投資する最も一般的な手段であるSPDR ETFは、この1年で14.45%上昇した。

これに先立ち、7人のFed理事のうち3人を任命したトランプは、クック理事の解任が確定すれば過半数の4人を任命することになる。政策金利引き下げを求め、ジェローム・パウエルFed議長に圧力をかけてきたトランプは、9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での政策金利引き下げに楽観的になれる状況だ。

通常、金は金利低下局面で価格が上がるため、政策金利引き下げが差し迫っているということは金価格追加上昇のシグナルと解釈される。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のフェドウォッチによれば、市場参加者が予測する9月FOMCでの政策金利引き下げ確率は87%に達する。さらに、年内の追加金利引き下げを求める声も少なくなく、金需要はいっそう拡大するとの見方だ。

グローバル金融機関の中でも金価格の急騰を見込む声が強まっている。ゴールドマン・サックスやJPモルガンは、金価格が遅くとも2026年第2四半期までにはトロイオンス当たり4000ドルを突破すると予想した。イアン・サンプソン・フィデリティ投資運用マネージャーは、先月、ブルームバーグ通信のインタビューで「Fedが徐々にハト派姿勢を見せている」とし、「政策金利引き下げとドル安の効果が重なり、年内に金価格が4000ドル台を超える」と見通した。

全範珍(チョン・ボムジン)記者 forward@hankyung.com

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