概要
- JPモルガン、ゴールドマン・サックスなどのグローバルIBが生成型人工知能(AI)を業務全般に適用し、業務効率を大幅に高めていると伝えた。
- AIはクオンツ投資、資産管理、アナリスト業務まで積極的に代替しているが、ベンチャー投資など非定型的・感情的分野では限界があると指摘した。
- AI導入により労働時間の短縮など直接的効果が生じているが、高い開発コストと精度の問題、そして感情的判断が必要な領域での限界が存在すると伝えた。
グローバルIBが業務全般にAIを適用
資産管理・アナリストの役割も遂行
「ベンチャー投資など非定型領域には限界」

まさに人工知能(AI)の大転換の時代を迎えた。金融界はAIを業務革新の中核として受け入れ、急速に変化している。ハンギョン・ドットコムは3部作企画シリーズを通じて、ヨイドの証券街を中心に金融界のAI活用状況を診断し、AIがもたらす雇用・労働市場の将来変化を覗く。さらにAI時代を生きる金融人と会社員がどのように備えるべきかその解を模索する。[編集者注]
JPモルガンやゴールドマン・サックスなどのグローバル投資銀行は生成型人工知能(AI)を導入して業務効率を高めている。ウォール街では数年前から単純な顧客対応を越え、クオンツ投資(コンピュータの計量分析に基づく投資)・資産管理に加え、「証券界の花」であるアナリスト業務までAIで代替しようとする試みが続いている。ただしAIがアクティビズム・ベンチャー投資などの非定型化した業務を代替するにはかなりの時間がかかるだろうという見方が出ている。
7日、資本市場研究院やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などの外信によると、グローバル投資銀行は生成型AIを業務全般に適用している。AI導入当初は顧客対応のためのチャットボットサービスなどフロントオフィス(Front Office)中心に活用されていたが、最近では社内業務やコンプライアンスなどバック(Back)・ミドル(Middle)オフィスにも適用されている。
JPモルガンは2023年から自社のAIソリューションを開発して使用している。昨年は文書の要約・作成など内部業務に活用するための『LLMスイート(Suite)』を開発した。OpenAIのChatGPT技術を基にJPモルガン内部で限定的に動作し、セキュリティ性も備えている。また『CoiN(Contract Intelligence)』を導入し、貸付契約のレビューや規定遵守の確認などに活用している。これによりアナリストの労働時間を年間36万時間短縮したと評価されている。さらにJPモルガンは大規模売買注文を実行する際の速度向上と取引最適化を支援する『LOXM』プログラムも数百億ドルを投じて開発した。
ゴールドマン・サックスも文書の要約・整理など内部業務を支援するAIチャットボットを使用している。モルガン・スタンレーも社内業務を支援するAIチャットボット『AskResearchGPT』を導入した。特に米中央銀行(Fed)の金融政策の方向を予測する『MNLPFEDS』プログラムも同社の代表的なAIプラットフォームである。
彼らはクオンツ投資・資産管理だけでなくアナリスト業務にもAIを適用している。WSJによれば、ニューヨーク・メロン銀行やJPモルガンなどはAIベースの『デジタル従業員』を通じて人と協業を始めた。英国の『マン・グループ』は自社開発のAIシステム『AlphaGPT(アルファジーピーティー)』を実際の売買取引に投入する予定だ。
AIでアナリスト業務を代替しようというウォール街の試みは今日始まったことではない。代表例としてゴールドマン・サックスが2017年に導入したAIベースのロボアナリスト『ケンショ』がある。ケンショはAI金融データ分析企業ケンショ・テクノロジーが自社開発した。ケンショはアナリスト15人が4週間かけて処理すべき作業をわずか5分で実行すると伝えられている。ケンショ・テクノロジー創業者ダニエル・ネドラー(Nadler)は過去にニューヨーク・タイムズとのインタビューで「年俸50万ドル(約7億ウォン)の専門アナリストが40時間かけて行う仕事をケンショは数分で処理する」と述べたこともある。
ただし顧客との直接的な対話や感情的判断が必要なベンチャー投資・アクティビズムなどの業務をAIが代替するには限界があるという見方も出ている。フィナンシャル・タイムズ(FT)は「金融界では人間との直接的交流や感情知能が必要な対面業務などはAIよりも人間が優位を保つと見られる」と伝えた。
チョン・ユシン ソガン大学経営学科教授(デジタル経済金融研究院長)は「グローバル金融会社はAIでフロントオフィスだけでなくバック・ミドルオフィスまで導入している」とし、「AIは過去のパターンを見つけ出し、論理的・反復的・理性的な業務を遂行することに問題はない」と述べた。ただし彼は「非理性的・感情的・情報非対称的・未来予測的な業務領域ではAIが結局人間に追いつけないだろうと見る」とし、「過去のパターンを通じて未来を予測しようとする試みは続いているが、開発コストが多くかかり精度にも限界を示すだろう」と付け加えた。
コ・ジョンサム ハンギョン・ドットコム記者 jsk@hankyung.com チン・ヨンギ ハンギョン・ドットコム記者 young71@hankyung.com

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