概要
- 米政権がドルライゼーション拡大を通じて脱(脫)ドル化の動きに対応する方策を議論していると伝えた。
- アルゼンチン、エジプトなど通貨危機の可能性が高い国々を中心にドルを公式通貨として採用するよう促す戦略だと述べた。
- 米政府とアルゼンチン政府の双方とも当該案について「積極的に検討している事項ではない」と慎重な立場を示したと伝えた。
同盟国に公式通貨採用を促す
アルゼンチン・エジプトなどが候補に挙がる

ドナルド・トランプ米政権はドルを他国の主要通貨や公式通貨として誘導する「ドルライゼーション」(ドル化)案を議論している。中国の脱(脫)ドル化の動きに対抗し、グローバルな金融市場で「ドル同盟圏」を拡大してドルの支配力を強化しようとする戦略とみられる。
2日(現地時間)フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、米財務省およびホワイトハウスの主要部署の職員が昨年8月にスティーブ・ハンケ(ジョンズ・ホプキンス大学)教授に会い、他国がドル化を採用する方法について協議した。ハンケ教授は通貨委員会、ドル化、ハイパーインフレーションなどが専門分野の経済学者だ。FTによれば米政府はアルゼンチンをはじめレバノン、パキスタン、ガーナ、トルコ、エジプト、ベネズエラ、ジンバブエなど通貨危機の可能性が高い国々をドル化の候補対象国に挙げている。エクアドルとエルサルバドルはドルを公式通貨として使用している。
今回の議論は、財務省がアルゼンチンのペソ安定のため金融支援(通貨スワップ締結および外国為替市場への介入)に乗り出した中で出てきた。ドル化は自国通貨が本来の機能を果たせなくなった場合に物価を抑え経済を安定させる手段として用いられる。これはハビエル・ミレイアルゼンチン大統領が2023年の大統領選で打ち出した主要公約の一つだ。
最近、中国が新興国と取引する過程でドル決済の比率を減らそうとしている点もドル化推進の背景だ。ハンケ教授は「米政権がドル化に示す関心はドル連動ステーブルコイン拡大構想と文脈が同じだ」と説明した。
ただし米国とアルゼンチン両政府とも「積極的に検討している事項ではない」と慎重な姿勢を示した。
キム・ドンヒョン 記者 3code@hankyung.com

Korea Economic Daily
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