米CME先物の停止で…国内のETF26本も「不透明な取引」に

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • シカゴ商品取引所(CME)の取引プラットフォームの麻痺により、国内で取引されている合計26本のETFが「不透明な取引」にさらされたと報じた。
  • 先物価格の算出が中断され、リアルタイムの推定純資産価値(iNAV)の算出にもエラーが発生し、投資家が正確な資産価値を把握できなかったと伝えた。
  • 流動性供給者(LP)が保守的に提示価格を算定し、そのため投資家が実際の価値より不利な価格で取引した可能性があるとの懸念が出たと伝えた。
写真=シャッターストック
写真=シャッターストック

シカゴ商品取引所(CME)グループの取引プラットフォームが麻痺し、国内で取引されている一部の上場投資信託(ETF)も「不透明な取引」にさらされた。先物価格の算出が中断され、投資家が正確な資産価格を把握できない状態でETFが取引された。流動性供給者(LP)が損失を避けるために提示価格を保守的に算定したことで、投資家が損失を被った可能性が高いとの懸念が出ている。

28日、韓国取引所によると、CME先物を基礎にしたETFを保有する資産運用会社はこの日午後「ETFその他市場案内」の公示を通じて「午後12時12分から基礎指数の受信がされず、リアルタイム推定純資産価値(iNAV)の算出にエラーが発生している」とし「推定純資産価値と市場価格の乖離率が大きくなる可能性がある」と警告した。このような公示を行ったETFは合計26本だ。S&P500先物、金先物、米国債先物、原油先物などCMEで取引される先物を基礎資産とするETFがすべて影響を受けた。

CMEグループのデータセンターで冷却システムに問題が生じてシステムが麻痺したことが原因だった。CMEで取引される株式、原油(WTI)、金、銅、農産物などの先物取引が中断され、これら先物価格を追うETFの推定純資産価値(iNAV)の算出も中断された。iNAVはETFが保有する資産の実際の価値がリアルタイムでどのように変動しているかを推定する指標だ。ETFに提示価格を出す義務のある流動性供給者(LP)はこれを参考にしてETFに適正な提示価格を示す。投資家もiNAVを参考にしてETFが実際の価値に見合って取引されているかを確認できる。

iNAVの算出が中断されたことでCME先物を基にしたETFは適正価格を把握できないまま取引された。ETFの投資家とLPの双方が「不透明な取引」を続けたわけだ。A資産運用会社の幹部は「午後に一時的にLPが提示価格を出さなかったり、平常より提示幅(スプレッド)を広げて提示した事例が多かった」とし「LPが取引停止前の価格に準じて提示したため乖離率が大きく開くことはなかった」と説明した。ただしLPが保守的に提示価格を出す過程で投資家がETFの実際の価値より高い価格でETFを買ったり、安い価格で売った可能性があると業界関係者は推測している。

S&P500 ETFなど現物ベースで運用されるETFの価格も影響を受けた。基礎資産が海外にあるETFのLPは海外市場が取引されない時間帯には先物価格を参考に内部的に算出した適正価格に基づいて提示価格を示す。しかし先物取引が停止したことで参照できる指標がなくなったのだ。B資産運用会社の幹部は「米国市場が感謝祭で休場して取引が少ない状況なので市場が正常化した後でも価格が大きく変動するリスクは高くない」としつつ「CME取引が正常化した後にLPとETF投資家の損失の有無を正確に把握できる」と説明した。

ナスジ 記者 suji@hankyung.com

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