イラン、リアルの急落で抗議デモ拡大…ビットワイズCEO「ビットコインは通貨崩壊の防御手段」

イランで自国通貨リアルの価値が史上最安値まで急落したことを受け、抗議デモが拡大する中、ビットコイン（BTC）がこうした通貨崩壊に対する防御手段になり得るという見解が出た。

30日（現地時間）、コインテレグラフによれば、イランの現地通貨リアルは最近米ドルに対して約140万リアルまで下落し、記録的な弱さを示した。これは6月のイスラエルとの2週間にわたる武力衝突以降、購買力が40%以上低下した結果だ。

通貨不安が深刻化する中、モハンマド・レザ・パルジン（イラン中央銀行総裁）が辞任し、政策の不確実性はさらに高まった。

このような状況について、ハンター・ホースリー（ビットワイズ最高経営責任者：CEO）は「ビットコインは通貨価値の崩壊から個人資産を守る代替手段になり得る」と述べた。彼は「経済の誤管理の結果は過去と現在、未来を貫く」とし、「ビットコインは人々が自分自身を守る新たな手段だ」と主張した。

イランでは仮想資産（暗号通貨）の取引自体は許可されているが、個人ウォレットの保管やマイニングをめぐる規制は依然として不透明な状態だ。特にビットコインのマイニングは厳格な管理対象に含まれている。

マシュー・シーガル（ヴァンエックのリサーチ総括）は「イラン政府は無許可のビットコイン・マイニングを取り締まり、隣人を通報すれば報奨金を与える政策まで導入した」と述べ、「価値の保存手段への需要が急増している局面でマイニングを抑制するのは皮肉な措置だ」と評価した。彼はイランの低い電力コストを考慮するとビットコインのマイニング原価はかつて1コイン当たり1300ドル程度に過ぎなかったとし、現在の相場とは大きな乖離があると指摘した。