- 今回の米国中間選挙はドナルド・トランプ政権の政策推進力と今後の 政治的リスク を測る重要な転換点であると伝えた。
- 下院の多数党が 共和党 から 民主党 に移った場合、主要政策の推進に相当な制約が生じると述べた。
- 主要なスイング州や知事選の結果が、市場や投資家にとって 政策の方向性 と 不確実性の解消 の指標になると伝えた。
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来る11月に予定されている米国の中間選挙は、ドナルド・トランプ第2期政権に対する中間評価であり、その後の大統領選の行方を占う「風向計」だ。昨年の選挙で共和党は大統領、上院、下院をすべて席巻した。トランプ政権が初期に論争を招き得る政策まで果敢に押し切ることができる頼もしい背景となった。中間選挙で上院か下院のどちらか一方でも民主党に優位を奪われれば、多くの政策は議会の壁を越えるのが難しくなる。連邦政府のシャットダウンのようなリスクにも随時さらされるため、「早期のレームダック」への懸念が大きくなると予想される。
今年の議会中間選挙の対象は上院35議席、下院435議席だ。任期6年の上院(100議席)は2年ごとに3分の1ずつ選挙を行う。元々定期選挙の対象議席は33議席だが、今年は職務代行体制で空席を埋めてきたJ D バンス米国副大統領(オハイオ)とマルコ・ルビオ米国国務長官(フロリダ)の後任となる上院議員を追加で選ぶ。35議席のうち民主党が守らなければならない議席は13議席で、残りはすべて共和党が守らなければならない席だ。
上院では共和党は100議席中53議席を持っている。4議席以上を奪われる可能性は高くないが、一部は民主党に渡ると政治専門家らは見ている。特に注目される地域は、競争州の性格を持つジョージア(民主・ジョン・オソフ)、メイン(共和・スーザン・コリンズ)、ノースカロライナ(共和・トム・ティリス)、ミシガン(民主・ゲイリー・ピーターズ)などだ。
昨年の大統領選で共和党にかなり傾いたミシガン州はラストベルトの民意のバロメーターだ。現職のピーターズ議員が引退するため、党派の支持がはっきり示される選挙結果になると期待されている。共和党内でもトランプ大統領と距離を取り「マイ・ウェイ」を示したコリンズ議員やティリス議員がトランプ大統領の支持なしでも当選できるかにも関心が集まっている。
下院435議席はすべて刷新の対象だ。現在も共和党は下院で過半数(218議席)をかろうじて上回る220議席を持っている。ここにマージョリー・テイラー・グリーン下院議員(共和・ジョージア)も1月に引退を表明している。民主党は213議席、2議席は欠員だ。引退を表明したナンシー・ペロシ前下院議長(民主・カリフォルニア)は、民主党が今年下院で多数党の地位を取り戻すと主張した。
米国50州のうち36州が知事選を実施する。これに加え州司法長官など重要ポストが代わるところも多く、州議会は大部分が新たに選出される。知事選も民意の行方を示すリトマスになる可能性がある。韓国企業が多く進出しているジョージア州のブライアン・ケンプ知事(共和)は3選制限規定で立候補できないため後任の座を巡って両党が激しい争いを繰り広げると予想される。エリース・ステファニック下院議員(共和・ニューヨーク)が出馬を表明したニューヨーク知事の座も注目を集めている。
トランプ大統領が支援する候補が選挙で大敗するか、共和党内で『非トランプ』を自認しながらも勝利するケースが多数出る場合、早ければ今月中に出る予定の最高裁の相互関税判決の結果と合わせて、トランプ大統領の掌握力に大きな影響を与える要因になる見込みだ。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com


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