概要
- ドナルド・トランプ米政権は、イランに対する大規模で持続的な作戦を開始し、政権転覆を目標としていると明らかにした。
- 今回の空爆は米国とイスラエルの共同作戦で、イランの指導部と軍事施設、ミサイルなど莫大な軍事力の破壊を主要目標に据えたと伝えた。
- イランは近隣の米軍基地を狙ったミサイル攻撃で報復に乗り出し、核協議が進行する中、ウラン濃縮問題などで合意は難しいとの見方が示された。
期間別予測トレンドレポート


昨年6月の核施設攻撃時より
作戦の範囲と規模は広範
米国、イラン最高指導者を標的
攻撃の結果はなお不透明

イランに核放棄を求めてきたドナルド・トランプ米政権が、対イラン攻撃を開始した。昨年6月にイランの核施設を攻撃したのとは異なり、今回の攻撃の目標は政権転覆まで視野に入れているとの分析が出ている。イランは中東域内の米軍基地やイスラエルを攻撃し、報復に乗り出した。
ドナルド・トランプ米大統領は28日(現地時間)午前2時30分ごろ、トゥルース・ソーシャルで動画声明を公開し、「米国は、この邪悪で過激な独裁政権(イラン政府)が我々の核心的な国家安全保障上の利益を脅かすことができないよう、大規模で持続的な作戦に着手した」と述べた。米国防総省は、対イラン攻撃の作戦名を「エピック・フューリー(Epic Fury・壮大な怒り)」と発表した。
今回の攻撃は、米国とイスラエルの共同作戦であることが確認された。これに先立ち同日午前1時ごろ、イランの首都テヘランで煙が立ち上る様子が確認された。イスラエルのチャンネル12は消息筋を引用し、奇襲攻撃のために未明の空爆を決定したと伝えた。
攻撃開始後、両国はイラン政権の交代を促した。トランプ大統領は「我々の目標は、非常に残虐で恐ろしい集団であるイラン政権の差し迫った脅威を取り除くことで米国民を守ることだ」と述べた。さらにイラン国民に対し、攻撃を終えた後「自ら政府を掌握しなければならない」と強調した。ベンヤミン・ネタニヤフ首相も今回の空爆について「勇敢なイラン国民が自らの運命を切り開ける条件を整えるだろう」と主張した。
今回の空爆の範囲と規模は、昨年6月に核施設3カ所を攻撃した「ミッドナイト・ハンマー」作戦の時より広範になるとの見方が出ている。ニューヨーク・タイムズ(NYT)は「トランプ大統領の発言は、昨年6月の戦争目標と現在の目標を明確に区別している」とし、「大統領が示した目標は(イランの)指導部を排除し、革命への道を開くことだ」と指摘した。
攻撃目標は、イラン指導部と軍事施設だったとみられる。タイムズ・オブ・イスラエルやNYTなどは消息筋を引用し、「米国とイスラエルによる対イラン初回空爆の主要目標はイラン指導部とマスード・ペゼシュキアン大統領だった」とし、「イラン全土の発射基地に分散配置されたミサイルも初動攻撃対象の一つだった」と伝えた。トランプ大統領は動画声明で、昨年イランの核計画を破壊したのに続き、今回はミサイルなど莫大な軍事力を破壊すると主張した。
イランは直ちに報復に出た。イランの準国営通信ファルス通信によると、イランはカタール、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンなど近隣の米軍基地を狙ってミサイル攻撃を行った。イラン最高安全保障委員会はテレグラムで「敵は、無実のイラン国民がこのような卑劣な行為によって彼らの卑劣な要求に屈すると考えている」とし、「イラン・イスラム共和国軍は彼らの極悪な行為に対して強力な対応に乗り出した」と発表した。
今回の攻撃は、米国とイランが核協議を進める中で発生した。これに先立ち両国は26日、スイスのジュネーブで第3回核協議を行った。当時、結論には至らなかったが、両国間の軍事衝突の可能性がいくらか和らいだとの見方が出ていた。米国とイランが、国際原子力機関(IAEA)本部のあるオーストリアのウィーンで技術チームとともに対話を続ける方針だとの報道が伝えられたためだ。
しかし、トランプ政権は核心的争点であるウラン濃縮問題を巡り、イランとの合意点を見いだすのは難しいと判断したと解釈される。
トランプ大統領は、イランが核計画を放棄しない場合、軍事攻撃に踏み切り得ると警告してきた。これに先立ちトランプ大統領は19日、「10日か15日がほぼ最大限度だ」として、核計画の放棄を拒むイランに最後通告を突きつけた。
この1カ月、米国は中東周辺で軍事力を増強してきた。空母エイブラハム・リンカーンとジェラルド・フォードを配備したのに続き、空軍戦力は2003年のイラク戦争以降で最大規模に集結させた。
ハン・ミョンヒョン記者 wise@hankyung.com

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