概要
- オープンAIは1,100億ドル規模の投資誘致により、2030年まで赤字が見込まれる中でも資金的余裕を確保し、AIモデル開発に専念できるようになったと明らかにした。
- アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)との戦略的パートナーシップと、最大1,000億ドル規模のAIインフラ供給契約により、オープンAIはマイクロソフト依存を分散できるようになったと伝えた。
- 専門家は、オープンAIが「底の抜けた桶」ではないことを証明し、収益性とAIバブルへの懸念を解消できるかが今後の方向性を決めると口をそろえたと伝えた。
期間別予測トレンドレポート


アマゾンなどから159兆ウォンを資金調達
エヌビディア・ソフトバンクも投資に参加
過去最大…スタートアップの新たな歴史
オルトマン「非常に長い滑走路を確保」
「底の抜けた桶」への不安なお残る
焦るオープンAI、国防総省に協力
「非常に長い滑走路(runway)を確保したということです。」
サム・オルトマン氏(オープンAI最高経営責任者=CEO)は先月27日(現地時間)、1,100億ドル規模の投資誘致の意味をこう評価した。2030年まで赤字が見込まれるオープンAIが、今年末以降と予想される新規株式公開(IPO)まで相当の資金的余裕を確保したという趣旨だ。今回のラウンドにより、オープンAIは計算資源を巡る競争への懸念をいくらか和らげ、当面はAIモデル開発に専念できるようになった。ただし、オープンAIが安定的な黒字軌道に乗るまで、自己取引によって膨らんだAIバブルへの懸念は続くとの指摘も出た。

◇ひとまず不安は沈静化したが…
この日、オープンAIが調達した1,100億ドル規模の資金は、スタートアップ投資として前例のない水準だ。昨年3月にオープンAIが調達して打ち立てた400億ドルの記録を自ら更新し、今月12日にアンソロピックが発表した300億ドル投資の3倍を超える。
オープンAIの今回の資金調達は、AIファウンデーションモデルへの投資心理を測る「指標」と見なされてきた。人間に匹敵する、あるいは人間を上回るAIモデルの開発に対し、資本市場がいつまで潤沢な資金供給源でいられるのかという疑問が強まっているためだ。エヌビディアも当初、1,000億ドルを投資すると約束していたが、それを反故にし、今回は300億ドルのみを投資することでオープンAIとの関係に区切りをつけた。
不安を鎮めたのは、アマゾンのクラウド事業者であるアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)だ。両社は戦略的パートナーシップを結び、380億ドル規模のAIインフラ供給契約を、8年間で1,000億ドル規模へ拡大することで合意した。オープンAIは、マイクロソフト(MS)への依存が大きかったAIインフラ分野の需要先をAWSへ分散できるようになった。
AWSは、自社AIチップ「トレイニアム4」などを2ギガワット(GW)規模でオープンAIに供給する計画だ。グーグルがクラウドサービスにテンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)を適用し、エヌビディアのグラフィックス処理装置(GPU)に対抗する選択肢を育てているのと同じ文脈にある。さらにオープンAIとAWSは、アマゾンの顧客対応に特化したAIモデルを共同開発する。ブルームバーグ通信によれば、アマゾンはまず150億ドルを投資し、オープンAIが上場するか汎用人工知能(AGI)の開発に成功した場合、残る350億ドルを追加で執行する計画だという。
◇「収益性の証明が生存を左右する」
資金調達に成功したとはいえ、オープンAIの前途はなお険しいという見方が大勢だ。オープンAIも「今後のリーダーシップは、需要を満たすだけのスピードでインフラを拡張できるかにかかっている」として、大規模調達の背景を説明した。モデル性能の改善→利用者拡大→売上増→インフラ再拡張という好循環を途切れさせないため、桶に水を注ぎ続けるという意味合いだ。
専門家は、オープンAIが「底の抜けた桶」ではないことをいつ証明できるかが、「AIバブル論」の行方を左右すると口をそろえる。この点で、最大の競合であるアンソロピックが米政府と対立している状況が、どのような帰結を迎えるのかに関心が集まっている。AI技術が殺傷兵器に適用されるべきではないとの理由から、アンソロピックは米国防総省の協力要請を拒否し、あらゆる取引が打ち切られる危機に直面した。一方、オープンAIは「人類にとって安全なAIをつくる」という使命に反するとの批判にもかかわらず、米国防総省および情報当局に積極的に協力している。
シリコンバレー=キム・イニョプ特派員 inside@hankyung.com

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