概要
- エド・ヤルデニ氏は、米国のイラン攻撃が短期戦で終わり、停戦後に原油価格が下落すれば、世界経済と株式市場にプラスだと分析したと明らかにした。
- ヤルデニ氏はS&P500の目標水準を年末7700、2029年末1万とし、調整局面は長期投資家にとって買いの機会となり得ると述べた。
- 同氏は金価格について年末にトロイオンス当たり6000ドル、2030年までに1万ドルと予想する一方、市場急落確率20%、プライベート・クレジット市場の流動性逼迫リスクを主要リスクとして挙げたと明らかにした。
期間別予測トレンドレポート


エド・ヤルデニ「米国のイラン攻撃が短期で終われば
世界経済と株式市場にプラスに作用」
S&P500の目標水準、年内7700を提示
金価格目標はトロイオンス当たり6000ドルと予想

米国による今回のイラン攻撃が短期で終結すれば、むしろ世界経済および株式市場にプラスに作用するとの見方が示された。
ヤルデニ・リサーチ代表のエド・ヤルデニ氏が1日(現地時間)、こうした分析を示した。「債券自警団(bond vigilantes)」という呼称を初めて名付けたことでも知られる同氏は、「今回の米国の攻撃でイラン海軍が事実上無力化され、ホルムズ海峡封鎖の脅威は大幅に低下した」とし、「戦争終結後に中東地域の地政学リスクを相当程度下げ得る点で、経済・投資の観点から潜在的にプラスだ」と分析した。停戦後に原油価格が下落すれば、米国のインフレとガソリン価格も低下し、消費支出を押し上げ、世界経済と株式市場にプラスに作用するとの見通しを示した。
ヤルデニ氏は「ほえたける2020年代」となる確率を60%とするベースシナリオを提示した。2020年代が技術革新と生産性向上を基盤に長期好況局面に入り得る、というシナリオを意味する。
特に、これまでホルムズ海峡の「公式な」封鎖が行われていない理由は、米国とイスラエルがイラン海軍を無力化したためである可能性が高いと分析した。同氏は「両国がイランの原油生産・輸出施設を損傷させた可能性は低い」とし、「短期戦であれば、今後数カ月で原油価格は下落する可能性が高い」と予想した。米国の消費者物価を米連邦準備制度(Fed)の2%目標水準へ引き下げることにも寄与すると見込んだ。
これを受け、S&P500の目標水準も従来見通しを維持した。年末に7700、2029年末に1万を提示した。2020年代の力強い拡大局面が2030年代まで続き、「ほえたける2030年代」へつながり得るという長期見通しも改めて確認した。
ヤルデニ氏は、中東リスクが短期的に緩和されれば、金価格の上昇基調は抑制され得るとの見方を示した。年末の金価格目標はトロイオンス当たり6000ドル、2030年までに1万ドルを予想した。
ヤルデニ氏は、今年の米景気の「過熱」可能性については確率20%を示した。今年に入り株式市場がやや調整し、人工知能(AI)関連銘柄の過熱が一部緩和される動きが見られたが、これを構造的な崩壊とみるのは難しいとの判断だ。
市場急落の確率も20%に据え置いた。最大のリスク要因として米国のプライベート・クレジット市場を挙げた。短期戦を前提とすれば中東発の地政学リスクは緩和され得る一方、プライベート・クレジット市場の流動性逼迫リスクは徐々に高まっているとの診断だ。
ヤルデニ氏はただ、調整局面が現れても長期投資家にとってはむしろ買いの機会となり得るとして、構造的な成長の流れ自体を損なう局面へとつながる可能性は大きくないと強調した。
ニューヨーク=パク・シンヨン特派員 nyusos@hankyung.com

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