ミッドナイト「プライバシーは選択肢でなく必須、機関導入の前提条件」
概要
- ミッドナイト財団は、プライバシーが金融・医療・AI企業の成長の前提条件だと強調し、プライバシー技術の重要性を浮き彫りにしたと明らかにした。
- ミッドナイトは、デュアルステート台帳とゼロ知識証明(ZKP)を活用し、利用者が必要な情報だけを開示する合理的プライバシーインフラを構築したと説明した。
- 英国のモニュメント・バンクをはじめ、グーグル、ワールドペイ、マネーブラーなどと協力し、プライバシー基盤インフラとレイヤー1ブロックチェーンのエコシステムを韓国市場まで拡大する計画だと述べた。
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AIとWeb3インフラの活用事例を議論する「AI/InfraCon」が5月15日、ソウル市江南区のドリームプラスで開かれた。パーペチュアルDEX、実物連動資産(RWA)、ステーブルコイン、AIエージェントなどを主要テーマに掲げる「BUIDL Week」の主要プログラムの一つだ。この日の映像基調講演に登壇したミッドナイト財団のギャレット・クリスチャン=リム・グロースディレクターは、「なぜ個人情報保護はもはや選択肢ではないのか」をテーマに、プライバシー技術の重要性を訴えた。
グロースディレクターは、現在のデータ管理体制を「無秩序な状態」と位置づけたうえで、「プライバシーは選択肢ではなく必須要件に変わった」と指摘した。特にAIエージェントが広がる環境では、データ流出のリスクが構造的に高まっていると分析した。
同氏は「GPT、Claude、Geminiなどのシステムに情報を入力しても、利用者はデータがどの経路をたどるのか分からない」と語った。AIエージェントに提供した個人情報が外部に漏れる可能性があるとも警鐘を鳴らした。さらに、医療情報のような機微データが本人の同意なしに第三者と共有され得る事例に触れ、金融、医療、AI企業が成長する前提条件としてプライバシーの確保を挙げた。
ミッドナイトは、こうした課題への対応策として「合理的プライバシー」を示した。必要な情報だけを特定の相手に条件付きで開示できる仕組みを指す。例えば、給与データをオンチェーンに記録しつつ詳細は非公開に保ち、規制当局や債権者には必要な情報だけを選択的に提供する形だ。
この実現に向け、ミッドナイトは「デュアルステート台帳」を導入した。非公開台帳と公開台帳を分けることで、データの統制権を利用者に残したまま、必要な情報のみを開示できるよう設計した。これにゼロ知識証明(ZKP)を組み合わせ、機微情報を明かさずに取引の有効性を検証できる環境を整えた。
足元では、機関との協業も広がっている。英金融行為監督機構(FCA)の規制を受けるモニュメント・バンク(Monument Bank)はミッドナイトと連携し、約3億3000万ドルの個人預金資産をプライバシー基盤のインフラ上で運用しているという。利用者は信頼できる資産へのアクセスを維持しながら、情報保護も確保できるとしている。
このほか、グーグル(Google)、ワールドペイ(Worldpay)、マネーブラー(Moneyblur)などのグローバル企業とも、プライバシー標準を巡る議論を進めている。グロースディレクターは「ミッドナイトはカルダノのパートナーチェーンであり、プライバシー機能を強化したレイヤー1ブロックチェーンだ」と説明した。主要アプリケーションを最近公開したことを踏まえ、韓国市場でもハッカソンやアクセラレータープログラムを通じて協業を広げる考えを示した。

Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.





