AIエージェント、オンチェーン金融の中核に 決済インフラ競争が本格化
概要
- 専門家は、AIエージェントがオンチェーン金融の中核的な実行主体として台頭し、これを支える低コストのオンチェーン決済インフラの競争が本格化していると指摘した。
- 業界では、AIが資産を直接運用するため、決済標準、資産運用権限の設計、条件付き自動制御機能を備えたインフラの開発が進んでいるという。
- 参加者は、オンチェーン資産運用の拡大とともに、分散型インフラ、透明性と検証可能性、AIエージェントの身元認証体系の重要性が高まっていると話した。
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「暗号資産はAIに最適な決済手段、専用プロトコルと認証体系が必要」

ブロックチェーンとAIの業界関係者は、AIエージェントがオンチェーン金融の中核的な実行主体として台頭しており、これを支える決済インフラの競争も本格化しているとの見方を示した。4月15日にソウル市江南区のドリームプラスで開かれた「AI/InfraCon」では、AIと暗号資産インフラの融合をテーマにファイヤーサイドチャットが開かれた。
ジェマ・シン氏(マントル〈Mantle〉コリアのマーケティングリード)は、AIとブロックチェーン基盤の結合は構造的に避けられないと指摘した。既存の金融システムは人間中心の認証構造で設計されているためAIには使いにくく、ブロックチェーンは命令ベースの構造で、AIが資産を直接運用するのに適した環境だと説明した。さらに、AIエージェントがリアルタイムで資産を運用するには、低コストのオンチェーン決済インフラが必要だと強調した。
イ・ジュノ氏(ハナ証券のアナリスト)は、企業のAI活用法の変化に注目した。従来は効率改善を目的としたAI導入が中心だったが、足元ではオンチェーン上で執行から決済まで担う特化型エージェントが登場しているという。企業が独自のAIモデルを通じて運用権限を確保しようとする流れも強まっていると分析した。
AIエージェントのオンチェーン活動を支える決済インフラの具体化も進む。デービッド・リー氏(クォークAI〈QuarkAI〉コリアのリード)は、秘密鍵を直接委任する方式は安全面のリスクが大きいと説明した。そのうえで、一定の範囲内でのみ資産運用権限を付与する構造の決済標準を開発していると明らかにした。AIが自律的に資産を配分し、裁定取引を実行する環境が整いつつあるとも述べ、今後は条件に応じて活動を自動制御する機能を組み込んだインフラが広がると見通しを示した。
中央集権型AIの限界を補う分散型インフラも議論の対象となった。ナム・ユラ氏(センティエント〈Sentient〉のBD)は、既存のAIシステムには意思決定の過程を確認しにくい構造的な限界があると指摘した。分散型AGI環境では透明性と検証可能性が重要になるとしたうえで、AIエージェントの身元を検証する新たな認証体系が必要だと訴えた。
ベラ・パク氏(サーフAI〈Surf AI〉のグロースマネジャー)は、AIエージェントがオンチェーンデータにアクセスし、実際に資産運用を担う段階に移っていると述べた。AIを実行主体として活用する流れが、Web3インフラ拡大の中核になると語った。

Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.





