概要
- 米財務長官は、イラン産原油とロシア産原油に対する一般許可を更新しないと明らかにした。
- ホルムズ海峡の封鎖とあわせ、中国によるイラン産原油の購入停止を見込むとして、二次制裁の可能性を警告した。
- 企業や各国に対し、イラン産原油の取引やイラン資金の保有があれば、二次制裁を科し得ると強調した。
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スコット・ベッセント米財務長官は7月15日(現地時間)、イランを巡る戦争で国際原油価格が急騰した際の対応として一時的に認めていたイラン産原油の販売許可を更新しない方針を明らかにした。イランに対する経済的圧力を一段と強める措置となる。
ベッセント長官は同日のホワイトハウスでの記者会見で、「ロシア産原油に対する一般許可は更新しない。イラン産原油に対する一般許可も更新しない」と述べた。
ここでいう「一般許可(general license)」は、制裁対象国の原油や石油製品の購入を一定期間認める措置を指す。
米国はもともとロシア産とイラン産の原油について、他国が購入できないよう制裁を科していた。ただ、中東戦争の余波で原油価格が急騰し、インドなど一部の国で燃料調達に支障が出たため、米政府は6月に制裁を一時的に緩和した。
ロシア産原油については6月11日に設けた1カ月の適用猶予が7月11日に切れたが、延長しなかった。イラン産原油も6月20日に30日間に限って制裁を免除していたが、これ以上延長しない考えを示した。
ベッセント長官は、一時的に制裁を緩和していた原油について「3月11日以前に海上にあった分で、すでにすべて使い切られた」と説明した。ロシアがこの一時的緩和で得た利益については「20億ドルになる可能性がある。我々には分からない」と語った。一方で「原油価格が1バレル=150ドルまで急騰していた別の事態を考えてほしい。そうなればロシアははるかに大きな収益を得ていただろう。その原油は中国に向かっていた」と指摘したうえで、「我々が同盟国にその原油を供給したかどうかにかかわらず、原油価格の安定に寄与した」と付け加え、一時的な制裁緩和を正当化した。
ベッセント長官はあわせて、ホルムズ海峡でイランと行き来する船舶に対する米軍の封鎖措置が中国に影響するとの見通しも示した。「中国はイラン産原油の90%超を購入してきた。これは中国のエネルギー需要の約8%に当たる」としたうえで、「海峡封鎖によって中国の購入は止まるとみている」と述べた。
さらに「中国の銀行2行が財務省から書簡を受け取ったことは明らかにしておく」と語った。銀行名は明らかにしなかったが、「イランの資金が当該銀行口座に流入したことを我々が立証できれば、二次制裁を科す用意があると伝えた」と説明した。二次制裁は、特定の制裁対象と取引した第三者にも制裁を科す措置で、「第三者制裁」とも呼ばれる。
ベッセント長官は、企業や各国に対しても、イラン産原油を購入した場合やイランの資金を自国の銀行に保有している場合には二次制裁を科す用意があると通知したと明らかにした。「イランは、我々の軍事作戦で目にしたものと同等の金融上の打撃を受けることになると認識すべきだ」と強調した。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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