ニア共同創業者「AIエージェント時代の要は機密性」、ブロックチェーンは新たなOSに
概要
- イリヤ・ポロシュキン氏は、AIエージェント中心の経済で機密性が中核インフラとして浮上しており、ブロックチェーンが新たなオペレーティングシステムになると強調した。
- 同氏は、ブロックチェーンの完全な透明性が実生活への拡大を妨げているとし、日常の決済で露出するオンチェーンデータが現実のリスク要因になると指摘した。
- この課題に対応するため、ニアは信頼実行環境(TEE)とマルチパーティーコンピューテーション(MPC)を組み合わせた機密性技術を導入した。利用者のデータ主権を保障し、暗号資産とAIを中核的なビジネスインフラに変える決定的な要素だと訴えた。
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「AIエージェントが金融や医療、業務を担う時代に、オンチェーンデータがそのまま露出すれば日常生活への脅威にならざるを得ない。これを解決するインフラとして、ブロックチェーンが新たなオペレーティングシステムになるだろう」
4月16日にソウルのソフィテル・アンバサダーで開かれた「BUIDL Asia 2026」で、ニアプロトコル(NEAR Protocol)共同創業者のイリヤ・ポロシュキン氏はこう述べた。AIエージェント中心の経済では、機密性が中核インフラとして浮上していると強調した。AIエージェントは、利用者に代わってデータを分析し、意思決定を下し、実際の行動まで担う自律型の人工知能システムを指す。
同氏は、AIはチャットボットの段階を超え、自ら行動する「エージェント」へ進化したと分析した。複数のエージェントが協業する構造への転換も急速に進んでいるという。すでにAIは、利用者の代わりに情報を探し、決済し、業務をこなす段階に入った。この過程で、従来のデジタル活動は一つのインターフェースへ統合されつつあると説明した。
一方、現在のブロックチェーンが持つ「完全な透明性」は、実生活への拡大を妨げる要因だと指摘した。暗号資産ウォレットでコーヒー代を支払った瞬間、位置情報や行動情報がすべて明らかになり得るためだ。エージェントが少額決済やデータ処理を担う環境では、こうした構造が現実のリスク要因になりかねないと警鐘を鳴らした。
この課題に対応するため、ニアは信頼実行環境(TEE)とマルチパーティーコンピューテーション(MPC)を組み合わせた機密性技術を導入した。ポロシュキン氏は、ハードウエア提供者やネットワーク運営者でさえデータの内容を確認できない構造の実現を進めていると明らかにした。利用者のデータ主権を完全に保障することが狙いだと語った。信頼実行環境(TEE)は、外部からのアクセスを遮断した安全な領域で、データを保護したまま演算する技術を指す。マルチパーティーコンピューテーション(MPC)は、複数の参加者がデータを直接共有せずに共同で計算結果を導き出せるようにする暗号技術だ。
同氏は、フォーチュン500企業の相当数がデータ流出への懸念からAI導入をためらっていると述べた。そのうえで、機密性は暗号資産を実用的な決済手段に、AIを中核的なビジネスインフラに変える決定的な要素だと訴えた。

Minseung Kang
minriver@bloomingbit.ioBlockchain journalist | Writer of Trade Now & Altcoin Now, must-read content for investors.





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