雇用10万人減でも生産増、米製造業に「静かな好況」 AI・半導体がけん引

出典
Korea Economic Daily

概要

  • 米国の製造業では雇用が約10万人減少した一方、生産は2.3%%増加し、「静かな好況」が起きていると分析した。
  • AI半導体航空宇宙輸送機器など一部の高付加価値産業が、米国の鉱工業生産輸入を押し上げる「選別的な好況」だと説明した。
  • 関税引き上げ移民規制のもとでも、国内生産輸入は代替より補完の関係にあり、雇用市場の不安定化は移民政策の影響である可能性が高いとした。

期間別予測トレンドレポート

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きょうの質問

製造業の雇用は10万人減ったが

AI・半導体などが生産需要をけん引

写真:Shutterstock
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産業革命以降、景気拡大は常に雇用の増加を伴ってきた。製品の生産量が増えるほど、主要な生産要素である労働力の需要も膨らむためだ。だが最近の米国では、生産が増えているにもかかわらず、雇用は逆に減っている。人工知能(AI)を追い風に、米経済が「静かな好況」に入りつつあるとの見方がある。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、2025年1月以降の製造業雇用が約10万人(0.6%)減ったと報じた。新型コロナウイルス禍のさなかだった2020年以降で最大の減少幅だ。一方、同じ期間の生産は2.3%増え、出荷額は4.2%伸びた。金融危機前の水準には届かないものの、直近2年間の減少局面を抜け、回復基調が鮮明になっている。雇用が大幅に減った2020年に米国の鉱工業生産が11.2%落ち込んだ局面とは対照的だ。

WSJは、こうした動きの背景にAI革命があると分析した。AIの普及で半導体、ネットワーク機器、電力設備、冷却設備の需要が急増し、米国内の生産と輸入が同時に増えているという。航空宇宙・輸送機器分野も2024年に大きく伸びた。米国内生産は28%増えた。スペースXの新規株式公開(IPO)への期待や、ボーイングの航空機引き渡し増加、世界的な軍拡競争の拡大が影響した。

これらの産業は資本集約型で、高度な技能を要する。労働集約度が低く、生産が増えても雇用には直結しにくい。

半面、雇用需要の大きい伝統的な製造業では生産が減った。自動車・部品産業は、関税の影響で輸入が14%減ったが、国内生産も3%減り、目立った改善効果は表れていない。家具産業も輸入が22%減った一方、生産は3%減った。

ユン・ドンヨル建国大経営学科教授は「不況ではなく、堅調な生産増加局面で雇用が減るのは注目に値する」と語った。そのうえで「AIや半導体、航空宇宙など一部の高付加価値産業が全体の鉱工業生産を押し上げる『選別的な好況』とみるのが妥当だ」と指摘した。

関税引き上げと移民規制の影響も焦点となっている。クォン・ヒョクジュ対外経済政策研究院専門研究員は「雇用市場が揺らいでいるのは、移民政策の影響である可能性が高い」と述べた。ただ、関税に伴うリショアリング(生産拠点の国内回帰)は、まだ影響を及ぼしていないもようだ。マッキンゼー・グローバル研究所の分析によると、輸入が増える産業では生産も増えており、国内生産と輸入は代替より補完の関係にある。

ニューヨーク=パク・シニョン特派員/ソン・ジュヒョン記者 nyusos@hankyung.com

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