概要
- クグラー理事に続き、クック理事までもホワイトハウスの即時辞任圧力を受け、FOMC内での人事交代が加速していると伝えられました。
- もしクック理事まで交代となれば、FRB理事7名中4名をトランプ大統領が指名することになり、FOMCの「主流」が変わる可能性が高いと述べられています。
- これによりFedの独立性が弱まり、利下げの道具として利用される可能性が高まるため、投資家には注意が必要と伝えられています。

エイドリアナ・クグラーFRB理事が任期満了の5カ月前に辞任したのに続き、今回はリサ・クック理事に対してホワイトハウスが辞任を迫っています。
表向きの理由は、クック理事が住宅ローンを受ける過程で詐欺があったという疑惑です。クック理事は2021年にミシガン州とジョージア州で不動産を購入し、自用目的として書類を提出しましたが、翌年にジョージア側の不動産を賃貸に出しました。連邦住宅金融庁はこれを詐欺容疑だとして司法省に捜査を依頼し、いわば検察に立件した形です。
該当するジョージア州の不動産に対するローン金額は期間30年で54万ドル、日本円で約7,500万円ほどです。用途が違えば融資条件が異なるため、詐欺とするのが当局の主張です。
トランプ大統領はこの内容が明らかになるや否やSNSにクック理事の即時辞任を求める投稿をしました。
クック理事はバラク・オバマ元大統領時代に経済諮問委員会委員を務めました。また、ジョー・バイデン大統領によってFRB理事に指名され、一度再任されて現在の任期は2038年1月までと12年以上残っています。FOMCに当然職員として参加しています。
住宅ローンを申請する際、自用としながら、パウエル議長への利下げ圧力のため過去の民主党任命者が一人ずつ排除される様相です。クック理事の詐欺容疑を提起したプルート局長が親トランプ派とされ、こうした解釈に拍車をかけています。先に辞任したクグラー理事はラテン系女性、クック理事は黒人女性で、両者ともFRB内の多様性を象徴する人物でもありました。
トランプ政権は労働統計局長を交代させ、労働省主席エコノミストだったクグラー理事をFRB理事職から辞任させました。後任にはスティーブン・マイロン現経済諮問委員会(CEA)委員長が内定しています。クグラー理事に続いてクック理事も交代となれば、FRB FOMCの雰囲気が大きく変わることが予想されます。FRB理事7名のうち4名がトランプ大統領指名の人選で占められるため、FOMCの「主流」が変わることになるでしょう。この場合、Fedの独立性が失われ、利下げの手段となる可能性が高まります。
クック理事は当面「嫌がらせによって職を辞すことはない」と自主辞任圧力を一蹴した状態です。
クグラー理事とクック理事はともにUCバークレーで博士号を取得しています。クグラー理事は労働経済学分野の専門家であり、クック理事は主に経済成長過程について論文を執筆しました。
ワシントン=イ・サンウン特派員 selee@hankyung.com

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