米国の関税圧力で「中国だけがもうかっている」…世界経済は胸中複雑

ソース
Korea Economic Daily

概要

  • 中国の 輸出実績 が米国の高関税圧力にもかかわらずアジア、アフリカなどの新興市場を攻略して高い伸びを続けていると伝えた。
  • 中国政府が 過剰生産・出血競争 に伴う不良在庫問題のため新規生産を統制しているものの、企業は海外市場進出で対応していると述べた。
  • 専門家は中国の 低価格製品 の攻勢が世界市場に波及し、関連国の産業に対する悪影響や過剰生産の転移の可能性を懸念していると伝えた。

低価格製品の大量供給に乗り出した中国

米国と貿易対立を続ける中国の輸出実績が高い伸びを続けている。米国が自国優先主義と高関税率の圧力で世界の貿易秩序を再編する中で、中国だけが単独で輸出の成長を示している状況だ。米国への販路が塞がれると、アジアやアフリカなどに素早く目を向けた影響である。

今年、史上最大の貿易黒字と見込まれている

6日、ブルームバーグ・ロイター通信によると、インドの今年8月の対中輸入は125億ドルで過去最高を記録した。アフリカ向けの中国の輸出も年々最高値を示している。

南アフリカ共和国の場合、今年に入ってからだけで中国製の自動車がほぼ2倍に増えた。東南アジア市場での中国製品の販売もコロナ禍の最盛期を上回る状態だ。チリとエクアドルでは中国の電子商取引企業テムの月間利用者が今年に入って143%急増した。

一部では、今年中国が史上最大規模となる1兆2,000億ドルの貿易黒字を記録するとの見通しまで出ている。

最近の中国の輸出好調には様々な要因が複合的に作用している。米国の対中圧力に対し中国政府が積極的に他の輸出経路を探した影響が大きい。

また、中国国内の問題も絡んでいる。中国政府は伝統産業の鉄鋼から電気自動車や太陽光などの新産業、配達などの食品分野に至るまで全方位的に過剰生産・出血競争と戦っている。主要産業で消費が落ち込んでどれだけ値段を下げても売れないため、不良在庫が積み上がり企業間の出血競争がさらに激化しているためだ。

中国政府は27年ぶりの価格法改正まで行い、安売り競争をしている企業から再発防止の誓約を取り付けている。新規生産能力までも厳しく統制している。

こうした状況で、中国企業は中国市場ではなく海外市場により目を向けている。

習近平中国国家主席の対米外交戦略も影響を与えている。中国の輸出ドライブが米国に対する中国の貿易交渉力を高めるのに有利に働く可能性があるからだ。米国の消費者がいなくても中国は健在だということを遠回しに示すことができる。

低価格品の氾濫に各国の胸中は複雑

中国製品が増えるのを見ている各国の胸中は複雑だ。低価格の中国製品があふれることで自国産業に与える悪影響が大きくなっているからだ。

ただし、ドナルド・トランプ米政権との関税交渉がきちんとまとまっていない中で、世界第2位の経済大国である中国とまた別の貿易対立を行うのは簡単な選択ではなく、やむを得ず受け入れているという分析もある。メキシコ程度だけが中国製品に反撃を仕掛ける動きを見せている。

このおかげで中国は経済成長率の急落という悪材料を当面回避しているようだ。米国との関税戦争で多くの経済学者が年初から中国の経済成長率急落を警告してきた。

多くの専門家は中国製の低価格製品の攻勢を抑えるのは容易ではないと見ている。米国とカナダの懲罰的関税や中国政府の取り締まり措置にも成長を止めない中国の電気自動車が代表的な例だ。今年に入って最初の7か月間でビヤディ(BYD)、ニオ、シャオペン等の中国電気自動車メーカーは昨年同期と同程度の規模の電気自動車を輸出した。

ただし、こうなると中国の過剰生産問題が他国へ転移する副作用が現れる可能性がある。現在も中国国内で消化されなかった各種製品が海外市場に流れている状況だ。他国も次第に中国製の「低価格中毒」に陥る可能性があるという意味だ。

ある中国の経済専門家は「このような現象が中国経済にも役立つかどうかは考えてみる必要がある」とし、「消費などが回復しない状況で利益のない成長だけが達成される可能性が高い」と述べた。

北京=キム・ウンジョン特派員 kej@hankyung.com

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