概要
- ウォール街ではAIラリーと利下げが結びつけば米国株に強力な上昇モメンタムが形成され得ると伝えた。
- 第3四半期の企業業績発表が年末ラリーの重要な試金石になると述べた。
- 一部ではAI設備投資の鈍化や利下げの制約の可能性が短期的な調整リスク要因だと伝えた。
"S&P500指数 年内7000到達" ウォール街の自信
トランプの減税法、投資拡大への期待
業績見通しは堅調…上昇を下支え
"今月前半の変動区間を耐えれば
年末まで強力なラリー予想" コンセンサス
"調整のない上昇はバブル" 懸念も

"投資家は今、人生で二度と訪れにくい技術革命の機会に直面している。"
関税の不確実性と7年ぶりに再現された米連邦政府のシャットダウン(一時的業務停止)、沈静化しないハイテク株のバブル論争まで。山積する課題があるにもかかわらず、ウォール街の投資銀行が株高論を噴出させる背景には、人工知能(AI)が好況を牽引するという楽観がある。最近、米S&P500指数が来年末に9000まで上昇し得ると予測して注目を集めたジュリアン・エマニュエル(Evercore ISI)チーフ・エクイティ兼クオンツ・ストラテジストは「今は(30年前の)インターネット革命のように別のAI革命ラリーが展開している」とし、「技術革命が株価と社会全般の成長率を史上最高水準に引き上げている」と述べた。
◇利下げが株式市場を牽引する動力
米株はAI楽観論に支えられ、4月の安値以降わずか5か月で31%上昇した。景気後退期の短期的な反発を除けば約20年ぶりの好成績だ。すでに絶え間なく上昇してきた米株を今後より高い高値へ導く核心の動力は、米連邦準備制度理事会(Fed)の利下げだ。
先月、8か月ぶりに利下げを再開したFedは、今月と12月に金利を追加で引き下げると期待されている。米国経済は雇用市場が鈍化する中でも今年第2四半期に3.8%成長し、一先ず景気後退リスクを回避した。競争的に増やしたAIインフラへの設備投資が成長の牽引役を果たしたためだ。ここにFedの連続利下げが加われば、リスク資産に有利な「ゴールディロックス」シナリオが展開され得る。最近、グローバル株式の今後3か月の投資判断を「中立」から「オーバーウェイト」(買い)へ引き上げたゴールドマン・サックスのクリスティ・ミュラーグリスマン資産配分戦略統括は「堅固な企業利益の増加とFedの利下げ、そして世界的な財政拡大が株式市場に持続的な上昇モメンタムを与えるだろう」と評価した。
◇企業業績も上昇を下支え
7月に施行されたドナルド・トランプ米大統領の減税法も景気改善と株価上昇への期待を高める要因だ。この法には企業の設備・機械・研究開発(R&D)支出に対する控除上限を引き上げ、即時費用処理を可能にする条項が含まれている。ドゥブラブコ・ラコスブヤ(JPモルガン、グローバル市場戦略統括)は「企業投資の流れを作り、関税および移民政策による成長の逆風を部分的に相殺するのに役立つだろう」と述べた。
利下げと減税は市場のファンダメンタルと直結する企業業績にとってプラスだ。ウォール街は、14日から大手銀行を皮切りに始まる第3四半期の企業決算発表シーズンが年末ラリーの可否を見極める重要な試金石になると見ている。最近S&P500指数の年末目標を7000に引き上げたヤーデニ・リサーチは「第3四半期も予想より良好な企業業績が市場の記録的上昇を支えるだろう」と予想した。現在ウォール街が想定する第3四半期のS&P500企業の1株当たり利益(EPS)増加率は前年同期比で6%だ。ヤーデニ・リサーチは10.7%と見込んでいる。
10月下半期から年末にかけては歴史的に米株の成績が最も良かった時期だ。S&P500指数は1950年以降、第4四半期に中央値で4.9%の上昇率を記録した。上昇の確率は81%だった。特に、今年のようにFedが9月から利下げを行った1998年、2024年には第4四半期の平均上昇率が13.8%に達した。
◇米株のブラックスワンは
一部では短期的な調整の可能性も指摘されている。バークレイズは、米株の主要エンジンであるAI設備投資が最大の「ブラックスワン」(予期せぬ危機)リスクになる可能性があると警告した。AIモデルの効率が改善したり、電力不足や資金調達の圧迫によりデータセンターの資本支出が現在見込まれている水準より今後2年間で20%減少した場合、S&P500企業のEPSが3~4%減少するという分析に基づいている。
ウォール街は、米経済が予想より強かったりインフレが再加速してFedが市場の期待程度に利下げできないシナリオにも警戒している。市場に過度に織り込まれた楽観論が剥落すれば、一時的なショックが発生し得るためだ。
ニューヨーク=ビン・ナンセ特派員 binthere@hankyung.com

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